わが友ホロゴン・わが夢タンバール

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49.12 ホロゴンデイ20「2008年10月5日羅漢さん」12 冬枯れの古道を孤影騒然!


冬枯れの葛城古道、歩いてきました。
すこしゆっくり目に出て、御所の駅近くで昼食。
午後1時から午後5時半まで、歩きに歩いてきました。
地元の人に数人出会っただけで、行く人、来る人、まったく影形もなし!
なんだか古道の上に棲息しているのは私1人ではないかと思えるほど。
昨日までとは打って変わって、寒かった、ひたすら寒かった!
木枯らしのような風、
時折、雨が混じります。
古道上の空気は冷えに冷え、
私の身体は冷えに冷えました。
でも、手と心だけは暖かい!
なぜか?
ホロゴンとタンバール、この2人と一緒なのですから!
友人と一緒のときは、撮影しながら、盛んにおしゃべりを楽しみます。
独りのときは、自分とおしゃべりを楽しみます。
だから、どんなときでも、どこにいても、退屈しない。
たいへんに便利な性格です。
でも、この古道、よほど人気がないと見えて、喫茶店など皆無。
1店できたことがあったようですが、たちまちつぶれました。
当たり前、四季を問わず、来る人などいない!
私は運動神経ゼロなのですが、歩くのだけは得意。
それに、ロボーグラフィの宝庫なのですから、どんどん歩きたくなる。
道理で、人が来るはずない、などと言いっこなしにしましょうね。
でも、おかげで、座るところがないので、歩きづめというのも身体にこたえます。
1か所だけ四阿があり、そこで腰を下ろしました、ただし30秒だけ。
弾みがついてしまった心と身体が休むことを認めないのです。
本日は、ホロゴン用400、タンバール用100のフィルム各8本を用意しました。
ホロゴン用フィルムが2時間半で完了。
当然です。
ホロゴンの場合、路傍になにかを見つけたら、チャッ!
あっという間に撮影完了。
目がホロゴン用に成りきっているので、どんどん撮りたいものが見つかります。
撮っていて、気がつきました。
ぼくって、路傍のものをそのままリアルに撮りたいとはちっとも思っていない。
どんなやつでも、まわりのものの中から、光り輝いて立ち上がって欲しいのです。
野郎ども、ここじゃ、おれがヒーローだあ!
そんな心意気で、眼でもいい、乱杭歯でもいい、どこかがきらりと光って欲しいのです。
ホロゴンは、リアリティではなく、超リアリティの記録装置なのですね。
言ってみれば、はみ出し野郎たちのガイガーカウンター。
ところが、どうやらタンバールはそうじゃないみたいなのです。
じゃあ、タンバールって、どんな性格のレンズなのか?
そう正面切って問いかけられますと、
正直、まだまったく見当がつかないと申し上げるほかはありません。
あれこれと撮ってみたのですが、
どんな風に撮れているか、予測できないのです。
その点だけは、ホロゴンに似ています
でも、ホロゴンの場合は、ホロゴン流のメタモルフォーゼがどう働くかが、予測不能。
ところが、タンバールの場合は、もっとプリミティブというか、初歩的。
はたして撮れたかどうか、これがまず分からない。
今日みたいに、まったく色のない冬枯れの世界では、形だけが勝負のような感じがしますが、
なにしろフィルターを付けて、絞りは開放です。
これじゃ、ピントさえ覚束ないのですから、もうお手上げ。
そうこうするうちに、どこをどう間違ったか、路を間違え、
近鉄御所駅をはるかに通り越して北上していることに気づきました。
しかたなく今来た道を戻り、15分後には正道に立ち戻ったのですが、
すっかり暮れてしまった道はどこまでもどこまでも続きます。
沿道、人っ子一人出会わない、淋しいですね、これは。
でも、私の場合、そんなことではめげない。
暗くても、歩きながらでも、まだタンバールで撮り続けている。
ようやく駅についてみると、出発のベルが鳴っています。
電車に飛び込んだ途端、ドアがバタンと締まりました。
カメラも電車もタイムラグなしが最高!

