54.03 タンバールアワー4「2009年2月19日北新地デビュー」3 アルチザンって呼ばれたら、喜ばなきゃ!
大写真家木村伊兵衛は、戦前、タンバールでもって傑作を続々作りました。
タンバールだけは誰にも触らせなかったというのですから、
大変な思い入れようだったわけです。
弘法筆を選ぶの好例。
でも、ある日、友人からこう言われたのです、
「タンバールに頼っている限り、君は一介のアルチザンだよ」
ただの職人さんじゃないか?
木村伊兵衛は即座にタンバールを売り払ったそうです。
私が言われたら、どうでしょうね?
「ホロゴンに頼っている限り、君は一介のアルチザンだよ」
私、即座に、「ほんと、そう見える? 嬉しいね!」
即座にホロゴンを売り払いますか?
もちろん、ノー!
ますます大事にしますね。
素人にとって、頼れるレンズがあるということ、
こんなに力強いことはありません。
そんなレンズ、いわば「アルチザン化レンズ」って、そんなに多くはないのです。
現在のディジタルカメラは、もう少し進化して「写真家化レンズ」。
でも、クラシックレンズの場合、それぞれに独特の個性があって、
自分の心にかなう描写のレンズって、幸せの青い鳥ほどに稀。
私は、13年前にホロゴンというアルチザン化レンズを手に入れて、
以来、幸福の絶頂が続いているのですが、今年になって、
2本目のアルチザン化レンズと巡り会えたというわけです。
いつかダブルアルチザンの異名をとるぞと、勢い込んでいるわけです。
今回アップしたタンバール写真も、現場はまったくただの路傍。
「こんなもの、どこがロボーグラフィだ? 薄汚いだけじゃないか!」
笑いたければ、笑いたいだけお笑い下さい。
わたしゃ、アルチザンになりたいので、こんなのが大好き。
まあ、見てやってください。
わざわざ交通信号みたいに三色使って、真剣に警告していますね。
よっぽど自転車の駐輪で苦労しているのですね。
そんな苦労の作を苦労しないで、ちょいと撮る。
アルチザン化レンズって、ほんと、ありがたい!
by Hologon158
| 2009-03-08 18:41
| タンバールアワー
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