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154.44 ホロゴンデイ47「2010年3月14日熊本の小都市玉名は初夏並の暑さで」44-完- 一人でいいよ

鳩山首相が「抑止力」という言葉を使ったことで、
抑止力を巡って、いろいろ議論されているようです。
七面倒くさい議論など、私には無縁なので、私に分かる程度のことを書きます。
なぜ米軍を分散すると、抑止力を減ずるか?
戦争は、兵力の集合と分散の効率にかかっています。
適切迅速に集結した兵力が最大の威力を発揮します。
同じ兵力であっても、一体と分散では、敵に対する衝撃力がまったく違います。
でも、広大な戦線を効率よく守備する必要もありますから、
伸縮自在でなければなりません。
分散しては、また集合し、変幻自在に変化するから、敵がとまどうのです。
しかし、移動には時間と労力がかかります。
決められた時に集結する、それよりも早くても遅くてもいけない、
これが軍事活動の鉄則。

    ですから、はるか古えの中国漢王朝の頃、
    北方の騎馬民族の侵攻に備えて軍事行動をするにあたっても、
    将軍は、指揮下の軍団を定刻に一定場所に集結させる義務を負い、
    遅れたとき、流刑あるいは死刑に処せられたのです。

今、問題となっているのは、沖縄、ひいては日本の防衛です。
ある国がいつどこに奇襲をかけるか?
たいていの場合、予測は不可能です。
そこで、防衛の要点は、予防と反撃の2点。

     ①できれば、奇襲をしても無駄と思わせること
     ②どこに奇襲をかけられても、ただちに反撃できること

そこで、この2点を満たす条件で軍隊をすることで、抑止力を発揮できるのです。
いずれの点についても、米軍の精鋭部隊が一カ所に集結していることが必要です。
現時点では、中国は日米の公式の仮想敵国ではないけど、その最有力候補。
北朝鮮も居ます。
米軍は、最重要の仮想敵国に一番近い沖縄に有力部隊を集結しておく必要があるのです。

そこで、問題は、米軍が居ることが、日本の抑止力になるか?

    第一次大戦直前に英仏両国の軍事担当者が対独戦線について協議しました。
    イギリスの将軍が尋ねました、
    「いざとなったら、何人の支援が欲しい?」
    フランスの将軍は、その後連合軍総司令官となる切れ者のフォッシュ将軍、
    「一人でいいよ」
    「なんで、一人?」
    「その一人をドイツ野郎が殺す。すると?」

これが、米軍が沖縄に居るということの戦略的意味です。
日本に侵略しようとする国は米国をも相手にしなければならない。
米軍が誇る即戦力である海兵隊を沖縄に配置することによって、
上記の日本防衛の要点2点を満たす状態を作り上げている。
これこそ、日本が、戦後、日本国憲法の下で軍備をもてないのに、
平和に繁栄を重ねて来られた最大の要因なのです。

念のため書いておきますが、私はけっして現状を容認する説ではありません。
私は憲法9条信奉者なのですから。
でも、近時、中国、北朝鮮の軍事的危険性は無視しがたいほどに高まっています。
アメリカは、不法にイラクを占領することによって、
国際社会は、力によって不法にねじ伏せることができる先例を作ってしまいました。
中国もまた、チベットを不法に領土化する先例をもつ国。
それだけに、現状を変更するときは最大限細心の警戒が必要なのです。

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by Hologon158 | 2010-05-14 18:26 | ホロゴンデイ | Comments(0)