わが友ホロゴン・わが夢タンバール

カテゴリ:ホロゴン外ドラマ( 47 )

120.54 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」54-完-胡同よ、永遠なれ!

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胡同は今でも生きている!
2年振りの北京の印象です。
私のように、都会を毛嫌いしている人間にとって、
北京のメガロポリス的な成長はむしろ落胆を誘います。
この町ももう来るところじゃなくなったな。
でも、バックストリートを数カ所歩いて、ちょっと安心しました。
まだまだ胡同は生き残っている。
そして、胡同の生活もまだ残されている。
ということで、最後は、生活の印象で締めくくらせていただきました。
約280枚、ぜんぶシグマDP1の写真ばかりしつこく続けました。
もちろん以前から幾度も書いていますように、
このカメラに文句はありません。
scotttsさんやnontan91さんが、このカメラを駆使して、
崇高なまでに清らかで神々しい風景写真をお撮りになっていることからも、
そのことは明らかですが、だからと言って、
そんな写真が撮れるというわけではありません。
デジタルカメラになったからと言って、撮影者にない性格を写真に出すことなどムリ。
私がこのカメラを常用しない理由は、
私には、その写真が私の心の動きを出してくれないからなのです。
写真を見ても、その写りのあまりの凄さにばかり注意が逸れ、
撮った瞬間の私の気持ちは二の次になりがち。
液晶画面は、真っ昼間、腰だめで撮る場合、使い物になりません。
だから、ひょいひょいとカメラを突き出して、めくら滅法撮ることになるのですが、
どんな風に撮っても、澄まして、凄い描写をしてくれます。
でも、私には、凄い描写など無縁、無用。
私の心はごく並なので、並の描写で十分。
つまり、完全なオーバースペック。
十画帖の後は、また平凡なフィルム生活に戻ることにいたしましょう。
それにしても、胡同、よかった!
また、行くぞ!
by Hologon158 | 2009-11-19 13:48 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)

120.53 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」53 お願い!

マラードさんがブログでこうお書きになっていました、
「また、1つ、楽しみにしていたブログが消えた。」
私にも、毎日欠かさず拝見して楽しませていただいているブログがかなりあります。
よい記事を出していると、がんばっているなと、元気づけられ、
記事がないと、どうしたんだろう? と心配になります。
自分のブログの記事を書くことも楽しみですが、
こうしてブログを訪問することも大きな楽しみ。
好きなブログは1日に何度も訪問してしまう。
気がついたら、ブログが生活の糧になっている。
どんなブログに行くのか?
惜しみなく自分を出しているブログ、
真面目に自分の道を歩いているブログ、
エネルギーと気合いが感じられるブログ、
ぼくに驚きと歓びを与えてくれるブログ...
一口で言うと、
ぼくにやる気を起こさせてくれるブログ!
写真が巧い人って、五万といます。
そのうえ、デジタルカメラが超高機能で撮らせてくれるのですから、
巧い写真を撮る人は、十万といるのです。
今や、初心者でも高校生でも、私よりはるかに巧い!
こうなりゃ、私も開き直るより仕方がない。
写真が巧い、下手なんて、関係がないのだ!
銀塩カメラでもデジタルカメラでもなんでもよいのです、
自分の写真を撮って、ぼくを「うん、これはいいっ!」とうならせてくれる、
そんな写真をこつこつと撮り続けている人、これが最高。
そんなブログをぐるっと一巡しますと、
さらにやる気満々になっているのですから、怖ろしい!
マラードさんがおっしゃるように、
そんなブログが消えたら、どんな気持ちになるでしょうか?
私はまだ未体験ですが、体験したいとは思いませんね。
どうか、私のお気に入りブログのみなさん、
健康で気力横溢した生活を送って、
ブログを続けてくださいね!
お願い!

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by Hologon158 | 2009-11-19 11:49 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)

