わが友ホロゴン・わが夢タンバール

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285.31 ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」31  諦めもすでに


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初孫が生まれて、その瞳を見て、びっくりしました。
吸い込まれるようなほど澄み切ったまなこ。

日本の都会の子供は、どこか冷めた、
どこか生気のない瞳をしていて、
見るからに、心が萎えてしまいます。

こんな小さくて、こんな冴えない眼光でいいの?
大人になったら、もっと冷めてるんじゃないの?

大気に不純な排気物質がいっぱい混じっているせいもあるでしょう。
毎日課題ばかりで、将来に受験が立ちはだかる状況で、
心行くまで生活を楽しめないせいもあるでしょう。

人生知れたものという、達観、諦めもすでにあるかも知れません。
両親見てたら、おれだってどうせ........

でも、そんな子供たちの瞳も、
幼児のときはこんなに澄んでいたのです。

ネパールの少年たちは、大きくなっても、
大人になっても、澄んでいますね。
日本の子供たちだって、
昔はこんな風に瞳をきらりと輝かせていました。
今でも、田舎に行くと、こんな感じ子どもたちに出会えます。

日本の都会は、豊かな物質生活に恵まれているように見えて、
経済発展の陰で失われたものは、
得たものよりもずっと大きいのではないでしょうか?
by Hologon158 | 2011-11-30 19:01 | ホロゴントラベル | Comments(0)

285.30 ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」30 髭は口ほどにものを言い



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一坪店どころか、この写真の幅だけのミニ店舗が並んでいます。
その若い主人が店の手すり越しに、陳列台の上にのっかって、一休み。
これはバドガオンの光景。

私、ホロゴンを両手にいそいそと近寄り、
80センチほどの距離で、縦位置で一枚いただきました。
私がにっこりして、「ダンニャバード(ありがとう)」と言いますと、
この表情を崩さないまま、「うむ」とうなづき返してくれました。

ハイアマチュアの方なら、これからが勝負ですね。
構図を変えて幾枚か撮り、レンズの焦点距離を変えて、
さらに撮る。
何枚も撮る。
それでも、協力してくれるようなら、
ポーズを注文までする。

私は、たいてい一枚で終わり。
撮れていても、撮れていなくても、
撮りたかった撮り方で一枚撮ったら、満足します。

人を感心させるような写真をついに撮ることができなかったのも、
無理はありませんね。
by Hologon158 | 2011-11-30 18:20 | ホロゴントラベル | Comments(0)

285.29 ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」29 戦艦よろしく



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カトマンズのストリートを人々が行き交います。

目も覚めるような真紅のサリーの貴婦人が、
まるで、小船舶をかきわける戦艦よろしく、
堂々たるたたずまいで進んできました。

私も恐れ入って、道を譲り、
50㎝ばかりの距離で一枚頂きました。

ご婦人は、私など目もくれず、
この世に怖いものはない!
カメラを持つ日本人なんて、まるで目じゃない!
そんな気配で通り過ぎてゆきました。

装いの配色も楽しいですね。
手にしている小物は、なんだか風呂敷包みみたい。
ネパールにも、こんな風に布を使う習慣があるのでしょうか?

前回とは違う階層のご婦人に登場していただいたのですが、
かなり雰囲気、外観、すべてが違いますね。

貴婦人を見て、
人間、こうでありたいものだと思う一方では、
井戸端の女房たちを見て、
こちらの方が美しい人生を歩んでいるのでは?

あなたは、どちらが美しいと思いますか?
by Hologon158 | 2011-11-30 00:04 | ホロゴントラベル | Comments(0)

285.28ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」28 たくましい足



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貧富の階級差は、女性の場合、足に現れるようです。

日本でも、たとえば、ファッション写真など、
女性はとてもスリムに見えるように、ちゃんと加工されています。

イギリスの女優ケイト・ウィンスレットは、
とてもふっくらさんで有名ですが、
ある雑誌に掲載された自分の写真を見て、笑ったそうです、

    「これ、私かしら?」

でも、読者はそんなことが分かっていても、
どうしても視覚に惑わされて、スリム願望を増幅させます。
ダイエット商品やさまざまなエアロビクスが繁盛することになります。

カトマンズのおかみさんたちをご覧ください。
みんなでわいわいがやがやと洗濯の最中です。
まさに井戸端会議。

そのエンタシスのように、たくましい足、
美しいではありませんか?
お母さんの足ですね。
by Hologon158 | 2011-11-29 22:26 | ホロゴントラベル | Comments(0)

285.27 ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」27 たくましい



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カトマンズの繁華街とも言えるマーケットで、
この少年に幾度か会いました。

