わが友ホロゴン・わが夢タンバール

34.13ホロゴンデイ13「2007年5月12日の西の京」13 現代の重装騎兵をご紹介いたしましょう


前回の文章をお読みになった方は、
私が一眼レフの重みに耐えられなくなったことにお気づきになったはず。
でも、重みというのは相対的なものです。
カメラのことにたとえますと
誰か奇特な人から、ある日、出先で突然ライカの創業以来の全機種をもらったとします。
「これ持って帰れるのなら、全部あげるよ」
実は、これがどの程度の重さか、私には分かりませんが、
きっと相当に思いでしょうね。
だけど、絶対に持って帰るでしょうね、それも重さを苦にせず!
こう考えると、むしろこう考えるべきでしょうね。
私は、一眼レフの重みに耐えるほど、一眼レフに意味を感じなくなった。
すごい奴らのことを思い出しました。
随分前、アテネの国立博物館で、ギリシア古典期の重装歩兵の兜を見たことがあります。
なんと、金属の塊のようなぶ厚さ!
重装歩兵はホプリテースと言いますが、全身にこのような金属製の甲胄を付け、
重い楯と重い槍を持って、走ったのです。
アテーナイの重装歩兵がペルシアの圧倒的な戦力を打ち破った、
有名なマラトンの戦いには、4つの疾走があったと、
歴史の父ヘロドトスは書いています。
まず、マラトンでの戦闘が始まったとき、
名将ミルティアデスの率いるアテーナイ重装歩兵は、
ときの声もあげず、無言でペルシア軍めがけて疾走してきたのです。
身体中どころか顔までも兜で覆った重装歩兵たちを見て、
ペルシア人は叫んだことでしょう、「わあ、ターミネーターだあ!」
もうこれだけで、勝負あった、というところ。
ほとんど損失なしに、ヘルシア軍に壊滅的な打撃を与えたアテーナイ人、
ふと見ると、ペルシア艦隊がスー二オン岬を回って、
アテーナイに向かおうとしているのに気づきました。
戦闘員全部がマラトンに出動していたアテーナイ人たち、
甲胄のまま、アテーナイに駆け戻ったのです。
その前に、勝利を伝える伝令兵がアテーナイに走った話は有名ですね。
でも、もっと凄いのは、スパルタ人たち。
王様をはじめとするスパルタ兵は、アテーナイを救援せんと、
甲胄をつけたままスパルタから駈けに駈けて、途中で勝報を聞いたというのです。
信じられないような体力!
この4つの走りのすべてに共通するのは、責任感でしょうか?
祖国の自由のためであれば、甲胄の重さなんて苦にならない!
でも、やっぱり重かったでしょうね。
こんな風に考えますと、一眼レフの重さを苦にするなんて恥ずかしいですね。
そこで、現代の重装騎兵をご紹介いたしましょう。
そう、バイク野郎たち。
でも、現代の騎馬(ここでは自転車と車)も役に立たなくなると、
いつかはこんな風に捨てられる。
つわものどもの夢のあとですね。

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by Hologon158 | 2008-10-22 22:43 | ホロゴンデイ | Comments(0)