154.26 ホロゴンデイ47「2010年3月14日熊本の小都市玉名は初夏並の暑さで」26 明晰性と単純な線と
アインシュタインは、来日して、こんな言葉を残しています。
日本人はフォルムを喜ぶ目をもった人間であり、
出来事を倦まずに芸術的に抽出して、
それを様式化した線に変える。
我々のいうリアリズムの意味での自然の模写は日本人にはなじめず、
また、感性的なものを宗教的に疎隔するということも無縁である。
明晰性と単純な線とをなによりも愛好する。
この言葉、私のホロゴン写真の撮り方そのものです。
私には、絵画であれ、写真であれ、線と面と形のセットとして鑑賞し、喜ぶ、
そんな傾向があります。
流動するパターンこそ、生命のアレゴリーだと思うのです。
現代は、怒りと不安と恐怖の時代です。
様式化された線は、秩序と安定と平和の時代精神につながります。
ですから、写真も、様式化された線を排して、混沌のイメージに近づいています。
私は水平垂直の線を好みますが、
現代の写真家の作品はむしろ傾斜、破断、切断の傾向にあります。
どうして、そんな風に、私の写真が時代遅れになってしまったか?
理由は簡単です。
私が時代遅れだからです。
どうして、私が時代遅れなのか?
そのことは、次回に書くことにしましょう。
by Hologon158
| 2010-05-09 22:07
| ホロゴンデイ
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