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188.24 ホロゴンデイ56「2006年7月8日 京の北山はやっぱり夏がいい」24 若い世代のエネルギー


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吉田正さん指導の写真展、
    最初に壁面に続いて、
    スクエア画面の海辺のモノクロームと競馬場3景のカラー。

モノクロームは、スクエア画面一杯を活かして、悠揚迫らざる雰囲気。
    古いレンズで撮ったような、ちょっとクラシカルな肌合いも合っています。
    吉田正さんのお話では、ペーパーに苦労したとのことで、
    ちょっとアート的な肌合いの上質紙で、作風にこれもぴったり適合。
    なんだか皆さん、やることが凝っていますね。

前半に、サラブレッドたちの颯爽たる雄姿を切り取った、
    斬新で意表を突く切り取りで、あっと言わせられてしまった方の、
    別の側面が競馬場3景にありました。
    こんどは競馬場の人間にスポットを当てていて、これも文句なし。
    中央の、柵に肘をついて競馬新聞を見る男の切り取りは卓抜でした。
    男の筋張ったたくましい腕の形が、
    バックのサラブレッドのバネのような足の形と呼応して、
    同じリズムを響かせて、男の精神の緊張を物語っています。
    私がすでにはるか昔に捨て去った、写真作品の創造という点で、
    この人はかなり優れた才能を示しています。

奥の第二の壁面から右手の第三の壁面は、
主に女性の方の実にバラエティに富んだ作品群が並びました。
    この2枚の壁面の吉田正さんの教室の若い世代の新しさとエネルギーを、
    一番強く物語っている感じがします。

みなさん、とにかく発想が自由、
    主題と処理の仕方も自由で、溌溂とした喜びに溢れています。
    男性の皆さんが考えて撮ろうとしているのに対して、
    女性の皆さんはもっと閃きを大切にしているという感じがします。
    撮影者が被写体にぴったりと寄り添っているので、
    それだけ自発的で、鮮度が高いと感じられました。

一番尖端を走っているのは、詩と写真のコラボレーションの作品でしょうか?
    昨年はもっと前衛でした。
    でも、ちょっと前衛すぎて、観る方がついていけないきらいがありました。
    今年の作品は、写真作品としてのイディオムをしっかりと踏まえて、
    観る人に作者の思いを理解してもらおうと努力された感じがします。
ただ、私には、この方の詩がよくわかりませんでした。
    いくつもの断想が飛び交って、閃光のように交錯する感じで、
    一つのイメージに向かって収斂していってくれない。
    そのおかげで、言葉と写真とがうまく響き合ってくれないのです。
これは必ずしも作者の責任ではなく、
    むしろ、私の方に、昔流の写真の観念に囚われてしまっているうえ、
    ニューエイジの心の動きを現す言葉を理解できないためなのでしょう。
    ですから、ここに書いていることも、
    おそらく的外れ、見当違い以外のなにものでもないのでしょう。
でも、鑑賞者には私のような時代遅れもかなりいるはず。
    素敵に独創的、それだけ分かるけど、
    なんだか意味がよく分からない、
    そんな積み残しをさせられる身もちょっと理解していただいて、
    そんな時代遅れの人間の心を動かし、多少なりとも理解させるような工夫も、
    次回には考えていただきたいな、そう感じました。

ここまで書いて、ふっと感じたのですが、
    写真クラブの写真展では、絶対に考えないようなことを考え、
    書かないようなことを書いていることに気づき、驚いています。

    吉田正さんという稀有の写真家、人物に素直に感応した
    教室の皆さんが、のびのびと写真を楽しんでおられるおかげなのです。

        とても羨ましいですね。
by Hologon158 | 2010-11-21 15:45 | ホロゴンデイ | Comments(0)