わが友ホロゴン・わが夢タンバール

2009年 08月 27日 ( 7 )

104.07 ホロゴン写真展2「古色拾い」7 古代コンピューター?

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面白い本を読み終わりました。
ジョー・マーチャント「古代ギリシアのコンピュータ」(文藝春秋社刊)
ギリシアのクレタ島と本土との海峡にある小さな島、アンティキテラ。
1900年、海綿採り船の潜水夫が海底で古代ギリシアの船を発見するのです。
どうやら征服者のローマ人の掠奪品を満載した船だったようです。
ブロンズ彫刻などの多数の水没品を引き揚げたのですが、
その中にとても奇妙なものが混じっていたのです。
歯車状もものがいくつか見える、メカニズム。
そのような機械工学的な精度の高い品物など、まさに未曾有の発見でした。
でも、これはまさにいわゆる「オーパーツ」の処遇を受けてしまいました。
(英語の Out Of Place Artifacts の頭文字をとった、「場違いな工芸品」)
本書は、このメカニズムがなんであったかの解明を試みた人々のドキュメンタリー。
さまざまな国の研究者たちがしのぎを削ります。
その結果、どうやら日蝕、月食の日、場所の算出、惑星、月の動きのシミュレーション等、
天文のシミュレーションメカニズムであったらしいことが分かってきました。
中に沢山の歯車が組み合わされ、さまざまな複雑な動きをして、
どうやら置き時計風の箱の表面に出ている幾つかの円環状のダイヤルの針が動いたらしい。
つまり、極めて正確な天文学的な知識に裏打ちされた、ある種のコンピューターだったのです。
このメカニズムの機能の真相については、この本でもまだまだ明らかになっていないようです。
私はいつも疑問に思うのですが、
私たちが歴史と称して押しつけられている歴史像って、
どのくらい正確なのでしょうね。
たとえば、日本は天皇家が万世一系で統治してきたように戦前は教えられたようですが、
実際には、大和だけを征服したのも新しく、日本全土に勢力を及ぼしたのは4、5世紀のようです。
それまであった多くの王朝や政権の存在はすべて抹殺されてしまいました。
ギリシアだって、私たちが科学的なメカニズムを制作する能力はなかったと勘違いしていただけ。
現実に発見された資料をもとにして、どんどん修正していかなければならないわけです。
以前書きました、プレ・インカのさまざまな巨石文化もそうですが、
古代の機械工学は、ある意味では現代をしのぐものだったらしいのです。
文明が直線上に右上がりに進歩してきたと考えるのは大間違い。
あんまり古代人をバカにするものじゃありませんね。
古代史に関心がおありでしたら、一読をお勧めします。
by Hologon158 | 2009-08-27 21:13 | ホロゴン写真展 | Comments(0)

104.06 ホロゴン写真展2「古色拾い」6 理由なんかありません

写真を始めてみて、わかったことが一つあります。
写真を撮る人に、共通の基盤なんかない!
人それぞれに写真の理想は違います、
撮り方も、撮る道具も、撮る場所も、撮る目的も、撮るコンセプトも、
そして、撮った結果も!
ですから、それぞれに比較して、巧いとか下手とは言えないし、
こちらがあちらよりも良い、なんてことも言えない。
それぞれに、自分の好きな写真を「これはよい写真だ」と断定するのです。
でも、そんな写真を、他の人が見れば、
みんな異口同音に「これは悪い写真だ」というかも知れないのです。
夫婦のようなものです。
絶対的な基準で、「よい妻」「よい夫」がいるわけではありません。
常に、この夫にとって、その妻はどうか?
その妻にとって、その夫はどうか?
これだけしか、意味がない。
私は、ですから、写真を始めて四年目以降、
写真コンテストには一切応募しないことにしました。
今でも、アマチュア写真界では、「なんとか大賞受賞者ですって、
恐れ入りました」という具合で、序列がつくようです。
画家も音楽家も大手のコンテストに入賞することが登竜門。
ですから、写真だって、大したものであるはず。
でも、私に言わせれば、「それがどうしたの?」
素人はこれだから、強い。
私が、その人のその写真を良いと思わない限り、なんの意味もない。
客観性の問題ではない、ただの気持ち、好みの問題なのですから。
というわけで、今回は、あちこちで撮り集めた窓の第一弾。
こんなものは、誰も撮らない。
でも、私は撮ります。
なぜか?
私だから。
撮りたいから。
理由なんかありません。

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by Hologon158 | 2009-08-27 18:24 | ホロゴン写真展 | Comments(0)

104.05 ホロゴン写真展2「古色拾い」5 映画は変質してしまった

幾度も書いていますが、
3年前から、私は映画を一切観なくなりました。
その理由は、韓流ドラマにあるのですが、
もう一つの理由があります。
コンピューターグラフィックスが映画を変質させてしまいました。
大人の寓話としての芸術から、
若者の鬱屈を発散させるコンピューターゲームの仮想空間と化してしまったのです。
あと何年かしたら、もう俳優そのものがいらなくなるでしょう。
巨額のギャラを払って、下手でわがままなスターを頼むよりも、
コンピューターグラフィックスで登場人物を創造した方が安上がり。
ロケも、スタジオもいらない。
はるか以前だったと思いますが、「ワーテルロー」を劇場で見たことがあります。
70㎜の巨大画像が3面のスクリーンに写し出され、劇場は戦場と化しました。
その映画のすべてが実写で作り出されたのです。
その迫力たるや、言葉では尽くしがたいほどでした。
今、もっと強烈なアクションで、もっと強烈な音響効果で、映画は作られています。
なるほど迫力があります。
頭が飛んだり、内蔵が飛び散ったり。
でも、心の隅にいつも、これは本物じゃないんだ、ただの絵なんだ、
そう気がついている第二の僕が居て、
ドラマに没入しようとする第一の僕をぐいと引き戻してしまうのです。
そのうち、映画制作スタッフも不要になってしまうでしょう。
すべてがプログラム化されて、ストーリー、脚本だけをインプットするだけ。
そのうち、脚本もコンピューターが作ってくれる。
こうして、人間はどんどんと無用化してゆきます。
コンピューターグラフィックスの強烈な刺激に慣れた人間は、
人間の死や生について本当の意味を忘れ、人間の尊厳なんて笑い話となり、
次第に人間的感情を味わったり、学んだりすることがなくなって、
どんどん感情が乏しくなり、ロボット化してゆく。
ひたすら機能だけしかない存在に。
今でも、若干、その兆しがあります。
すべてがコンピューターで配信され、
映画館そのものもなくなってしまうのは遠くないのかも知れません。
今回の映画の看板がそんな将来を予言しているのでなければよいのですが。