陳列台を自分で運んで、行商しているわけです。
たくましい。
でも、ちょっと痛ましい。

まだ小学生か中学生なのに、
こうして生業を立てなければならないのです。
ゆるやかと言え、カースト社会では、
低層の子供たちは学校にも行かずに、働くのです。

ネパールでも、
そうした階級制の打破に向かおうとする社会勢力があって、
旧勢力との間にあつれき、闘争があるようです。

でも、人間って、どこかで差をつけたがるものです。
日本でも、身分制度はなくなりましたが、
まだ、その残りかすが幅を利かせていますし、
別の貧富や社会的地位に基づく階級制度がそれに代わるものとして、
ちゃんと存在しています。

ネパールでも、もともと国力が不足しているだけに、
貧困層の未来は明るいものではないようです。
祠があんなに繁盛するのも無理はないですね。
苦しいときの神頼み。

この少年も今では成人間近でしょう。
どうしているかな?
by Hologon158 | 2011-11-29 22:10 | ホロゴントラベル | Comments(0)

285.25 ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」25 なんだか危険



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橋下が大阪市長に当選しましたね。
投票率はとても低かったようですが、
彼に対する大阪市民の期待はかなり大きいようですね。

私は、前にも書きましたが、彼のことを信用していません。
自分の思想を他人に押しつけようとする人は信用できませんから。

その根底は、自分は正しいのだという確信があります。
こんな人は、逆に、人は信じないものです。
これだけ混濁し、錯綜し、複雑化した現代において、
一人の人間がすべてを知り、理解し、指導していくことなどできません。
でも、彼はそれをするつもりです。

彼の勝利の陰には、既成政党への強烈な不信があります。
インターネットが口コミを世論に高める危険さえあります。
こんな人は往々にしてファッショ化し、独裁者となりかねません。

でも、よく彼を見てください。
彼が、日本の政治を引っ張って行く資質のある大人物に見えますか?
私には、まるで見えません。
彼は、ただの弁の立つ弁護士にすぎません。

小泉がそうでした。
彼は、自分が理解したと考えることだけに集中して、
あとはなおざりのまま首相の座に居座り続けました。
現在の日本の混迷の一部は彼の独裁的怠慢のおかげである
と言っても過言ではないでしょう。

今回の選挙期間中、彼を巡るさまざまな中傷記事らしきものが
マスコミをにぎわしたようです。
彼の父が暴力団であったとか、
彼が苦学力行したとか、
変な団体の顧問弁護士だったとか、
インターネットの見出ししか見ていませんが、
にぎやかでした。

見る度に考えました、
中傷の記事が出る度に、橋下の勝利の可能性が高まってゆくな。

大阪人の徹底的な庶民性を考えますと、
こうした中傷記事と見える事実の暴露は、
それが事実であろうとなかろうと、
大阪人からたった一つの反応を引き出すからです、

    「そうか、橋下はおれたちの仲間なんだ」

私は、これらの中傷記事の一部は、
橋下自身かその知恵袋となるような人物の企てだと推測しています。
反対陣営がそんな中傷作戦を採るとは考えにくいからです。
なぜなら、反対陣営も大阪人なのです。
大阪の人間たちの反応を推測するなんて、誰でもできることです。

いつの時代にも、
中傷作戦は双刃の剣であることは知り尽くされてきました。
うまく当たればいいのですが、
失敗すると、自分の方に跳ね返ってくるのですから。

私が反対候補なら、自陣の作戦であろうとなかろうと、
いつもおおっぴらに、橋下を弁護すべきだったのです。
「そんなことで彼の人格を疑うべきではありません。
彼も立派な一個の人物であり、大阪を愛する人間です。
そんなことで、
彼が大阪市長にふさわしくないと考えるのではありません。
そうではなくて......」

まあ、それでも、自分に実力があることを市民に納得させない限り、
勝利は難しかったでしょうね。
by Hologon158 | 2011-11-29 21:57 | ホロゴントラベル | Comments(0)

285.23 ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」23 リアリズム?



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いわゆるストリートフォトにも、
二つの傾向があるように感じます。

まず、リアリズムとしてのストリートフォト。

森山大道がその代表的写真家ですが、
すべての写真は現実をえぐり出す諸相を描き出します。
不安、恐怖、怒り、困惑、絶望、汚濁、
町にはそんな現代の精神状況のシンボルがあふれています。

ブレ、ボケ、アレ、超接近、画像の傾斜、分断、
これらの手法がふんだんに盛り込まれ、
見る人を不安定な気分に追い込んで行きます。
写真を見ることで、見る人の心の中に、
現代の精神状況をそっくりそのまま再現しようとします。

キャンディットなフォトとよく言われますが、
実はとんでもないほどに、
仕掛けと粉飾がほどこされているわけです。

たとえば、片隅に転がっている便器。
現実にはただの壊れた陶器。
これを、その場の周囲状況から切断して、
上記のような手法で撮り、さらに加工することで、
惨たる状態にあるように演出するのです。

どんな都市も暗く汚濁された片隅ばかりではなく、
明るく美しい場所も、希望に満ちた人々の姿もあるのに、
そんなものは撮らない。

女性だって、さまざまな生き方、生活、行動があるのに、
暗部に生きる女性たちの赤裸々な姿だけをことさらに強調する。

写真家が、これぞ現代なのだと感じる部分だけが強調されます。
写真は演出なのです。

これがリアリズムであり、現代の精神状況を赤裸々に暴き出して、
深い思想性にあふれている、そう受け取られたのは、
写真にとって幸せなことだったでしょうか?