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[撮影メモ]
この羅漢さんが一番気に入りました。
名付けて「反省羅漢」
「反省!」と、しおらしくうなだれているところが、可愛い!
なんだか身につまされます。
なぜって、本気で反省してないみたい。
なぜ、分かるか?
私がだいたいにおいてそうなので、同類はピンとくる。
というわけで、この羅漢さんだけは、同じ角度で3枚。
by Hologon158 | 2009-01-31 21:27 | ホロゴンデイ | Comments(2)

49.11ホロゴンデイ20「2008年10月5日羅漢さん」11 深い黒々とした瞳をのぞき込むたびに


実際には、私はちょっと苦境に立っているのです。
土門先生のおっしゃるとおりなのです。
見分不相応な高価なレンズを揃えてしまった!
でも、手に入れたからには、使わずにはおれません。
私は、カメラ、レンズを骨董と考えたことは一度もありません。
手に入れるのは、すべて使うため!
使うのであれば、レンズが喜ぶような使い方をしてあげたい。
言い遅れましたが、私はカメラ、レンズを生命ある存在と考えます。
彼らはそれほどまでにヴィヴィッドなのですから。
精一杯がんばって、私を喜ばせようとしてくれるのですから。
私の意図しないなにかを写真に盛り込んでくれるのですから。
そんな存在と考えるのが、私。
それだからこそ、私がタンバールに恋をしていると言っても、
本気であると信じていただきたいのです。
私は、ずっと妻に恋してきましたが、
ホロゴンや静は、恋するのではなく、愛しています。
恋とはちょっと違う感情、
ホロゴンのことは、肝胆相照らす友、
静のことは、目に入れても痛くない愛娘、そんな風に感じるのです。
ところが、タンバールだけは、もういけませんね。
その深い黒々とした瞳をのぞき込むたびに、
いとしさがこみ上げてくるのです。
だから、なんとかして、タンバールに華麗な人生を送らせたい。
そのためには、タンバールの能力をありったけ出させてあげたい。
ここで、身分不相応という言葉がずしんと重みを持つのです。
お前に、タンバールを活かすことができるのか?
そう真っ正面から問われますと、無理です、そう答えるほかはありません。
でも、私だって欲があります。
他の誰かに、この美女を譲るつもりはありません。
ホロゴンと相部屋ということは我慢してもらうとして、
ホロゴンと同様に、千本切りまで付き合わせていただきます。
その手始めに、明日は、三人で、葛城古道を歩いてきます。
三人というのは、ホロゴン、タンバール、そして私という意味です。
幸い、雨のち曇り、タンバール日よりかどうかは分かりませんが、
終始開放を使えそうです。
Kinoplasmatさんのサイトで、
どうやらフィルターなしのF4付近がよろしいという有力なご意見をうかがいました。
でも、せっかく私のもとに来たのです。
そもそものなれそめから、じっくりと付き合わせていただきます。
F2.2の大口径、それに貴重なフィルター、これがタンバールの初期条件なのです。
いわば、少女のタンバール。
だから、最初は、なるべく開放を活かしつつ、フィルター付きで撮ります。
タンバールちゃん、よろしく!

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by Hologon158 | 2009-01-31 00:22 | Comments(0)

49.10 ホロゴンデイ20「2008年10月5日羅漢さん」10 身分不相応な高価なカメラを欲しがる?


