わが友ホロゴン・わが夢タンバール

115.05 ホロゴンデイ35「2009年9月24日神戸の古公会堂で新レンズが燃えた」5 ズミクロンの謎

私が満を持して手に入れたニューレンズ、ズミクロン35mmF2八枚玉、
これが猛烈に安かった理由が、昨日分かりました。
私がRAさんに、ライカM3できちんとピント合わせをしながら撮ったのに、
ピントが外れていて、被写界深度で撮ったものだけが合っていたと言いますと、
RAさん、「改造レンズじゃないですか?」
でも、レンズは見事な単体レンズ、雑誌で確認したL用ズミクロンとデザインも一致。
マウント部も加工した形跡はありません。
反省会を二人で楽しんだ後、ホテルの喫茶室でティータイム。
そのとき、携帯電話が鳴ったのです。
私が幾本もレンズを委託に出している、大阪梅田のマツモトカメラのご主人。
前にMカメラとして、そのご主人の素晴らしいことを幾度か書きましたが、
こんなに素晴らしい人物を隠しておく必要はない!
そう、ご主人は松本さん(当たり前ですね)、
彼から、私が委託に出していたノクトン50mmf1.5(もちろん旧フォクトレンダー)、
これが売れたという嬉しいお知らせ。
(ほかにもMマウントビオゴン21/4.5、キャノンイオスアダプター付きセプトン50/2など、
超名レンズをかなり出しているのですが、なかなか売れないですね)
ついでに、私のズミクロン35mmF2八枚玉の謎を尋ねてみたのです。
即座に、「最短撮影距離が65㎝になっていませんか?」
「ええ、そうですよ」
「それじゃ、それは眼鏡付きズミクロンの眼鏡を外したものです。
L用オリジナルは最短が1メートルなんですよ。
ですから、ピントが来ないのは当たり前なんです」
あと、立て板に水で、L用は何年から何年で、眼鏡付きはこうこうでと見事な蘊蓄。
疑問がすべて氷解いたしました。
がっくり。
RAさん、「ついでに、宮崎さんに電話してごらんなさいよ。
彼は加工の名人だから、修正してくれますよ」
駄目でもともとと、思い切って、今やインターネット界でも超有名な加工名人、
宮崎さんにお電話を差し上げました。
頭脳明晰を絵に描いたような人です、たちどころに、
「ああ、それは直せますよ。
ズミルックスはお断りしています、底部を削るんですが、後玉に当たってしまうんですよ。
ズミクロンは当たりません、ゆっくりゆっくりと削れば、ちゃんと調整できます」
一旦地獄に堕ちた私、また地上にはいあがり、天空に舞い上がりました、
「お願いします、お願いします、明日送ります!」
これで、なんとか一件落着ですが、さて、暗い疑いがもたげてきました。
今日撮った7本、たいていは被写界深度で撮ったけど、
その深度はレンズヘリコイドの目盛りで決めたものです。
はたしてちゃんとピントが来ているのでしょうか?

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by Hologon158 | 2009-10-18 15:10 | ホロゴンデイ | Comments(2)
Commented by yoshipass at 2009-10-18 21:56
ボクもありました!
エルマー5cm。
全てにピントがきませんでした・・・もう、笑うより他ありませんでしたね(笑)
まあ、品物はすんなりと交換していただきましたが。
レンズの一枚が抜かれている可能性という説明でしたが、真相はわかりません。

ピントは、ボクのボロモニターでは信用できませんが、深度内に入っているのではないでしょうか。
色は、渋くてもメリハリがあっていいですね・・・ただし、くどいようですがボクのモニターですよ(笑)
Commented by Hologon158 at 2009-10-19 00:27
yoshiさん
ホロゴンニュースの4枚は、被写界深度で撮ったもので、どうやらうまく被写界深度を使えば、
きちんと撮れるようです。
宮崎さんにレンズを送りました。
名人ですし、すでに同種のレンズを扱った経験をお持ちなので、一安心です。
yoshiさんのズミクロン35mmF2八枚玉、ボロだというのに、颯爽たる描写。
それを観るたびに、それなら、ぼくのだって、颯爽と撮れなきゃと思うのですが、
撮影者の技量もありますので、これは高望み。
でも、なんとかなるでしょう。