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by Hologon158 | 2009-08-27 16:32 | ホロゴン写真展 | Comments(0)

104.04 ホロゴン写真展2「古色拾い」4 独創的な路傍

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今回は、3種類の独創的な路傍の花園。
私は、以前から「時間芸術」という勝手な造語を使っています。
1枚目をご覧下さい。
ある程度は家人の意図し、導いた通りではありますが、
長い時間をかけて、蔓が垣根を伝い、堂々とはびこり、
垣根もその間に適度に古びて、自転車までも協力して、
一つの芸術品を創り出しました。
時間が経ち、なんでもないものが古びて、ちょっと芸術味を帯びる、
そんなものが私たちの周りに隠れています。
これが古色であり、時間芸術であるというわけです。
2枚目をご覧下さい。
なんと自転車を盆栽棚にしてしまい、
いつしか、あたかも一つの生物のように合体してしまいました。
3枚目も、使い道のなくなった三角の隅地を利用して、
コーンまで使っての家庭植物園。
これらすべて、一種のコラージュではありませんか?
by Hologon158 | 2009-08-27 13:30 | ホロゴン写真展 | Comments(0)

104.03 ホロゴン写真展2「古色拾い」3 等価

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路地裏のゴミ箱が言います、
    私だって、お地蔵様のようなものです。
    毎日、毎日、家人が不要になったゴミを持ってきて、放り込みます。
    私はそれを全部受け入れて、呑み込みます。
    通りがかりの人も、ゴミを放り込みます。
    それも全部受け入れて、呑み込んであげます。
    皆さん、それでぐっと身軽になって、晴れ晴れと出勤するのです。

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路地裏のお地蔵様が言います、
    私だって、ゴミ箱のようなものです。
    毎日、毎日、路地裏の住民たちがやってきて、
    手を合わせて拝みながら、自分の悩みをはき出し、願い事をします。
    私はそれを全部受け入れて、呑み込みます。
    通りがかりの人も、自分の悩みをはき出します。
    それも全部受け入れて、呑み込んであげます。
    皆さん、それでぐっと身軽になって、晴れ晴れと出勤するのです。
by Hologon158 | 2009-08-27 11:50 | ホロゴン写真展 | Comments(0)

104.02 ホロゴン写真展2「古色拾い」2 顔でばれてしまう?

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誰かが言ったことがあります。
顔を出して歩くなんて、どうしてそんな恥ずかしいことができるのだろう?
顔には心の全部が出てしまいます。
人生を楽しんでいるか?
人生を投げているか?
やり甲斐のある仕事をしているか?
好い加減な仕事をしているか?
勤勉か、怠惰か?
平安か、不安か?
気力横溢しているか、無気力か?
目的をもっているか、失ったか?
誰かを愛しているか、孤独か?
上品か、下品か?
中身があるか、空っぽか?
家でもそうですね。
大都市のメインストリートは、完全にメーキャップをしたファッションモデル。
心が感じられません。
路地裏に行くと、素顔美人が見られます。
誰も見る人が居ないと思っているから、油断している。
だから、地が出ます。
でも、長い間真面目に働いてきたので、その地が美しい。
このおうちも、生活で手一杯。
でも、猫の額もない道路際のスペースを見事活用して、
植物を育てている。
鉢植えを丹精しているように見えて、実は、
心を磨いている、そんな感じがします。
あなたも見られていますよ。
え、なんですって?
お前はどうなんだ、ですって?
そんなことは聞かないでください!
by Hologon158 | 2009-08-27 10:38 | ホロゴン写真展 | Comments(0)

104.01 ホロゴン写真展2「古色拾い」1 古色の陰から人情が

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ちょっと趣向を変えて、ウェブ上の写真展仕立てでお送りすることにします。
2006年6月に、各地で撮った84枚の写真を拾い出して、
写真選集21として、私家版写真集を作ったのです。
序文にこんなことを書いたのでした、

    「Novelty」と「機能性」、
    これが現代都心のキーワードではないでしょうか?
    新しきものにあらざれば、生きる価値なし。
    役に立たざれば、壊すべし。
    では、地方都市のキーワードはなんでしょうか?
    「古色」
    これではないでしょうか?
    せっかくここまで大切にしてきたのだから、もったいない。
    役に立たなくたって、思い出のよすがにはなるじゃない?
    懐かしければ、いいじゃない!
    ただ放置しておいても、古色はつきません。
    持ち主の愛情溢れる手入れがあってはじめて、
    古色豊かなたたずまいがあらわれます。
    古色の陰から人情のあたたかみと古き良き文化の香りが匂いたつよう、
    そんな古色風景を拾い集めてみました。

順不同にお送りします。
いかがでしょうか?
by Hologon158 | 2009-08-27 00:15 | ホロゴン写真展 | Comments(0)