友人RAさんが土門拳の「写真作法」の引用を沢山抜き出して、送ってくれました。
その中に面白い指摘がありました。
「カメラ・ブームと呼ばれる現象の中で、
一番困ったことは、みんながみんな、
身分不相応な高価なカメラを欲しがることだ」
この「身分不相応」という言葉、久しぶりに見ましたね。
今時、こんな言葉を実感として使える人は少ないのではないでしょうか?
でも、当時としても「身分不相応」なとはどういう意味だったのでしょうね?
土門さんご自身は、わざわざ「一番高いM3を使っている」と断っておられるのですから、
土門さんにとって、M3は身分相応なのでしょうね。
結局、言いたいことは2つ、
経済的能力を超えて、無理して高いカメラを求める。
自分の写真能力、才能、技術程度を越えて、不必要な高機能のカメラを求める。
土門さん、私の存在を知ったら、このどちらの面でも落第と決めつけたことでしょう。
RAさんは、この引用のあと、こうコメントしています。
「これを言われると、痛烈にこたえますわ。気がつけば、70本近くもレンズを持っている。今すぐに処分は難しいですが、徐々に委託に出します」
RAさん、いつもこの言葉をおっしゃっているので、
文字どおり真に受けてはいけません。
レンズが好きで好きでたまらないのですから、整理の道はほど遠いのです。
RAさんの問題点は、各種カメラ、各種レンズをたまに使っても見事使いこなせること。
これは呪いでですね。
実は、RAさんには最適のレンズがあります。
アストロ・ベルリンのパンタッカー50mmF2.3(Mさんによるライカマウント改造版)。
RAさんがこれを使って撮ると、怪しいまでに深遠な雰囲気の写真ができあがるのです。
だから、いつもRAさんにお願いしているのです。
「レンズ一本に絞るのは無理としても、
せめて数本に絞り、しかもパンタッカーをメインに使ってください。
きっと凄い写真世界が拡がりますよ」
なぜそうなのか、その理由が分かりません。
でも、どうやらRAさんの心とレンズとがぴたり適合しているという感じなのです。
ブログを拝見しても、ほとんどの方が数知れないカメラ、レンズを駆使して居られます。
どうやら現代のレンズって、さほど個体差がないようです。
だから、使いこなせるのかも知れません。
今、私は、ホロゴンとローライ3.5Eとを組み合わせようと四苦八苦していますが、
色再現に大変な差があるので、この試みはちょっと成功の見込みなしですね。
やっぱり、レンズ一本で撮れという、天のお達しでしょうか?
ホロゴンウルトラワイドが身分不相応であることは隠しようがないのですが、
そうそしられないように、がんばらなくちゃ!

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by Hologon158 | 2009-01-30 21:49 | ホロゴンデイ | Comments(4)

49.09 ホロゴンデイ20「2008年10月5日羅漢さん」9 退屈なお仕事だこと、おかわいそうに


哲学者バートランド・ラッセルが自伝で書いています。
ある人を、彼は画家ですよと教えますと、
彼の叔母、哀れみの表情を浮かべて言ったそうです、
「退屈なお仕事だこと、おかわいそうに」
この叔母さん、親戚のものが政治家になろうとすると、
「悪人になるのはおやめなさい」と真剣に説得したそうですから、
かなりまっとうな意見の持ち主ではありますが、
画家に関しては、ものごとの表面しか見ていないようですね。
たしかに、画家の仕事は猛烈に大変なようです。
日本画家の上村松園も、作品に取り組むときは、
幾枚もデッサンを重ね、下絵も幾枚も描き、
それから、実に精密、精妙そのものの絵を描くのですから、
1枚ができあがるまで、計り知れない時間とエネルギーと創意、情念を注ぎ込むようです。
ピカソがアクリル透明板に絵を描くビデオを観たことがあります。
描いては消し、描いては消し、
描いてゆくうちに、最初の構想などどこかに消し飛んで、
最後には、まったく似ても似つかぬ作品に仕上がりました。
はじまりの部分は、私のブログ文のようです。
もっとも、ぜんぜん意味は違うのですが。
私は、たいていの場合、なにを書くのか、まったく思いつかないのです。
だから、とにかくキーボードを叩いて、
画面上に文字を出してみて、
そこから連想ゲームのように文章を作り出すのが習慣になりました。
ピカソと違うのは、書き直しはせずに、垂れ流しのままアップ。
そうでないと、自分の思考の記録にならないから。
話をもとに戻しましょう。
私は思うのですが、
画家が、そんな準備や作品作りを退屈とは絶対に思っていないはず。
むしろ興奮の浪を上ったり下りたりしながら、うなされたように準備を進めているのです。
そうでなければ、あんな見事な傑作たちが生まれるはずがありません。
そんな風に心が高揚するのは、作品の仕上がりの予兆、予期、構想があるからでしょうね。
それが、いわゆる「インスピレーション」なのでしょう。
私は、そんな芸術家を限りなく尊敬します。
私には、絶対にできないことだからです。
多くの写真家も、同様の精神状態で作品作りをしているようです。
「ようです」と書くのは、
私自身はそんなインスピレーションで写真を撮ったことがないからです。
写真家は、被写体に対面して、それをどう写真にしようか、
どんな作品を作り出そうかを考えます。
私は、そんなことは一切思案しません。
ただただ被写体と出会えたことを喜び、
ついでに写真に撮ります。
喜びがすでに私に報酬を与えているのですから、写真はおまけ。
写っていなくても、幸せ、
写っていたら、もっと幸せ、
びっくりする位楽しい写真に写っていたら、もっともっと幸せ!
ようするに、私のブログは、グリコのおまけ特集なのです。
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by Hologon158 | 2009-01-30 13:11 | ホロゴンデイ | Comments(0)