120.52 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」52 石濤讃仰

芸術家って、どんなエンジンに動かされているのでしょうか?
ピカソがそうですが、圧倒的なエネルギーが湧いてくるようです。
アートを創造する行為が、エネルギーまでも創造しているかのよう。
北京から帰って以来、水墨画家、石濤の絵を一枚一枚繰っていますが、
はてしない!
私は水墨画に詳しくないので、
石濤の絵が歴史的にどの程度の高さにあるのか、見当がつきません。
でも、その一枚一枚を見るにつけ、
この人はただ者ではない、という思いが募ってきます。
英雄的な鋭気が絵の隅々から立ちのぼってきます。
まるでベートーベンのように、雄渾。
作風もどんどん変わってゆくようで、
描き方は一定ではなく、単調とはまるで無縁。
実験をしているように、たえず、描法が変わってゆきます。
しかし、不動のポイントが一つ。
常に、一本の筆の先の鋭い描線だけで描かれているということです。
紙の表面、正しい1点に筆の先が鋭く刺さり、
そのまま正しい線を描いて走る!
このことに気づいたとき、ふっと、閃きました、
そうだ、揚琴に似ている!
揚琴も、手首を支点として、細い琴竹がしなやかに上下動をくり返し、
先端部の正しい1点が、弦の正しい1点にピンポイントで当たった瞬間、
ただちに反動して、跳ね上がり、また、次の1点に落下します。
なんだか似た動きがあったぞ!
そうだ、心電図を描画する針の動きだ!
この針も、切っ先のような尖端だけが紙の上を上下動します。
揚琴の琴竹の動きを真横から見たら、同様の波線を描くのが分かるでしょう。
幅は多様ですが、筆の尖端だけが意味を持つ、そんな描画法は水墨画だけ。
すべてが「気合い」の産物。
ですから、水墨画からは気魄が激しくわき起こってきます。
ここまで書いて、ふっと気づきました。
念のためつけ加えます。
私の揚琴の琴竹は、いつも弦にベチャッとつぶれてから、反動しているようで、
軽やかで、鋭く、しかもあたたかい、名手たちの音とはぜんぜん違います。
石濤の筆づかいのように、揚琴を私の琴竹が鋭く上下するのは、
いつの日のことでしょうか?

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by Hologon158 | 2009-11-19 00:03 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)

120.51 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」51 誰でも撮れる時代に

畏友RAさんから写真付き葉書が届きました。
「写真は、いまや誰でも撮れる時代で、
見てすぐにわかる写真じゃなく、
日常生活の中でなにか心に残る被写体を切り取りたい、
ときには哲学的ないろんなものに感じられる造形、
また、その一枚が欲しくなるような写真、
それらは私にとって夢のまた夢。
これからも平凡な写真を楽しみます」
そう書いておられました。
でも、葉書に付けられた写真は、けっして平凡なものではなく、
心に残る被写体を見事に切り取っておられました。
彼の言葉は、写真を撮る人の誰もが感じることですかもしれません。
でも、確かに難しいことです。
自分では、そんな写真が撮れたと思っていても、
たいていは、人には通用しない。
写真表現のイディオムに通じていないからなのでしょう。
正直言って、私も、昔は、名声を求めて撮っていました。
でも、私にはとてもそれはムリと分かったとき、
一種の悟りの境地に至った、そう私は考えているのです。
そんなときに現れた救いの神、それがホロゴンウルトラワイドだったのです。
それ以来、私は、はなっから、写真作品を撮りたいという気持ちがなくなりました。
人に通用する写真を撮るつもりはなくなってしまったのです。
私の場合、写真としての結果は考えません。
というより、ホロゴン15mmF8による撮り方のせいで、考えることができないのです。
たんに、目の前のものを感じたままに撮りたい、ただそれだけ。
経験で、その後に写真としてできあがるものは、
ホロゴン15mmF8のおかげで、ちょっと変わっていることは知っています。
でも、それはレンズの特質から来るもので、
私という撮影者の精神から由来するものではないのですから、
一部の友(未知の人でも心が通じあえれば、友だち)を例外として、
たいていの人にはまったく無縁の写真を撮り続けているわけです。
ホロゴン15mmF8が与えてくれたのは、まさに安住の地だったわけです。

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by Hologon158 | 2009-11-18 21:16 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)

120.50 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」50 検索できる!

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私のブログ制作はいきあたりばったりもいいところです。
なんにも考えないで、ただエキサイトに飛びこみ、
スキンだけ希望のものにして、後はデフォールトで出発しました。
基本コンセプトは、シンプル。
自分の記事以外は一切画面に出さない。
リンクって、どんなことなのか、どんな役割か、まったく分からないので、
パス。
でも、一つだけ欲しい機能がありました。
「検索」
ところが、その方法が分からない、というより、調べない。
昨夜、ふとした拍子に、検索窓を画面に出すことができました。
これで、私のブログ内のすべての言葉を検索することができます。
私にとって大切な用語を試しにざっと検索してみました。
そのベスト20は?

