わが友ホロゴン・わが夢タンバール

40.03ホロゴン外傳6「2008年10月食後の一本」3 彼の写真を見ると、私はいつも幸せ


andoodesignさんがブログの中で書いておられました。
カルティエ=ブレッソンは、トリミングをしないことで有名なのですが、
生涯にたった2枚だけトリミングをしたそうです。
たった2枚?!
カルティエ=ブレッソンよりも沢山写真を撮った写真家は山ほどいることでしょう。
でも、カルティエ=ブレッソンよりも沢山のノートリミング作品を発表した写真家はいない!
私はそう信じます。
むしろほとんどの写真家はトリミングを原則として写真作りをしてきました。
カルティエ=ブレッソンは、その意味で独特なのです。
彼は、撮影する瞬間に決めた構図がすべてであると考えました。
フィルムホルダーの枠をわざわざ削って、
フィルム全体が浮き出るようにして、引き伸ばしをさせました。
現実にスナップ写真を撮ったことがある方なら、
ノートリミングでスナップ写真を作るなんて、
至難の技であることは、十分お分かりいただけることでしょう。
それを幾十年にわたって、たゆまず続けてきたのです。
しかも、1931年頃でしょうか、写真を始めた途端、
彼の作風は完全に完成されたものでした。
というより、1930年代の作品群は、
私には、カルティエ=ブレッソンの最高の時期だったように見えるのです。
しかし、それにしても、彼の作風は生涯一貫していました。
つまり、写真を見れば、カルティエ=ブレッソンのものであると分かる。
その根本精神は、一口に言いますと、ヒューマニズムであった、
私はそう考えます。
すべての写真を、暖かい心、自由と平等を愛する精神が支えているのです。
だから、彼の写真を見ると、私はいつも幸せになれるのです。
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[撮影メモ]
私は、カルティエ=ブレッソンの影響を深く受けてきました。
でも、精神的な面での追随はとても無理なので、
撮影方法という外面的な面でだけなのですが。
だから、すべてノートリミング。
でも、それができるのは、私がだれ気兼ねのない素人なので、
無茶苦茶のノートリミングでも、平気の平左だからです。
今回は、そのうえ、ノーファインダー。
21mmF4なればこそできることですが。
by Hologon158 | 2008-11-26 19:08 | ホロゴン外傳 | Comments(4)
Commented by andoodesign at 2008-11-27 15:17
ご紹介頂きありがとうございます。
話題のトリミングについてはブレッソンの「SCRAP BOOK」に収録された作品「「サン・ラザール駅裏」」についての解説中の一節からの情報です。
補足として、トリミングされた作品は「サン・ラザール駅裏」「パチェッリ枢機卿」の2作品ですが、これらに対してカルティエ=ブレッソンは「撮影後、自身でクロップ(トリミング)することを決めた...」とあります。
氏のエッセー集「こころの眼」では、「雑誌社へのルポルタージュ用写真原稿については編集者の手によってトリミングされることがある...」との記載がありますので、あくまでもブレッソンの判断によって(また作品として)トリミングされたという解釈が正しいのでしょうね。
Commented by Hologon158 at 2008-11-27 21:59
re)andoodesignさん
貴重な情報、ありがとうございます。
白水社刊「マグナム」を読んでも、
カルティエ=ブレッソンは、ルポルタージュの編集を含めて、
編集企画を主導できる特権的な立場に居たようですね、当たり前ですが。
サン・ラザール駅裏で彼は写真史上に決定的な地歩を築いたのですから、
彼の判断は正しかったのでしょう。
私もできるだけ速く「SCRAP BOOK」を手に入れます。
気の利いたスナップを撮る人は沢山いますが、
心のこもった、ヒューマニティ溢れるスナップをまるで雪崩のように数限りなく人類に与えてくれたカルティエ=ブレッソンは、別格中の別格ですね。
Commented by 通りすがお at 2008-11-28 04:16 x
大きく誤解されたますね。
ブレッソンはトリミングもしますし、ファインダーをのぞいて厳重にフレーミングもいたします。
ギリシャの裏町の[決定的瞬間]風写真も何時間も構えたまま撮っていたとあります。
間違ったブレッソン崇拝よりご自分の手法を確立された方がいいんじゃないでしょうか?
Commented by Hologon158 at 2008-11-28 14:30
re)通りすがおさん
別に誤解しているわけではありません。
カルティエ=ブレッソンが大いに待ったこと、
ファインダーをのぞいて撮ったことは、もちろん知っています。
私がカルティエ=ブレッソンを愛しているのは、
待った後、ここぞとシャッターを落とした瞬間の的確さ、素早さ、
そして、彼の作品の持つ内容、完成度ゆえです。
けっして盲目的に崇拝しているわけではありませんよ。
それと、通りすがおさん、私のことを誤解しておられますよ。
私は、別に写真家になりたいわけではなく、単に写真を楽しんでいるだけ。
手法は、すでに確立ずみです。
ホロゴンによるノーファインダー超接近水平垂直撮影法、
これって写真家を目指す人の撮影方法ではありません。
あとは、この実に単純な撮影方法によって、
好きなように、自分の好きなもの、人、場所を記録していくだけなのです。
それが写真としていいかどうか、それは私には無関係。
ホロゴン以外のレンズで撮るときも、手法は一緒です。
だから、私の写真をあまりまともにとっていただく必要はないのです。
興味がおありでしたら、ときどきおいで下さい。