49.08 ホロゴンデイ20「2008年10月5日羅漢さん」人間って2本脚、気持ち悪い!


あなたは蜘蛛が好きですか?
たいていの方はお嫌いなようです。
私は嫌いではありません。
女郎蜘蛛、美しいと思います。
でも、子供の頃、夜中、大きな蜘蛛ががさがさと動き回るのはいただけませんでした。
ある日の夜中、トイレに行く途中、踏んづけてしまいました。
その感触を今でも覚えています。
でも、今から思えば、ちょっと蜘蛛の方で気をつけてくれたらよかったのに、
でも、悪いことしたな、すまないな、という気持ち。
昔の家って、廊下は真っ暗だったのですね。
おかげは、私は、暗い夜道もまったく怖くない人間に育ちました。
蜘蛛は8本脚、6本脚の昆虫とは別の種ということですね。
たった2本脚が多いだけで、大げさなという感じはしますが、
昆虫よりたった2本脚が少ないだけで、私たち哺乳動物とは昆虫と別種、
案外脚って重要なのでしょうね。
なに、人間って2本脚じゃないか、ですって?
前身を隠してはいけません、私たちも昔は4本脚だったのですから。
ご先祖が2本脚で歩行するようになってくれて、いや、ほんとに感謝したいですね。
そうでなかったら、カメラを持つことができなかった!
冗談はそれくらいにして、
石峰寺で、羅漢さんの頭上を見上げると、
中空に蜘蛛の巣がありました。
夫婦なのでしょうか?
2匹なかよく巣を作っています。
もし虫が蜘蛛の巣にかかったら、どちらが優先なのでしょうね?
もちろん奥さんでしょうね。
そこで、ひょいと思いついたのですが、
世の女房族が威張っているのは、動物的本能なのかも知れませんね。
種の保存のために、子を産む母の栄養が優先する!
でも、不思議ですね、子を産まなくなってからも威張っていますね。
それは、あなたがだらしないからですよ、もちろん。
我が家は違いますよ、たしかに奥さん威張っていますが、
それは、愛ゆえ、私が譲ってあげているのです。
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[撮影メモ]
依然として、ホロゴンとプラナーの温度差が大きいですね。
私は、以前、ローライFのプラナー80mmF2.3を使って、
ハッセルのプラナーって、ローライに比べると、随分冷たいと感じたものでした。
ところが、この差。
ということは、結論は一つ。
ホロゴン15mmF8はむちゃくちゃ熱いレンズなのだ!
by Hologon158 | 2009-01-29 17:49 | ホロゴンデイ | Comments(2)

