わが友ホロゴン・わが夢タンバール

52.08ホロゴン外傳7「1989年8月パキスタン」8 清澄で静寂の気配に満ちている風土に


最初の宿泊地でのことだと思います。
朝、インダス川の河川敷に下りて撮影していますと、
丘の上を人影、上流から下流の方に歩いていきます。
砂利だらけの道が通っているのです。
どこから来てどこに行くのでしょうか?
少年が一人来て、私に気づき、しばらく見ていた後、手を挙げました。
私も手を挙げて応えると、そのまま立ち去ってゆきました。
聞こえるのは、インダスの流れる水音だけ。
ほとんど緑がなく、岩と砂だけの大地、
色のない世界です。
人々の服装も灰色か白。
こんな世界で生まれ、育ち、生き、死んで行く。
その人生って、どんなものなのでしょうか?
緑の中に生まれ、育ち、生き、死んで行く私たちとは、
まったく違う価値観、世界観なのでしょう。
清澄な空気、人も車も稀で、静寂の気配に満ちている風土。
その中で、人がまっすぐ育ち、
真剣かつ直截に何ものかに向かう姿勢を育むのは道理なのかも知れません。
イスラム教は砂漠のなかで生まれた宗教だけに、
純粋で酷烈なる教え。
この地の人たちがそれを受け入れるのは、
いわば当然のことなのかも知れません。

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by Hologon158 | 2009-02-22 10:39 | ホロゴン外傳 | Comments(0)