     1  ホロゴン        1808件
     2  写真          1203件
     3  美            542件
     4  画            540件
     5  ブログ         459件
     6  撮影          419件
     7  レンズ         396件
     8  カメラ         352件
     9  旅           334件
     10 友           321件
     11 人生          297件
     12 ロボグラフィ      268件(ロボーグラフィを含む)
     13 妻           205件
     14 タンバール       174件
     15 芸術          156件
     16 揚琴          129件
     17 カルティエ=ブレッソン  91件
     18 二胡          72件
     19 スーパーアンギュロン  48件
     20 木村伊兵衛 42件

なんと、写真関連が11もあるのです。
しかも、ダントツがホロゴンなのです。
私の生活に写真、そしてホロゴンが占める大きさが分かります。
これからは、なにをどこで書いたか、たちどころに分かります。
一応、アクセス者全員が検索可能にしようかと考えたのですが、
これはさまざまな点で差し障りが出そうです。
一番大きいのは、私以外の人のプライバシーが侵害される危険。
そこで、自分だけ可能と設定しました。
自分自身の日記として、最大限、この機能は活用できそうです。
皆さんも、ご自分のブログでお試し下さい。
いろいろ楽しめますよ。
(皆さん、とっくの昔に利用しているのかな?)
最後に、妻がベストテンに入らなかったこと、内緒ですよ!
by Hologon158 | 2009-11-18 01:10 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)

120.49 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」49 窓の魅力

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日本の窓と、ヨーロッパの諸都市の窓の違いはなにか?
日本の窓は、中から外を眺めるものです。
ヨーロッパの窓は、外から窓を眺めるものです。
ですから、通りすがりの人が窓を見て、
その家の品位、あたたかみを感じられるように工夫しています。
日本でも、路地の家々の窓はそうです。
でも、その場合でも違いがあります。
日本の場合は、窓の周囲に装飾を凝らしますが、
窓の中は決して見えないようにしてあります。
ヨーロッパの窓は、周囲だけでなく、窓そのものにも工夫があって、
窓の中、部屋を見ることさえできるようにされている場合があります。
中国の窓は、路地に関する限り、とてもヨーロッパ的です。
窓そのものに装飾を凝らし、窓の中がみえることを前提に飾り付けます。
中国の窓だけを撮り続けても、面白いとさえ思えることがあります。
でも、それは写真家のすること。
私はあくまでバックストリートのすべてを楽しみたい。
でも、窓があんまり魅力的なので、時々考えます。
私が、中将姫光学さんのように中国語がしゃべれたら、
魅力的な窓の家の扉を叩いて、家の中も撮らせてもらいたいな。
でも、これはとても頼めません。
なぜって、外国人が突然ドアを叩いて、日本語で、
「魅力的なおうちなので、家の中も撮らせていただけませんか?」
なんて頼んだら、あなた、どうしますか?
我が家の現況を考えると、とても「どうぞ」とは言えない。
中国の人だって、そうでしょうね。
by Hologon158 | 2009-11-18 00:15 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)

120.48 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」48 すべては綱渡りなんだ

昨夜だったでしょうか?
インターネットを渡っていると、奇怪な記事に出くわしました。
かつてのスケート界の女王伊藤みどりさんのブログが突如消えてしまった!
契約が切れたので、了解の下に削除したという説明。
なんで消すのだ?
伊藤みどりさんがどんな期間、どんなブログを作っていたのか、
私はまったく知りません。
でも、ブログの記事を作ることが大変に苦労であることは知っています。
そんなに簡単に消去されてしまうものなのか?
大急ぎで、自分のブログのレポートを開いて見ました。
1年3か月で、1880件の記事を投稿しています。
この1880件の記事を作るために、どれだけの時間と労力を要したか!
1件4枚平均として、7520枚の写真、
1件20行平均として、3万7600行の文章、
これだけ投稿用の写真に作り替え、文章をだらだらと書き続けたわけです。
どんなに無価値なものであっても、私にとっては、貴重な記念碑。
それなのに、「ホイ、消しましょ!」と、消せる。
消されて、たまるか!!
誰かから、エキサイトが倒産したり、ブログを廃業してしまったら、アウト!
そう聞きました。
土門拳が、ネガはいつか消えてしまう、だから、写真集を作ろう、
そう考えたそうです。
写真集を作ることができる写真家にはその手があるのでしょう。
だけど、素人には、その手はない。
一生懸命、フィルムスキャンして、ハードディスクに入れていますが、
あんまり多すぎて、1テラと2テラの2つのハードディスクも一杯。
これも、ある日、壊れてしまったら、アウト!
もっと巨大なハードディスクを手に入れないといけない。
ちょっと焦りますね。
おもえば、はかないメディアに自分の夢を託してしまった!
でも、後戻りもできない。
人生って、みんなそんなものかも知れませんね。
底知れない深淵の上にわたされた細い糸、
その上で、あぶなっかしく綱渡り。