49.07 ホロゴンデイ20「2008年10月5日羅漢さん」7 若冲居士門前に居住せり


石峰寺には、18世紀京の画家、伊藤若冲の墓があります。
晩年、石峰寺の庵に住んだのですが、
その若冲が下図を描いて作ったとされるのが五百羅漢。
作った当時はどうだったのでしょうか?
もっときちっと彫り込まれて、立派な像になっていたのでしょうか?
今は、形が崩れ、彫り込みも浅くなって、なんだかいい加減な像ばかり。
でも、見ていると、とても愉快になります。
表情豊かで、それぞれになにかを物語っています。
若冲の作に「布袋唐子図」があります。
布袋さんの頭の上に子供が乗って、うちわで布袋さんを扇いでいます。
両側にも子供が二人まとわりついて、布袋さん、ご満悦の表情。
この布袋さん、ちょっと羅漢さんに似ています。
絵全体が犬だらけの楽しさいっぱいの「百犬図」の犬たちも、
まるまる、ぬくぬくしていて、羅漢さんと雰囲気がそっくり。
寛政6年10月、儒学者の平賀白山が石峰寺の若冲を訪ねた折の日記があるそうです。
「百丈山石峰寺へ参る。是には若冲居士門前に居住せり。
しばらく咄をききぬ。襖に石ずりのように蓮を書けり。
面白き物好き也。
五百羅漢を一見しぬ。
是は山上に自然石を集め、形りに若冲彫り付けたり。
段々迂回して道を作れり。
その外涅槃像もあり。甚だ面白きことなり。
又其の山の入り口に新たに亭を建てたり。
是も若冲の物好き也。
寺の左に若冲の古庵あり。
庭もさびておもしろし。
妹を真寂尼といふて両人住居せり」
どうやら若冲は、「私が彫ったのだ」と言ったようです。
若冲このとき78歳ですから、独りで彫るのはとても無理ですね。
どちらにしても、若冲の図案であることは間違いがないようです。
若冲の仕事を、白山はすべて面白い、物好きと評しています。
これ以上適確な評言はないでしょうね。
素人画家から出発した若冲の作品はすべてこれ、
面白し!
五百羅漢はどうでしょうね。
まあ、ご覧下さい。

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by Hologon158 | 2009-01-29 15:16 | ホロゴンデイ | Comments(4)

49.06 ホロゴンデイ20「2008年10月5日羅漢さん」6 心の底から吹き上がってくる鬱屈を


毎日、お気に入りに入れたブログを巡回します。
お休みしているブログもありますが、たいていは絶好調。
私が選んだブログはすべて特色のあるブログなので、当たり前かも知れませんが、
皆さん、なんと互いに異なっていることでしょうか?
その理由を考えてみますと、当たり前のことかも知れませんが、
レンズの違いではなくて、人間の違い。
目の前の情景に相対して、写真家がどんな姿勢か、
どんな視線を注いでいるか?
どんな気持ちか?
そんなさまざまなファクターが積算されて、写真が生まれ出てきます。
その結果、重い写真もあれば、軽い写真もある。
あたたかい写真もあれば、冷たい写真もある。
明るい写真もあれば、暗い写真もある。
撮る人の人間性が影響することもあるし、
そのときの感情、気分、健康、意気が関係していることもあるでしょう。
でも、ほとんどのブログで、その調子は一貫しています。
ということは、結局、人間が出てしまうというでしょうか?
怖ろしいですね。
でも、写真を見ただけで、この人は優れている人だとか、
この人は悪い人だとか、決められる訳じゃない。
その人の人間を知って、その人の写真を見たら、
ははーんと思い当たる、その程度でしかありません。
人間の心は、その人が撮る写真よりも、はるかに複雑深遠なものなのですから。
でも、たとえば、森山大道さんの「新宿」を見ていますと、
大道さん、心の底から吹き上がってくる鬱屈、わだかまり、切望をどっさり持っていて、
写真を撮ることで、かろうじて吹っ切っている、
写真の中に鬱屈、わだかまり、切望を託して、必死で浮かび上がろうとしている、
そんな感じがしてくるのです。
Yoshipassさんのブログで、新作「北海道」は重さが5キロもあると読みました。
大道さんの鬱屈、わだかまり、切望は並外れて大きいのだな、そんな感じがしました。
そこで、翻って、自身のことを考えてみますと、
私が知っているブログの中では、ずばぬけて暗い!
撮っているものも、ずばぬけて汚い!
いわば底辺あたりをうろうろちょろちょろ。
とすると、私にも、写真で吹っ切りたい鬱屈、わだかまり、切望がどっさりあるのでしょうか?
でも、私は人一倍、明るい人間です。
どうもそのあたり、よく分からないな。
いや、明るく振る舞っている人間こそ、実は心の奥にどす黒いものを持っているのかも?
ある日突然、世の中におさらばしたりして。
なんて、考えていると、ちょっと疑心暗鬼になりそうですが、
私の場合、実は、
ならない。
なぜか、ただの素人写真なのですよ、
ただこんなものを撮りたいから、撮っているだけ…

