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174.68 ホロゴントラベル5「2010年8月ブロガーに曳かれて新潟参り」68 恋する京胡


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大阪地検の話題はひとまずお休みして、書きたいこと、それは、

    中国の京胡奏者呉汝俊(ウールーチン)さんの表現力のことです。

一度、是非You Tubeでご覧になってください。

    吳汝俊在北京人民大會堂~京胡獨奏音樂會 戀慕
    (http://www.youtube.com/watch?v=hYaWaAcQyr8&feature=related)

この「こい」は、喜多郎の作曲ですが、
    この演奏での呉汝俊さんの気持ちは、ご自身の妻への愛情でしょう。
    京胡のすすり泣きのような高音は、
    けっして甲高く耳障りな音にはならず、
    恋心をひたすら切々と歌い上げます。
    演奏する呉汝俊さんの弓の絶妙なコントロール、抑制が印象的です。

近頃、日中関係は極めて不穏になって、解決への緒は見つかりそうにありません。
    どうも日本人には、中国や韓国への強烈な敵意を抱く方が多くて、
    そんな方には、中国、韓国と関連するものであれば、
    芸術であろうが、人であろうが、全部一緒くたにして、
    全部、ゴメンだ、という方もかなりお出でのようです。
    そんな方には、たえず、中国、韓国の話題を取り上げる私のブログなど、
    完全なる排斥の対象でしょう。

残念ながら、私の友人にもそんな方が居ます。
    その人の前ではけっして中国、韓国の話題は持ち出さないことにしています。
    どうもA、B、Cといやな体験を重ねると、
    中国、韓国の他のすべても同様に全部いやだという気持ちになるようです。
    「私は彼らの本当の姿をよーく知っています」
    そうおっしゃった言葉に驚いたことを思い出します。
    なにかをすべて知ることなど、誰にも、どんなことにもできない。
    私はそう考えているからです。
家庭で幼時から植え付けられた偏見も大きく影響しているようです。
    ですから、理屈、理論の問題ではありません。
    理性的な説得、圧倒的な反証などはなんの意味もありません。
    心の一部となってしまい、偏見であるとは思わないのです。

私は、幸いなことに、なにかに嫌悪、憎悪をもつということがありません。
    まして、ある民族が優秀で、ある民族は劣等などとはけっして考えません。
    誰がそんな検証をしたのですか?
    民族の優劣を決めても、目の前の人を評価する資料、根拠にはなりません。
    幸い両親ともになにかに偏見を持つということがない家庭でしたので、
    世界中どこに行っても、自分より下に見るということがありません。
そんな気持ちですから、呉汝俊さんの音楽を素直に楽しめます。
    ありがたいことです。

でも、私にも、自分が偏見だとは夢にも思わない、
さまざまな思考の偏差、狭窄があるに違いありません。
    どんなことにも心を開き、
    新しい情報によって、自分の思考を修正することで、
    少しずつ、自分でも気づいていない偏見の霞みを取り払いたいものです。
by Hologon158 | 2010-09-28 21:32 | ホロゴントラベル | Comments(0)