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168.34 ホロゴンデイ52「2007年1月13日当麻から竹之内街道へ孤独の道を」34 究極のノーファインダー


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私は、構図から逃れるために、ノーファインダーを採用しました。
    なんで構図から逃れようとしたのか?
    私があまりにもがんじがらめの構図で撮りすぎたからです。
でも、私の写真をご覧になったらお分かりのように、
    ノーファインダーで撮ったからと言って、
    構図から完全に自由になることはできません。
    被写体に対して正立して構えるかぎり、被写体も正立するからです。

そこで、一つの問い、

    究極のノーファインダーとはなんでしょうか?

    目をつぶって撮ること、これではないでしょうか?

エヴェリン・グレニーさん(Evelyn Glennie)をご存知でしょうか?
    究極至高のパーカッショニスト。
    まるでミューズの女神のように、完璧な音楽を創造する人です。
You Tubeで検索してみてください。
    強靱で、しなやか、美しくたおやかで、あくまでも澄みきった音楽。
    これ以上に完璧にリズムを刻むことはできないでしょう。
    まるで、神の摂理のように、自然で揺るぎがありません。

ところが、彼女は耳が聞こえないのです!
    音楽家が音を聴くことができない!
    それなのに、完璧。
だとすると、盲目の完璧な写真家が出現しても不思議はないのでは?

エヴェリン・グレニーさんが音楽を創造できる秘密は、
    ご自分で探り出してください。
    その秘密こそ、盲目の写真家が登場できる一つの下地かも知れません。
目をつぶったからと言って、可能になる境地ではないようです。

    いつになるか分かりませんが、
    盲目の写真家の奇跡の作品を眺めてから死にたいものです。
by Hologon158 | 2010-08-26 00:03 | ホロゴンデイ | Comments(0)