わが友ホロゴン・わが夢タンバール

160.31 ホロゴンデイ50 「2010年2月9日晴れの天王寺で僕はごきげん」31 やっぱり馬鹿ですね。

もう一度書きます。

  使い込んでいないカメラを大事な場面で使う人って、
  はっきり言って、馬鹿ですね。

シルクロードの3年後だったと思います、
アフリカに秘境ツアーをしました。
  秘境と言っても、ナミビアの砂漠をキャンピングカーで巡歴するだけ。
  ナミビア人の白人男性がドライバー兼ガイド兼コック。
  ツアーコンダクターを含めて8人が丁度8個の窓の席で、
  ひたすら無人の境を行き、ナミビア砂漠や骸骨海岸をキャンプして回りました。

テントの中で、親友の心理学者と毎夜午前2時頃まで話し込みました。
ウィスキーを生のママのみ呑みながら、あらゆることを話しました。
カウンセラーで心理学者なので、相手が悪い。
結局、最後には、彼から宣告、私の自白で終わるのが習慣。
  「あんたみたいに、人間のことが分かっていない人間っていないよ」
  「うん、そうみたいだね」

周囲にはまったく光がなく、キャンプ場に相客もなく、私たち一行だけ。
周囲にジャッカルの鳴き声がし、トイレに行くと、闇の目が2つずつきらめきます。
さいわい、ジャッカルは猿族を食べない。
どうやら、私も猿の仲間のようで、安全至極でした。
トイレと言っても、砂漠に穴を掘って、後は埋めるだけ。
  暗黒の砂漠で、どさっと砂上に大の字になると、
  天上はほとんど純白に近いミルキーウェイが広がり、
  その中央に南十字星が壮麗なクロスを見せています。
  生涯にこんなに星で一杯の空は見たことがありません。
  じっとその暗黒の宇宙を見つめていますと、
  突然、大地が反転します。
  私が、暗黒の底なし宇宙の上に遙か高く、天井にへばりついている感じです。
  ぐらぐらっと心が揺れて、奈落の底に果てしなく落下してゆくのではと、
そんな怖れが一瞬心をよぎったことを今でもまざまざと覚えています。

この旅で、私はサブに選らんだのが、マミヤのヘキサー6×4.5判。
  昔の蛇腹カメラです。
このカメラも、旅行直前に中古を購入し、時間がなかったので、
  夜、室内の電灯光で、蛇腹の光漏れがないことと、戸外でブローニー一本分試写して、
  しっかり写ることを確認しました。
このカメラでも20本ばかり撮影しました。
  今度も、やっぱり現像済みフィルムを見て、あっとのけぞりました。
  日中、太陽光下で撮ったものは、完全に光漏れでミルキーウェイでした。
  蛇腹がくたびれて、とても微細な穴がびっしり空いていたのです。

この人、経験から学ばない!
馬鹿ですね。


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by Hologon158 | 2010-06-12 00:33 | ホロゴンデイ | Comments(0)