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[撮影メモ]
さあ、今日の最大の目標、五百羅漢さんに参りましょう。
石峰寺を上ります。
万福寺と良く似ていて、中国直伝のお寺という感じ。
ワーグナーの序曲に似て、
ちょっと面白いものが始まりそうな予感!
しませんか?
by Hologon158 | 2009-01-29 11:50 | ホロゴンデイ | Comments(0)

50.01 タンバール号外「2009年1月23日生駒のタンバール」タンバール、このやさしさ!

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タンバールの画像を見ていると、がまんができなくなりました。
羅漢シリーズの最中ですが、号外を出すことにしました。
写真を始めてから今日まで、
私の写真の理想は、常にぶらさず、ピントをきちんと合わせることでした。
それなのに、ブレ、ボケに随喜の涙を流す気持ちが私の中に潜んでいたのです。
ちゃんとカートの部分にピントはきています。
でも、人物二人はボケて、かつブレています。
狙ったのではありません。
待っていたのでもありません。
たまたまカートを撮ろうと思って、シャッターを押した瞬間、
右から黒、上から赤の女性が入ってきて交錯したのです。
この黒、
この赤、
この白、
私には、やさしさが画面に満ちているように感じられるのです。
私は、今、幸せです。
by Hologon158 | 2009-01-29 00:08 | ホロゴンニュース | Comments(4)

49.05 ホロゴンデイ20「2008年10月5日羅漢さん」5 タンバールだけは別格なのです


1月23日新年会の折、生駒駅裏をタンバールで撮りました。
そのフィルム3本を昨日スキャンしました。
いやー、今すぐ見ていただきたいですね。
まさにほとんど闇という撮影条件でしたが、
ほんのわずかな光を拾って、とても風情のある写真が幾枚か撮れました。
先日来、ルノアールと東山魁夷の絵をくり返しくり返し眺めています。
なんだか絵筆じゃなくて、タンバールを使ったんじゃないかと、
ぞくぞく来るような絵が幾枚も見つかるのです。
東山の馬の絵など、全身を淡いフレアーが取り囲む感じが、
まさにタンバールのにじみにそっくりなのですから。
ルノアールにも、晩年住んだ家の中庭で描いた絵が驚き。
ガブリエルというお手伝いさんがすっと立っている、それだけなのですが、
ただの印刷なのに、しびれるような心地よさに身を包まれる想いでした。
ふんわりと溶け合う色彩がえも言われぬほどにあたたかいのです。
前もって断っておきますが、
写真と絵とをいっしょくたにするほど、私は独りよがりではありません。
まして、これらは、大画家の天才的な魔術的表現なのです。
それをそのままタンバールで真似るなど、夢にも考えていません。
そうではなくて、
これらの絵を見ることで、私は、タンバールへの夢を拡げ、
タンバールを使いたいというモチベーションを高めようとしているのです。
そして、生駒。
スキャンで残せたのはわずか62枚ですが、
開放で、かつソフトフィルター付きで撮りましたので、
すべてボケボケという感じなのに、かろうじてピントの芯は残っていて、
レトロな感触のやや淡い色彩がとにかく楽しいのです。
ただただボケボケという感じのもありますが、捨てる気にはなりません。
実体感がちゃんとあるボケなんて、はじめて。
ボケレンズ党に鞍替えしそうな熱中振りですが、
ご心配なく、私にはホロゴンというどえらい後ろ盾がついているのですから。
私にとっては、どんなカリスマレンズが出現しようとも、
ホロゴンの前に立つと、顔色なし!
でも、タンバールだけは別格なのです。
愛しているからです。
なぜか?
愛に理由はない!
羅漢シリーズの次は、長崎の三日目に入る前に、
やはりタンバール写真を見ていただきたいですね。
週末は、奈良盆地の南西端、葛城古道に行って、
自然をタンバールでおもいっきりぼかしちゃいます。
もう今からワクワク。
おっと、ホロゴン、あわてるんじゃないよ。
ちゃんと君も連れて行くからね。
私にとって、ホロゴンは男性、タンバールは女性なのです。
なぜでしょうね?
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[撮影メモ]
ホロゴンの暖色、ローライ・プラナーの寒色、
実にはっきりと色調がわかれていますね。
どちらがよいか?
私にかんするかぎり、答えははっきりしていますが、
でも、プラナーのやさしい味わいも私には格別なのです。
by Hologon158 | 2009-01-28 22:34 | ホロゴンデイ | Comments(0)

