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154.06 ホロゴンデイ47「2010年3月14日熊本の小都市玉名は初夏並の暑さで」6 通せんぼしてはみたけれど

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鳩山首相は、普天間基地移転問題を解決するためには、こうすべきでした。
  1 首相着任直後から、外交、軍事専門家、有識者から成る諮問機関を結成する。
   2 日米同盟の存在意義、日本政府としてとるべき施策、日本の将来を、
   万全なる資料、研究報告に基づいて、綿密に検討する。
   3 そのうえで、米政府の立場と要望主張をしっかりと理解して、
   米政府が受諾できる、日本のために最上の企画を立案する。
   4 その企画が日本の将来のために必要かつ有益なものであれば、
   その内容が何であれ、政府、議会、国民への根回しを進めつつ、
   遮二無二、米政府と談判して、決定する。
   5 その後に、必要な法的措置を講じ、必要があれば、衆議院選挙も辞さない。

でも、鳩山がやったことは、上記のような周到なる理解と準備ではなく、
日本のために最上の方策の実現を不可能にするための万全の方策でした。
   1 与党3党が同意できる解決策を選定する。
   2 地元の事前承諾が大前提であるとすすんで公約する。
   3 そして、1、2と平行して、事あるごとに、
   民主党政権は日米同盟を考え直し、中国との友好を優先し、
   米軍基地は日本から撤廃する方向に進める、そうほのめかしたのです。
こうして、民主党は3の方針であることを知らされて、
ますます期待度の高まった沖縄県民が基地撤廃の方向に動きつつあることは、
関係各省の調査で明々白々であったはずですから、
鳩山の内心の意図は明々白々でした。
  鳩山首相は、1と2は不可能であることをもちろん知っていて、
  おかげで、いつまでも事は決着をみることがないままに、
  結局は、米政府との交渉をずるずると遷延する方向に持ち込み、
  結果的に3の方向に日本を進めよう、そう決意していたのです。
まるで、豊臣勢を後目に、ずるずると大阪城の外堀を埋めてしまった家康の心境。

ところが、思惑は完全に外れてしまいました。
  米政府は真剣、鳩山首相の空約束をまともに受け取って、激しく迫ってくるし、
  沖縄県民は、日を追うにつれて、米軍基地撤廃への動いてゆく、
  その間に、よくよく勉強してみると、日米同盟存続の道しかない!
  でも、自分の弁舌、誠実な態度は沖縄県民の心を動かすに違いない、
  そんな根拠のない自信をもって、成功の確率を計算することもなく、
  不用意に沖縄に乗り込んで、猛烈なしっぺ返しを食らってしまいました。
おかげさまで、いかなる方向であれ、米軍基地を国内に移設する企画は、
実行不能な状態に追い込まれてしまいました。

日本人のほとんど誰もが、今日の中国覇権への着々たる布石が打たれつつある国際情勢での、
日米同盟と極東米軍の存在の意義について考慮する姿勢を失ってしまい、
ひたすら、「アメリカ人よ、帰れ!」のシュプレヒコールになりかねない、
そんな末期症状的事態を自ら作りだしてしまったのです。
平和慣れしてしまった日本の、道化師鳩山に踊らされての脳天気な大騒ぎ、
これを喜んでいるのは誰でしょうか?
最強の障壁である太平洋の2大強国アメリカと日本とが離隔されようとしているのです。
この2国の軍事的威力が弱まれば弱まるほど、アジアの覇者に近づける国、

  もちろん中国。
by Hologon158 | 2010-05-06 00:11 | ホロゴンデイ | Comments(0)