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107.11 ホロゴンデイ32「2009年9月5日新潟よいとこ、よい人、一度はおいで」11 私とは対蹠的な人生を

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人間には固有の温度があるようです。
すぐ熱くなる人もいれば、すぐ冷たくなる人もいます。
平素から熱い人もいれば、平素は冷たい人もいます。
この2点をファクターとしても、沢山の組み合わせができてしまいます。
平素から冷たいうえに、すぐもっと冷たくなる人、
平素から冷たいんだけど、すぐに熱くなる人、
平素から熱いんだけど、すぐ冷たくなる人、
平素から熱いんだけど、すぐにもっと熱くなる人。
実のところ、私はこの最後の傾向が強いようです。
最初の傾向にある画家として私が考えるのは、
19世紀末のデンマークの画家、
ヴィルヘルム・ハンマースホイ(1864-1916)。
もちろんフェルメールのファンであったことは一目瞭然。
でも、その温度感がかなり違います。
でも、だからと言って、とても冷たいというわけではありません。
ひたすら清澄、静謐なのです。
とても心の澄んだ、落ち着きのある人だったのではないでしょうか?
彼のほとんど唯一の画集がありますが、
その裏表紙の画家自身のポートレートが特徴的です。
細面、なで肩で、とても穏和な表情。
やさしい人だったのです。
家庭内の光景を描いているのに、人がいない。
人の気配を感じさせるというわけでもない。
むしろ、人の気配がない、空き家に近い、なにか異様な空気。
人が居ても、向こうを向いていて、めぼしい家具もないので、
かえって寂しさが増します。
でも、まったく嫌みがない。
彼の絵を見ても、気分が落ち込んだりはけっしてしないのです。
不思議です。
私とは対蹠的な人生を送った人らしい、
そう感じると、余計にいとしさが増します。
自分にないものをどっさり持っている人、そう感じるからです。

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by Hologon158 | 2009-09-12 16:07 | ホロゴンデイ | Comments(0)