わが友ホロゴン・わが夢タンバール

201.33 ホロゴンデイ59「2011年1月2日新年は奈良町の出会いで始まった!」33 濡れたように写る


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昨日はフェスティバルでした。

1月8日土曜日に西大寺で撮影したニューレンズのフィルム現像ができて、
    夜、フィルムスキャンをしました。
私は不器用なので、ニューレンズで撮っても、
    すぐには満足できる結果は出ません。
    ズミクロン50mmf2もケルンスイター50mmf1.8も、かなり手こずっています。
    たくさんのレンズを使ってきましたので、分かるのです、
        まだ、本調子じゃない。
        この程度ではないはず。

ところが、クセノン50mmf2.8とオリオン28mmf6は違いました。
    最初からバンバン絶好調で飛ばしてくれます。
    クセノンは、昔使っていました。
    私にもっとも大きな衝撃を与えたレンズの一つがこれでした。
    よく言いますが、「濡れたように写る」、そんなレンズでした。

文学的表現を借りれば、
    初恋の女性と四半世紀ぶりに再会してみれば、
    彼女は、あの少女のときの美しさと初々しさをそのままとどめていた、
    そんな感じ。
    (もっとも、これは純粋に想像。
    私の初恋の人は妻なので......)

もちろんデジタルレンズはもっともっと、遙かにもっとすごい写りです。
    でも、これが私には大変に居心地が悪いのです。
    1930年代から50年代頃まで、この時代のレンズは、最高のガラスで作られました。
    その後の新設計レンズも及ばない雰囲気、情感を醸し出してくれます。
    つまり、光学レンズの性能を尽くして、写真にしてくれます。
    そのいわば領海内で、レンズの良し悪しを考えたい。
こんなレンズも、デジタルカメラにつけますと、
    もっと強烈に高精細に撮れます。
    つまり、デジタルヒールを履いた美女のようなものです。
    デジタルヒール、これも私の造語です。

        デジタル写真−銀塩写真=デジタルヒール。

    私は、このデジタルヒールを履くつもりは、今のところありません。
    きっとふらついて、ひっくり返ってしまうでしょうから。

クセノンは、いわば、化粧なしのカントリーガール。
    つぶらな瞳はきらきらと輝き、全身が生き生きとして、弾んでいます。
    ブランドものに全身を包み、最高の化粧をほどこした、都会のレディとは、
    そもそも住む世界が違います。

こんな風に考えますと、
    なおさらにクセノンがいとおしくなってきました。
    どんなに可愛い少女か、
    近いうちに、ごらんいただきましょう。
by Hologon158 | 2011-01-12 18:02 | ホロゴンデイ | Comments(0)