わが友ホロゴン・わが夢タンバール

84.20 ホロゴンデイ24「04年1月台北郊外の町もやっぱり大安だった」20 知れば知るほど、哀れな存在

スーパースター!
知れば知るほど、哀れな存在ですね。
人々の夢となり、理想となり、憧れの星となればなるほど、
自分自身からかけ離れた姿になってゆき、
この虚像が自身を支配し、自分自身を失わせはじめる。
よく考えますと、
他人の視線に配慮しつつ生きる人生、仕事はすべて同様なのですが、
完全に自己を喪失してしまうおそれがある点で、その質と程度がまったく違う!
すべてのスーパースターが自己を失ってしまうとは思いません。
豊かな人間性を保ったままスーパースターの地位を守った人もいるでしょう。
といっても、私はスーパースターに知り合いが居ませんので、
誰がそうだったか、まったく分かりませんが、
あわれにも、マイケル・ジャクソンはそうではなかった!
湯水のように金を使ったために、資産は蕩尽してしまい、何百億円の借金まみれだった。
40回も整形手術をくり返したので、身体が崩れはじめていた。
なんたる苦痛と不安と絶望の人生!
没後のインターネット記事をちょっと見るだけで、
私が前に書いた推測はただしかったようですね。
心がまず死にはじめ、ついに身体も死んでしまった。
昨日、天王寺の人混みを歩きましたが、
お忍びの私に気がつく人はただの一人も居ませんでした。
通天閣の下で「ぼくがあのHologon158なんです」なんて正体を明かしても、
誰も知らないし、気にも止めない!
誰の目も気にせずに、好きなように行動できる、
その幸せを噛みしめていました。
無名のまま片隅で生きる、この人生の醍醐味を知ってしまうと、
人生、なにがなんでもこれで通したいという気持ちがさらに強まります。
アレクサンドロスがディオゲネスを訪問した話を思い出します。
樽の中でいわば路上生活を送る哲学者に王が尋ねました、
「あなたのために、私になにかできることがありますか?」
哲学者、めいわくそうに、「ちょっと横にどいてくれんかね、日陰になってるんでね」
野望と征服欲にふくれあがった青年王はこの逸話からなにも学びませんでした。
アメリカ大統領ブッシュが国際法に違反してイラクを無法に蹂躙したように、
アレクサンドロスは、今では隣国に対する野心を捨てたペルシアを無法に蹂躙し、
インドに至るまで征服戦をくり返し、諸国いたる所で民族虐殺を反復し、
猜疑と不安と恐怖と怒りのなかで酒浸りの日々を送って、
親友、恩人、股肱の家臣たちを無法に処刑し、
ついには、おそらく暴君のさらなる暴走をおそれた家臣たちによる非業の死を遂げたのですが、
これもまたスーパースターのもう一つの末路を示しています。
でも、マイケル・ジャクソンもアレクサンドロスも、
その死後、スーパースターの顔だけが残され、
何も知らないファンたちの愛がこの虚像に注がれ続くことになります。
英雄化を好む歴史家たちとマスコミ、
いつも時代も虚像をことさらに膨らませて、
大衆と歴史をあざむいている。

84.20  ホロゴンデイ24「04年1月台北郊外の町もやっぱり大安だった」20 知れば知るほど、哀れな存在_c0168172_1114463.jpg
84.20  ホロゴンデイ24「04年1月台北郊外の町もやっぱり大安だった」20 知れば知るほど、哀れな存在_c0168172_11145710.jpg
84.20  ホロゴンデイ24「04年1月台北郊外の町もやっぱり大安だった」20 知れば知るほど、哀れな存在_c0168172_1115667.jpg

by Hologon158 | 2009-06-28 11:20 | ホロゴンドラマ | Comments(0)