49.04 ホロゴンデイ20「2008年10月5日羅漢さん」4 このテーブルに風水の立場から異議あり!


このところ、女性元気の記事ばかり続きますが、
これは現代の一般的現象となりつつあるようですね。
先日、付虹先生に揚琴のレッスンを受けたときも、同じような感想を抱いたものでした。
付虹先生のお宅、ダイニングのソファーの前に置かれたテーブル、
実は真紅。
私の目にもちょっと強烈なのですが、これは付虹先生の見立て。
ご主人、このテーブルに風水の立場から異議を述べたそうです。
付虹先生、これが不満、「彼は、風水に凝っているんですよ。
風水では、色で占うらしい。
それで、赤は不吉だから、よくないって言うんです。
だから、それを買いました」
と指さした先、私の座っているソファーの横には、小さな子供椅子。
おそらくビニールの紐で編んであります。
その紐がなんとカラフル、多彩なフルカラーなのです。
これじゃ、いくら風水でも文句は言えまいという魂胆。
笑ってしまいました。
男性なら、そうはいかない。
それじゃ、風水では、この家にはどんな色が吉なのか?
などと、あくまで風水のレベルに思考はとどまったままになりかねない。
付虹先生は、風水なんか信じていない、
まったく別のレベルから、風水の枠をぶっとばしてしまうのです。
こんな問題解決のしかた、大好きですね。
私たち男性は、こんな肩の力を抜いた思考法ができにくいようです。
どうしても自分の属している組織の座標軸から逃れられず、
社会の枠組み、しがらみ、思考体系に知らず知らず寄りかかって生きています。
だから、考え方、人間があまり面白くない。
女性は、そんな枠組み、体系を軽く超越してしまいます。
どうも、写真にもそんなところが現れてしまうようですね。
私なんか、自分の生きてきた枠組み、体系にがんじがらめに縛られてしまって、
そのうえ、撮り方も超接近水平垂直撮影法に自ら限定してしまって、
ダブル限定の桎梏の下、平板そのものの写真ばかり並ぶことになってしまいました。
でも、私が自分自身を写真素人と決めつけてしまったとき、
私の写真の素人化は運命づけられてしまったのです。
ということは、私のブログは「写真ブログ」なんかじゃなくて、
写真を使った駄文書き下ろしブログということなのです。
このあたり、お間違えのないようにお願いします、と言いたいところですが、
この点、実はどなたも誤解しておられないような気配ですね。
作成者自身、やたら長ったらしい文章を並べたあげく、
付け足しみたいに、写真をちょこっと掲載しているのですから、
誤解のしようがないか?

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by Hologon158 | 2009-01-28 17:52 | ホロゴンデイ | Comments(0)