わが友ホロゴン・わが夢タンバール

102.25ホロゴンデイ31「2005年11月12日大阪御堂筋の週末は暇で暇で」25 「牛乳を注ぐ女」礼賛

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フェルメールの中でなにが一番生命力に溢れているか?
そう考えますと、答えはもちろん「デルフトの光景」です。
もちろん、私は原画をほんの少ししか観ていません。
アムステルダム、ハーグ、ロンドン・ナショナル・ギャラリー、ルーブル、
たったこれだけ。
でも、私は「デルフトの光景」がトップであることを信じて疑いません。
なぜって、この世のあらゆる絵画の中でも、おそらくトップクラスだろうと思うからです。
でも、№2は?
こう尋ねられますと、私は「牛乳を注ぐ女」と言いたいですね。
昔から、女性は強かった、
とくに下積みの女性は滅法強かった!
そう実感できる絵です。
だいたいが上流夫人や神話上の女性を描いていた時代に、
フェルメールたち、オランダ画派の画家たちは下層の人々を描きました。
そのやさしい眼差しが絵に活力と生命力を注ぎ込んでくれたように思えます。
この絵、間近で見ますと、かなり粗い筆致なのです。
でも、ちょっと離れると、ぐっと迫り上がり、強烈なる実在感を発散させてくれます。
見ればみるほどに、うれしくなり、元気になれる絵、その筆頭なのです。
このサンプルはかなり原画から離れています。
原画は、もっと新鮮で、イエローがとてもきれいで、全体がきらきらと輝いています。
「デルフトの光景」もそうでした。
幾百年も生気を保つ、その秘密はなんなのでしょう?
なんだか、ストラディヴァリウスを思い出させるではありませんか?
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幾度か書きましたが、夜になりますと、私の場合、写真は撮りません。
でも、撮る気になれば、やり方はひとつ。
ホロゴンは、露出計を内蔵していないうえ、開放値がF8(当たり前、これしかない!)。
そこで、シャッター速度を手持ち限界の8分の1秒に設定して、ひたすらこれで撮ります。
これで、撮れるものは撮れる、そのときは素直に喜ぶ。
撮れないものが撮れない、そのときは、さっぱりあきらめる。
もう取り返しがつかないのですから、後悔してもはじまらない。
そんなときは後悔しないことにしているからです。
今回の写真もそんな風にして撮ったものです。
おかげで、白雪姫はちょっとぶれています。
でも、夜なのです。
目だって、しっかりとフォーカスしない。
ちょっとぶれている方が自然かも知れません。
by Hologon158 | 2009-08-25 21:27 | Comments(0)