わが友ホロゴン・わが夢タンバール

190.35 ホロゴンデイ57「2010年10月9日葛城古道はやまぬ雨に暗く沈み」35-完-わっ、これはいい!

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雨の葛城古道シリーズの掉尾を飾るのは、やはり、曼珠沙華。
    すでに枯れかけていますが、
    背後霊のように寄り添う草(なんでしょう?)に支えられて、
    きりっとした表情を失っていません。

実は、この日同行したDAさんも同じ場所を撮っていました。
    その作品を20日の写真展準備会の席上、見せてもらいました。
彼の不動のツールはライカM3に付けたエルマリート28mmF2.8(第二世代)。
    彼が使うと、なんとも言えず、生気に満ちて、しっとりとあでやかな写り。
    このレンズを自分の手の内に収めてしまったDAさんは、
    撮影に出るたびに、見事な作品を幾枚も創ります。

私のこの曼珠沙華の作品も、実は同じ焦点距離で撮りました。
    ミノルタTC-1のロッコール28mmF3.5。
    これも名器について極めつけの銘玉です。
    でも、名手が使うエルマリート28mmF2.8には劣ります。
    使い手だけの差だと、私は確信していますが。
DAさんの作品は、いつもながらですが、古典的な黄金分割の比例配分。

    所変われば品変わる、という譬えどおり、
    ほとんど一種類の撮影法で、様々な場所で様々な名作を創りつつあります。
    ここでも、曼珠沙華から背景の金剛山系までしっとりと広がり、
    見る人があっと仰天するほどの華麗で、しかも哀切な気分。
    撮影者の気持ちが写し込まれています。

私は、「わっ、これはいい!」という気持ちだけが写し込まれている感じ。
    感じ方の差が出るのですから、怖いですね。


        [後書き]
           雨はやまず、DAさんのシューズにはしみ込んできました。
           私のシューズは5年以上これだけ使うという使い古しですが、
           皮なので、しっかり雨を防いでくれます。
           それでも、2人とも、絶好の撮影日よりだったと上機嫌でした。
           DAさんはエルマリートの活躍に、
           私はホロゴンの活躍に手応えを感じていたわけです。
           やはりホロゴンはホロゴンでした。
           雨天決行レンズというわけです。

           この後、明日からは、ホロゴン画帖を挟んで、
           新シリーズを始めます。
           これが、私としては本邦初公開、
           なんと、あっと驚くニューレンズ!
           乞う、ご期待!
by Hologon158 | 2010-11-29 22:15 | ホロゴンデイ | Comments(0)