わが友ホロゴン・わが夢タンバール

51.23ホロゴンドラマ3「2008年11月10日長崎三日目」23 ある発明が写真史に大きな亀裂を与えた


写真史の中で、幾度も幾度もカメラの変革が行われてきました。
そのもっとも大きいものは35ミリカメラの発明でしょう。
でも、だからと言って、写真史に亀裂が入ったわけではありません。
これからは、ディジタルカメラを使う大写真家が続々登場して、
写真の伝統を受け継いでゆくことでしょう。
でも、別のある発明が写真史に大きな亀裂を与えた、
私はそう考えています。
これから私が述べることは、ほとんどすべての人から否定されるでしょう。
腹を立てられる方も多いと思います。
おかげで、こんな馬鹿なやつに付き合ってられるかと、
私のブログの数少ない読者の何割かの方から、
三行半を突きつけられることでしょう。
それもやむを得ません。
私は、このブログに自分が考えたまま書くつもりなのですから。
それはこうです。
ズームレンズとオートフォーカス、
とくにオートフォーカスが発明されることによって、
スナップの伝統は変質してしまった、
私はそう考えているのです。
オートフォーカス以前は、カルティエ=ブレッソンも、木村伊兵衛も、
単体レンズを使うスナップ写真家はすべて、
眼は、被写体となる人々の動き、精神状況を予測し推測しつつ、
手は、絞り、シャッター速度、そしてレンズの距離設定のヘリコイドを変更しつつ、
最適ポイントにすばやく移行し、最適の瞬間にシャッターを切るという、
離れ業で写真を撮っていました。
研ぎ澄まされた心と疾風怒濤の撮影技術が絶対条件だったのです。
ところが、オートフォーカス以後は、
写真家は実に簡単にスナップすることができるようになりました。
カメラの操作のほとんどは不要となったのです。
ズームレンズを使うと、最適ポイントへの移動も不要になってしまいました。
興味深いシーンを見つけると、チャッとカメラを向けて、
シャッと撮れば、一丁上がり!
私は、その好例を大写真家森山大道に見られると考えています。
(大道ファンの皆さん、すみませんね。あ、あっ、また、ブログ読者が去ってゆく!)
森山先生(今さら、先生と持ち上げても、遅い!)、
草創期には、見事な切れ味のスナップを数知れず撮っています。
でも、GRを道具にするようになってから、
カミソリで削いだような切れ味のスナップはほとんど見られなくなりました。
マニュアルカメラでスナップするという心構えが、
写真家を戦場を疾駆する戦士に変身させるのです。
どんな戦士も、城内の安全な場所では、戦士の気構えを休めてしまうものです。
だから、私は、マニュアルカメラ時代の写真家の写真集しか持たないのです。
(念のためつけ加えておきます。
私はスナップ写真を撮りませんので、
外野席から感想を述べさせていただいただけです。)

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by Hologon158 | 2009-02-17 21:51 | Comments(2)
Commented by fwkp6043 at 2009-02-17 22:10
こんばんは。
2枚目の屋根。とても素敵です。とても好きな色が組み合わさってボクなんかは完動してしまいます。いい色だなぁ。

Commented by Hologon158 at 2009-02-17 23:00
re)fwkp6043さん
私は、赤の次にブルーが大好きなので、撮りましたが、
ほんとに、そう言われてみますと、素敵ですね。
ほとんど全部が違うグラデーション、色合い。
時間はほんとうに芸術家ですね。