160.36 ホロゴンデイ50 「2010年2月9日晴れの天王寺で僕はごきげん」36 菅さん、仕事人になって!
前回の「約束仕事相関原則」をあてはめますと、鳩山さんは完全にBでした。
おそろしいことに、菅首相もどうやらそのようです。
補完原則2のとおり、あることでBの人は、別のことでもBなのです。
菅首相はとても口が軽い、軽すぎます。
どんどんと雄弁を揮い、どんどんと約束をすると、
ときに失言し、ときに破約します。
あんまり沢山なので、失言、破約に気づかない。
ですから、その傾向を改めようとしない。
菅首相は、財務相になった途端に、円相場のことで失言して評判を落としました。
いつも「かっこよく見せたい」志向が邪魔をしている感じがします。
重責を担う大任を果たさなければならなくなったとき、
あなたならどうしますか?
そもそもどうすべきだと思いますか?
私はこう考えます。
1 まず、当座はじっと我慢して、沈黙を守る。
2 任務の性格、仕事、そして組織の実情を完全に把握する。
3 自分の能力を見積もって、不足の部分を補うための手だてを講じる。
4 自分の手足、耳目、ときには頭脳となる、信頼の置けるスタッフを選抜する。
5 当面処理すべき問題を知り、万全の方針を決定する。
6 発言が必要なときに、必要なことだけを最小限発言する。
7 発言ではなく、行動で仕事をする。
三国時代、蜀の名臣、龐統は小さな県の長に任命されました。
これは、劉備が龐統のいう人物の器量と才能とを見誤ったためでした。
龐統は、酒ばかり飲んだくれて、仕事をしない。
県の人たちがついにたまりかねて、幾日か後に、
堆積している多数の裁判を裁いてくれと求めます。
龐統、当事者たちを連れてきなさいと命じました。
沢山の裁判当事者が集まってきました。
龐統は無造作に、同時で良いから自分の言い分を言いなさいと命じます。
多数の当事者たちが一斉にわいわいがやがやと言い分をがなりました。
龐統、その喧噪をちゃんと聞き分けて、あっという間に全件片付けてしまった。
私は、三国志でこのお話を読んだとき、こう感じました。
外観的にはこれに近いことがあったのだろう。
でも、龐統は、初めて赴任した県の政情、人情その他の状況を
しっかり把握しようとひそかに努めていたのです。
だから、いざとなれば、持って生まれた類い希なる知能を適確に発揮できたのです。
菅首相、着任早々、あまりはしゃぎすぎ、あまりしゃべりすぎです。
とても解決不能の難問を山のように鳩山さんから放り投げられたのです。
もっと厳しく深刻な表情で、問題の本質を見極めるまで沈黙を保つべきなのです。
でも、参院選までに、しっかりアピールしなければならない。
そんな余裕はない、そう反論されそうです。
それなら、なおさら、言葉と行動は慎むべきなのです。
まさに失点、失敗だけが評価の資料とされる「減点方式」のテスト中なのですから。
私には、彼には無理だ、あまりにも軽すぎると感じられるのです。
なぜあんなにご機嫌にゆるんだ顔なのか?
民主党政権と日本とが置かれている窮地の深刻さ、問題の難しさを理解する能力、
それに不足しているのでは?
そんな疑いがこみあげてきてならないのです。
仕事人はもっときりっとした顔をしていますよ。
今回の写真の方のように、ね。
by Hologon158
| 2010-06-13 15:25
| ホロゴンデイ
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