私はかなり疑問に思っています。

     もう一つのストリートフォトについては、別に書きます。
by Hologon158 | 2011-11-29 00:08 | ホロゴントラベル | Comments(0)

285.22 ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」22 どんどんと年をとって



ミノルタTC-1は、手の中にすっぽり入る、優れものです。

カトマンズの表通りを歩いていて、
ガラスの向こうに、この坊やを見付けました。
すっと近寄ると、少年、ちょっと怯えて、
母親の腰に手を当てました。
もうこれだけで、安心感が湧き出てくるようです。
一枚だけ頂いて、「バイバイ」
母親はショッピングらしく、坊やの冒険に気がつかず。



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昨日の続き。

収穫はかなりありました。

    ビオゴンが、ライカで151枚、ソニーで127枚、小計278枚、
    オリオンが、ライカで128枚、ソニーで92枚、小計220枚
    合計498枚、銀塩フィルム換算約13.8本。
    午後1時50分撮影完了ですから、よく撮ったとほめてあげましょう。

これまで2度ほど撮ったにすぎない、いわば間の地域なので、
とても新鮮でした。

もちろん観光客にも出会わず。
どうやら、人のこない寂れた場所が私の縄張りのようです。
寂しい人なのですね。
出会った住民の95パーセントは老人でした。
これがローカルエリアの現状です。

どんどんと年をとって行く。
私も撮って行く。
私のやることは無関係ですが、
ますます撮ることが大切という気がします。
日本も町も人間も文化も老年期に入っているのです。

太平洋戦争の敗戦後、復興のために、生めよ殖やせよと、
かけ声かけてがんばってきたのですが、
そんな風にして生まれた子供たちが老年期に突入してしまいました。
人口増加の圧力が少子化現象という反応をひき起こし、
その必然的結果として、逆ピラミッド構造になったのですから、
その天辺の大きなパートが抜けてしまうと、
労働人口が年々劇的に減少するばかり。
生産力の落ちた社会が急速に低迷してしまうのは当然の結果。

これからが大変ですね。
イギリス、フランス、ドイツがたどったように、
日本も世界の大国の地位を短期間で譲り渡さざるを得ない状況に
至ってしまいました。

奈良の下町の静寂は、
そんな日本の現況をそのまま表しているようです。

ロボグラフィは減退期の文化にふさわしい写真なのかもしれません。
昨日は、そんな日本老年期の諸相を撮った半日でした。
by Hologon158 | 2011-11-28 19:01 | ホロゴントラベル | Comments(0)

285.20 ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」20 どんどんと年をとって


ミノルタTC-1は、手の中にすっぽり入る、優れものです。
カトマンズの表通りを歩いていて、
ガラスの向こうに、この坊やを見付けました。
すっと近寄ると、少年、ちょっと怯えて、
母親の腰に手を当てました。
もうこれだけで、安心感が湧き出てくるようです。
一枚だけ頂いて、「バイバイ」
母親はショッピングらしく、坊やの冒険に気がつかず。
by Hologon158 | 2011-11-28 18:59 | ホロゴントラベル | Comments(0)

285.21 ホロゴントラベル10「夏冬2度のネパールをおさらい」21 ロボグラフィ以前



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カトマンズのお店は、もちろん店内にも商品を陳列しますが、
プレゼンの勝負所はファサード全面にありそうです。

手の届かないほどの高さまで、商品を掲揚します。
毎日、上げ下ろしは大変なことでしょうね。

今なら、そんなファサード風景を何百枚と撮るところですが、
当時はまだ「ロボグラフィ」という言葉も思いつかず、
むしろストリートフォトとして撮っていました。
人間を撮るのに、おおわらわだったわけです。

つまり、人とものとの間に段差があったのです。
いまは、どちらも共通平面に並んでいます。
私にとっては、この宇宙のすべてのものが、みんな、
同伴者であり、
生きています。

でも、このバケツたちを撮ったときにも、
実はそう感じていたのです。
by Hologon158 | 2011-11-28 00:06 | ホロゴントラベル | Comments(0)