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162.87 ホロゴントラベル2「2005年9月青森は弘前の町の風情にしびれたね」87 にじみ出る言葉、むりかな?


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ウィリー・ネルソンというカントリーの権化のような人がいます。
    若い頃、この人の「Always On My Mind」を聴いて、夢中になったものでした。
    男の回想から浮かび上がってくるなんとも寂しい悲しい恋の思い出。
ビデオもありますが、録音の一層よいこちらで聴いてみてください。

    Willie Nelson - Always on my mind
        (http://www.youtube.com/watch?v=s-Xl17B-Z0A&NR=1)

You Tubeには彼のビデオがたくさんあります。
    いくつかごらん頂いたら、お分かり頂けるはず、
    この人、歳をとるにつれてさらに風格を増して行っていることを。  
    そして、歌もまた深みを増しているようです。
    風貌にも声にも、男の艶のようなものを感じます。
どこが違うので、こんな風格の人物に仕上がってゆくのか?
    なんとも理解しがたいですが、
    結局はどれだけ人生を真剣に誠実に生きるかでしょうか?

ウィリー・ネルソンのことを思い出したのには、理由があります。
インターネットニュースで、こんな記事を読んだからです。
    鳩山前首相が失言、矛盾を繰り返して、墓穴を掘ったことに学んで、
    罠に落ちまいと警戒したようで、ぶらさがり取材を完全シャットアウトしました。
    でも、今度は、あまりにも頑なに貝殻に籠もったことで、
    評判を落としてしまったようで、これではいけない、と、
    菅首相、これまで断っていたぶらさがり取材を再開したけれど、
    「消費税」のような質問を受けると、答えず、足を速めて去ってしまう。
このあたりの行動、なんとも人間が小さいと思いませんか?

もちろん記者たちは、特ダネを狙って、意地悪い質問をするようです。
昔、大指揮者のトスカニーニの記者会見でこれが起こりました。

    「あなたは世界一の指揮者ですが、あなたの次は誰ですか?」
     といったような質問。
     トスカニーニは嘘の付けない真っ正直な人間で、しかも、
     思想的に相容れないフルトヴェングラーを毛嫌いしながら、一目置いていたのです。
     ぐっと黙り込んだマエストロ、幾度も尋ねられて、段々と顔を紅潮させ、
     ついに、椅子をバタンと倒して起ちあがり、立ち去りながら、
        「フルトヴェングラーだ!」 

質問者の「してやったり!」の表情が目に浮かびます。
海千山千の記者たち、こんな本音、特ダネをうっかり引き出しそうと、
首相にびっしりぶらさがるでしょうから、その対応は実に苦労でしょう。
でも、それが首相じゃないですか?
    そんな海千山千の記者たちさえも魅了するほどの
    人間の大きさ、器量を見せてこそ、一国の宰相ではありませんか?
    ウィリー・ネルソンのような渋く深い人間性からにじみ出るような言葉、
    そんな言葉を聴かせてもらえないでしょうか?
  
by Hologon158 | 2010-07-09 22:03 | ホロゴントラベル | Comments(0)