わが友ホロゴン・わが夢タンバール

42.19 ホロゴンデイ18「2005年8月6日大阪平野区」19-完- 私の場合、ホロゴン15mmF8がなければ?


木工職人さんがこう言ったそうです、
「木工なんて偉そうなことをいうけれども、
自然の木と、刃物と、漆と、砥石がなくては、
この仕事は成り立たない。
それ(道具たち)がどんなに大事なものか、
世間の人々に知ってもらいたい」
(白洲正子著「日本のたくみ」新潮文庫より)
まさに写真も同じことが言えますね。
「写真家なんて偉そうなことをいうけれども、
被写体と、カメラと、フィルムと、ペーパーがなくては、
この仕事は成り立たない」
画家であれ、彫刻家であれ、建築家であれ、
道具を使うすべての芸術家について、同じことが言えそうです。
ま、当たり前のことですが。
木工の場合、その中で一番大切なのは砥石だそうです。
「道具は人間が造ることができるけれども、
砥石は天然のものだから、造るわけには行かないから」
写真の場合、一番大切なのは、なんと言ってもカメラ、
とくにレンズではないでしょうか?
とくに、最高の名レンズたち。
そのレンズだけにしか出せない味わい、表現をしてくれます。
その味わい、表現があって、はじめて自分の撮りたい写真が撮れる!
そんなレンズが欲しいものですし、
とくに、そんな独特の表現を身につけたいものです。
たとえば、これは当たっているかどうかは分かりませんが、
森山大道さんは、リコーGRを手に入れて、
俄然、独特のパースペクティブ、空気感、表現を確立して、
「世界のモリヤマ」に変身したのではないでしょうか?
でも、それはレンズが先にあったのではなく、
森山大道さんの表現がリコーGRを必要としたのだと考えます。
こんな風に考えてきますと、
私の場合、なぜ写真家ではないのか、はっきりと分かります。
私の写真は、ホロゴン15mmF8でしか撮れない表現なのです。
だから、スキャンを終えて、マックのCRT上に画像が立ち上がるたびに、
私は両手を挙げて、喜び、驚き、感謝の気持ちを込めて、
「うわあ、素敵だなあ!
ホロゴン、ありがとう!」
つまり、早い話が、ホロゴン15mmF8を持てば、
どなたでも私のような写真が撮れます。
私が独特の表現をもつようになって、
その実現のためにホロゴン15mmF8を見つけたというわけでは、
ぜんぜんない!
ということは、
森山大道さんは、リコーGRを使わなくても、
世界のモリヤマであり続けているのですが、
私の場合、ホロゴン15mmF8がなければ、
さらにくすんだど素人。
この違い、かなり大きいですね。
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[メモ]
これで、ホロゴンデイ平野シリーズは終わり。
3年前はこんな写真を撮っていたわけです。
今でも、ほとんど同じ写真ですから、
まったく進歩していませんね。
次回からは、海の見えるロボーグラフィと参りましょう。
鮮烈なる写真家yoshipassさんの刺激を受けて、
突然、漁師町を採り上げたくなったのです。
と言っても、美しい風景写真なんかありませんよ。
でも、何と言っても、海!
乞う、ご期待!
by Hologon158 | 2008-12-19 18:41 | ホロゴンデイ | Comments(0)