わが友ホロゴン・わが夢タンバール

43.11 ホロゴンデイ19「2006年12月16日丹後伊根」11 気配ではなく人間性を消した人たち


気配を消すって、どういうことなのでしょうね。
昔、職場の宴会でトップの人物が私の前に座ったことがありました。
私と話そう、そう愉快そうに言って、でんと腰を据えました。
ここまでは、よかったのです。
でも、その人物の口から、言葉はなにも出てきませんでした。
私の前の、このちょっと小柄な人物からは、
実体、実質を感じさせるなにものも漂ってきませんでした。
これには驚きました。
俊秀有能をもって鳴る、この人物は私に感銘を与えるなにも持っていない」
人間としての迫力も魅力もなにもない!
それが分かったからです。
肩書きしかない!
仕事は優秀かも知れない、
でも、本当に心はこもっているのだろうか?
その人物はその後いわゆる「位人臣を極める」ところまで行きました。
でも、私は彼がその後「心を持つようになった」とは思いませんね。
近ごろの歴代首相たち、あの国民的人気を博した人物を含めて、
私がいつも空虚な権威の抜け殻を感じるばかりなのは、なぜでしょうか?
彼らは気配を消しているのではありません。
人間的実質がないのです。
人生や生活、そして心が感じられないのです。
どうしてそんなことになってしまうのでしょうか?
学歴、肩書き、家柄、系列、権威、親の威光、金、情実、ひいき、
そんなものに頼って、金や地位や名声を求めて狂奔する人生を送ると、
だんだんと人間味がすり減って行き、
見せかけだけの権威、威厳、威光ばかりが積み重なり、
いつしか、実体はなにもなくなってしまうのです。
だから、私は、立派な容貌の人物を信用していません。
こんな人は、芸術に接しても、素直に感動できず、
美しいものを観ても、心ははずまず、
人の幸せを見ても、共感できず、
人の不幸を見ても、同情どころか、侮蔑だけを感じる、
影のような人間になってしまうのです。
そんな人生って、悲しいですね。
佐藤栄作首相が米国に向かってした要望が明らかになりました、
「中国との間の有事の際、核攻撃で先制してほしい」
国際紛争を解決する手段として戦争を絶対的に放棄した日本の首相が、
核爆弾の恐ろしさを、数知れぬ国民の尊い血の重みで、
知り尽くしていなければならない日本の首相が、
こんな無責任、冷酷な発言を平気でするのです。
これが、当時の政府首脳たちの総意なのです。
真珠湾の先制攻撃で太平洋一円の諸国を地獄に落とし込んだ、
帝国陸軍と政府官僚どもの愚をまったく学んでいない!
こんな人たちがこの世を動かしていると考えると、怖ろしいですね。
彼らが世の中を切り回してきたから、
現在のような苦境に陥ったと言うのは極論かも知れません。
でも、この地球大の苦境を乗り越えようとするとき、
彼らが指導する限り、弱者は平気で切り捨てられるのではないか、
それが心配です。

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by Hologon158 | 2008-12-23 10:11 | ホロゴンデイ | Comments(0)