わが友ホロゴン・わが夢タンバール

115.13 ホロゴンデイ35「2009年9月24日神戸の古公会堂で新レンズが燃えた」13 構図って何だ?

私が構図を完全に無視することにしたことは幾度も書いています。
ところが、私がノーファインダーで無造作に撮っても、
けっきょく、水平垂直に正立像を撮る限り、
眼前の光景からある種の構図を切り取ることに違いはないのです。
その結果、私のブログには、一応構図をきちんと整えたかのような体裁で、
写真がすまし顔で登場するという事態になっています。
私が対象にぎりぎりまで接近して、それだけを撮ろうとする限り、
周辺のものがそぎ落とされて、けっきょくは、構図を作ったのと同じ結果になる、
そんな具合なのです。
余分なものを入れませんから、一応はすっきりと整理されています。
私は絶対にトリミングをしませんので、これが掛け値なしの結果。
そこで、よく見ますと、ここには私の美意識が現れているのかも知れません。
ある地点に立って、周囲360度、どんなレンズで、どこをどう撮るかは、撮影者の自由。
つまり、無限数の構図が可能ですね。
ところが、私がかつて幾度も参加した初心者写真教室の杉本先生、
朝日新聞の報道写真のチーフを務めた方だそうですが、三脚を据えて、構図を決め、
「この構図、1㎜たりともずらせないよ。
そんな風に、ずらせない、ぎりぎりの構図を作らなければなりませんよ」
私はこの先生を大変に尊敬しています。
写真を撮るときに構図を絶対的に決定してしまう、
そんな気合いのこもった写真を求めておられたからです。
私はすでに写真を始めて十数年経っていました。
自分はかなりの腕前を自負していました。
初めて参加したワンデイトリップで、先生に自慢の写真たちを見ていただきました。
先生、満足そうに見ていただき、最後に、うんとうなづいておっしゃいました、
「いいですね。この程度の写真を撮っていたら、
そのうち、中級にあがれますよ」
ガクーン!
一緒に居た妻が笑い転げたのなんのって!
「はははっ、まだ、初級だったのね!」
この体験は、私をしばらくの間、かなり謙虚にしたものでした。
京都のある写真家は、指導のクラブの写真を縦横無尽に切り刻んでしまい、
四つ切りで持ち込んだ写真が、葉書大ならいい方、ときには名刺大に縮んでしまうそうです。
ですから、そのクラブ展、形もばらばら、トリミングばればれのぼけ写真が並びます。
こんな指導、私なら御免ですね。
構図って、一体なんでしょう?
見せたいものを見せたいように見せる形。
対象に気持ちよくすんなりと集中できる見せ方。
その情景をこれ以上ないほどにシンプルに美しく見せるイメージ。
画像内のすべてのものがあるべき位置に納まり、かつ邪魔なものがない。
そんなところでしょうか?
ブログを巡歴していますと、
なんでこれをここに入れたんだろうかと首をかしげることがあります。
でも、きっとその方が私のブログに来れば、お返しにお感じになるでしょう、
なんだ、邪魔ものばっかりじゃないか!
それどころか、なんだい、画面全部が邪魔ものだけじゃないか!
けっきょく、構図って、一人一人のものなのかもしれません。
そんな中で、誰が見てもドンピシャリの写真を撮る人、
それが写真家なのでしょうか?

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by Hologon158 | 2009-10-20 13:28 | ホロゴンデイ | Comments(2)
Commented by やまがた at 2009-10-20 21:05 x
構図って難しいですよね~~~

そして、黄金比率なるものがあるくらい
確立されているものでもありますしね・・・・・笑

でも
いつの時代でも
安定した構図とかではなくて
チャレンジ精神は持っていきたいと私は思ってます。

昔、写真コンテストで2枚の写真を出したことがあります。
一枚は、標準的な構図からかけ離れたものを、あえて出し
もう一枚は、誰が見ても良いと思われる写真を出しました。

結果として
後者が1番に入りましたが
選者のコメントは、
「同時に出した写真が、とても同じ人が撮った写真とは思えない・・・・」
というものでした。

まあ
そんなもんなんだなぁ~~~ということで
良い写真なんてものは
選ぶ人の趣味で決まるって事で
そんなものを撮っても何も勉強にならない・・・って事を痛感しましたよ~~~笑
Commented by Hologon158 at 2009-10-21 00:44
やまがたさん
私も同感です。
コンテストは、写真を始めて2、3年目に4回出して、それできっぱりやめました。
大賞もらって、賞金もらったとか、カメラもらったと聞くと、
そっとつぶやいています、「あんた、写真を撮りたいの? 金や名誉が欲しいの?
その両方を手に入れるのは無理なんだよ」
よい写真が撮れたとき、楽しみでコンテストに出すのはいいのです。
コンテストで入選、入賞することを目指して、写真を撮ることに疑問を感じるのです。