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by Hologon158 | 2009-11-17 21:42 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)

120.47 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」47 胡同ロボグラフィ

胡同のロボグラフィをあれこれごらんいただいています。
なんて汚いのだろう!
そうお感じになりますか?
そうであれば、とても残念ですね。
人生の一つの可能性をみすみす見逃しているんじゃありませんか?
胡同がどうしてこうなったか?
そのことを考えて欲しいのです。
現代人は、古くなると、即、廃棄処分に走ります。
「新品に替えよ、ルンルン...」というわけです。
現代の建築物はたいてい、耐久期限をあらかじめ限定し、永久保存など考えていません。
現代人は、保存ということをほとんど考えない文化を作ろうとしています。
人間だって、ただの代替可能な構成員、程度の存在に成りはてようとしています。
中国だって、例外ではありません。
表通りは、ばんばん作り替えられつつあります。
万里の長城を作った、いにしえの文化は、違います。
秦は、三千里の長城を新築したのではありません。
燕、趙、魏などの列強が北の騎馬民族を防ぐために作った長城を補修し、つなげたのです。
長城を作った精神は、胡同を保存してきた精神なのです。
かつては表文化だった、この古を大切にする文化は、
胡同をはじめとする路地裏の世界に隠退し、
古文化は、表世界の裏にひっそり咲く、下層の文化になってしまったのです。
その基本的精神は、あるものは、それが朽廃しない限り、大事に使い続ける。
胡同のロボグラフィをよくごらんいただきたいのです。
乱暴に扱ったから、汚泥、塵埃を整理しないで放置したから、こうなった、
そんなものが見つかりますか?
そんなものはありません。
(念のため。トイレだけは別です、あしからず)
ですから、生活感があります。
長年月を経て、素敵な古色がついています。
なにものも、しっとりと自然にかみあって共存しているのです。
こんな文化は、胡同に限りません。
世界中の路地裏という路地裏に脈々と息づいています。
ロボグラフィは、そうした古文化を担う人たちの心を写したい、
そんな写真なのです。
(と、大げさに書きましたが、ほんとは、汚いもの好きなだけかも?)

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by Hologon158 | 2009-11-17 17:38 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)

120.46 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」46 たまるか!

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土曜日、友人たちと喫茶店で休んでいるとき、
普天間基地のことが話題に上りました。
友人の一人がこう言いました、
「先日、テレビで観たんですが、基地の町の人がこう言っていました、
基地を移転するのは、もう遅すぎます。
あんまり長い間基地があるので、
町の生活は全部基地に依存するようになってしまいました。
こういう見方もあるんですよ、そのことをよく考えなくちゃ」
私が、テレビ、新聞を見ないのは、このことが理由なのです。
マスコミに影響されて、簡単に、なにかを本質的事実であるかのように思いこむ危険。
ずっと昔、私の友人が、まだ青年の頃、テレビに取材されたという話をしてくれました。
米空母エンタープライズの寄港に関する取材だったのですが、
友人は、安保反対の立場から、寄港反対の熱弁を揮ったそうです。
ところが、テレビを観て、びっくりしてしまいました。
彼の取材は見事編集されて、彼の肝心な主張は全部抜き取られ、
まるで寄港に反対などしていない雰囲気になっていたそうです。
報道機関は、自らの論調に合わせて、記事を選択します。
普天間基地について、必ず幾人もの人に取材しているはずです。
ところが、自らの論調に合う意見だけをえり抜いて報道します。
すると、あたかもその町の中心意見のように映ることとなります。
たいていの人は、報道機関は中立公正だと信じているので、
そのまま鵜呑みにすることとなり、あたかも自分の意見のような顔で、
他に向かって主張します。
すると、その人もまた、その考え方に感染してしまう。
これがマスコミの波及効果です。
マスコミが中立公正だったことなど、一度もありません。
常に、中立公正という顔で、世論をリードしてきたのです。
もし、どうしても正確な事実を知りたいというのであれば、
正反対の立場のマスコミ、あるいは、論調を自ら明確にしているマスコミ等を、
複数、たえず参照すべきです。
そうしたからと行って、正確な事実がつかめるとは限らない。
私は、長年、事実とはなにか、ということを探求する仕事をしてきました。
ですから、事実を突き止めるというのが、どんなに難しい仕事か、よく知っています。
たとえば、8つのファクターを全部考慮してはじめて実像が判明する事実、
そのファクターのどれか1つを書いても、虚像となってしまいます。
たとえば、園遊会で、典雅で優美な貴婦人が突然絶叫した!
なぜか?
発狂したのだとか、突然なにか思い出したのだとか、さまざまな解釈が想像でき、
全部のファクターが明らかになっていない限り、
どれか一つに特定することなど、すべきではありません。
でも、実は、天井から突然糸が垂れてきて、
貴婦人は、いきなり目の前に毒々しい色の巨大な蜘蛛を見た、これが真相。
そんなのって、稀じゃないか?
そんなこと、誰も想像できないよ!
あなたはそうおっしゃるでしょう。
でも、事実、出来事って、つねにそんな性質のものなのではありませんか?
つまり、たいていの場合、出来事を概観しただけでは、
そうした本質的に重要なファクターが何なのか、
そうしたファクターのすべてをちゃんと把握しているか、わからないものなのです。
それが分からないのに、
すべてが分かっているかのような顔で断定などすべきではない。
ところが、報道機関は、そうした断定を日々やり続けているのです。
事実だけを報道すると称して!
私は、極めて非社会的な人間になりつつあります。
社会で日々なにが起ころうとも、日の下に新しきことなしと考えるので、
知らなくても平気。
信用もしていないマスコミに手玉にとられて、たまるか!
というわけです。
by Hologon158 | 2009-11-17 01:07 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)

