わが友ホロゴン・わが夢タンバール

51.14 ホロゴンドラマ3「2008年11月10日長崎三日目」14 北斎もパターン使いの名人だった


今日は、随分暇なので、パターンの反復ということにちょっとこだわっています。
私自身、パターンの反復に興味を持っているからなのですが、
葛飾北斎という人もパターンが大好きだったようです。
「富嶽三十六景」に「甲州石班澤」という名作があります。
画面左側から対角線上を中央に向かってせり上がってくる巌頭、
その突端に漁師が居て、右下の方向に投げた網をたぐり寄せようとしています。
この巌頭の線と網の長い綱は、漁師を頂点として、三角形を描いています。
単純な三角形でなく、まったく異質な3つのファクターを使うあたり、
北斎の工夫は実に手が込んでいます。
画面背後の雲の上に雄大な稜線を見せる富士も三角形
この2つの三角形はたがいに相似形なのです。
そして、巌頭と漁師と、巌頭の下ではじける波頭、
この3つもまた相似形。
北斎や広重はどうしてこんな風にパターンを作り出そうとしたのでしょう?
思うに、リズムを作り出したかったのではないでしょうか?
音楽の場合、リズムの良し悪しによって、心が湧き立ったり、沈んだり、まさに自由自在です。
北斎や広重も、パターンによってリズムを作り出すことによって、
鑑賞者の心を湧き立たせようとしたのです。
北斎の「本所立川の木材問屋から見る富士」など、その好例。
左に小さな木材が人間の4,5倍の高さまで組み上げられ、
その天辺から男が2本揃えて放り出し、下で仲間が受け止めようと手を挙げています。
そんな乱暴な!
こんな高さから木材を落としたら、痛くて、とても手で受け止めるなんてできっこない。
木材組みの高さは明らかに誇張なのです。
右側には、長い木材が林立して、その木材の向こうに富士。
この木材組みの上昇パターンによって、富士山の高さを表現しようという工夫なのです。
ここでもパターンが北斎の意図を実現しています。
考えてみますと、生命存在そのものが遺伝子というパターンによって創造されているのです。
パターン認識は生命に生得のものなのでしょう。
そんなパターンを絵の重要なファクターとして積極的に利用した日本の画家たち、
彼らは偉大ですね。
というわけで、彼らに対するオマージュというわけではありませんが、
パターンを使った写真を選んでみました。

c0168172_2283233.jpg
c0168172_2284388.jpg
c0168172_2285960.jpg
c0168172_2291383.jpg
c0168172_2292681.jpg

by Hologon158 | 2009-02-14 22:12 | ホロゴンドラマ | Comments(0)