120.45 ホロゴン外ドラマ1「2009年11月北京の旅は酷寒から始まった」45 人形浄瑠璃

昨日は、付虹先生の揚琴レッスンの後、
フィルム2回分21本をフィルム現像に出し、
午後4時からは、国立文楽劇場での人形浄瑠璃「心中天の網島」を楽しみました。
と言いたいところですが、大半、眠っていました。
退屈だったのです。
紙屋治兵衛、おさんという妻と二人の子がありながら、遊女小春にのぼせあがり、
最後は、心中という、悲劇。
日本のシュークスピア、近松門左衛門の傑作ですが、
弱い性格が引き起こす悲劇という点が、弱いですね。
もっとも、退屈だった理由は、義太夫の人間国宝、住太夫と綱太夫、
このお二人に衰えが見えたせいなのです。
綱太夫はもうほとんど声が出ません。
住太夫は、二、三年前が絶頂期だったでしょうか?
偉大なる義太夫語りと言ってもよい位に、貫禄がありました。
今回は、そうした偉大さに翳りが見えたようで、残念。
舞台がまた、「河庄の段」「紙屋の段」いずれも舞台にドラマチックな動きがなく、
もう退屈至極。
最前列は足が長く伸ばせますので、つい寝そべってしまい、
かなり真剣に熟睡してしまいました。
ところが、三つ目の段(名前を忘れました)に登場した義太夫語り、
これが凄かった!
往年の大義太夫語り、先代の綱太夫の息子、咲太夫。
堂々たる体格なのですが、口の大きさが足りない。
大げさに言いますと、もうあるかなきかという位に小さいのです。
そのせいだと思うのですが、長い間、含み声で、発音が不分明でした。
ところが、長年の修練の賜物でしょう、
この2,3年、猛烈に変身したのです。
口の大きさは変わりませんが(当たり前だ!)、
その小さな口がとてもよく動いて、音頭朗々たる大音声が出るようになったのです。
もうまるで、父綱太夫の再来のような、輝かしい発声、
高音から低音まで、あらゆる声色で、輝きわたります。
眠気が一変に吹っ飛んでしまいました。
ガンで惜しくも夭折した呂太夫、
使い込みでクビになってしまった十九太夫、
この二人の逸材をうしなった文楽界で、この人と、住太夫の三味線錦糸さん、
この二人は、言わば希望の星、必ず人間国宝になります。
私がそう決めたのですから、確かである、そう言わせていただきます。
そして、最後は、心中の場で、人間国宝蓑助の神技。
死を覚悟した、凄艶そのものの美女、小春のあでやかな姿。
咲太夫、蓑助、この二人を観ることができたのですから、
もう文句なし。

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by Hologon158 | 2009-11-17 00:22 | ホロゴン外ドラマ | Comments(0)