221.23 ホロゴンデイ66「2011年3月6日濹東綺譚の荷風を気取ってはみたけど」23 忘れるな!
先日の大津の会議の後の夕食会で、
私の横に、私の大学時代からの親友が座りました。
原発の話になりました。
私が親友に言いました、
「電源が全部アウトになるって、当然予見できる事態じゃない。
だとすると、原発建設の責任者たち、刑事責任ものじゃない?」
すると、彼が、ちょっと考えてから、
「そうかも知れない。
だけど、原発をやめるわけに行かないしねえ」
これが善良なる市民の大方の考え方なのでしょうか?
もともと、学生時代から、彼は右傾し、私は左傾してきたので、
もう社会全体に右ばかりになってしまった現代でも、
発想にそのあたりが影響しているのかも知れません。
それにしても、彼の言葉は短絡的すぎます。
だから、保護義務を全うしないような設備を作って良いことには、
断じてなりません。
でも、私の前に座った人物も、こう言いました、
「中国やソ連で幾度も核実験をして、
その放射能は、今回よりもひどい量、日本にやってきたけど、
みんなピンピンしてますからねえ」
これも、検証できていない、あてずっぽうの議論です。
現在の危険極まりない原発事故を前にして、
原発の現在のあり方を擁護するデータとはなりません。
現実には、多重保護機能を準備しなかったばかりに、
重度の被爆者が出ているのですし、
周囲30キロには立ち入れないという非常事態が、
いつまで続くか分からないのですし、その結果、
日本経済に計り知れないダメージをもたらそうとしているのです。
ことの本質を見誤らないようにすべきです。
1 今回の原発事故は人災です。
2 現存の原発全部について、十分な多重保護機能の有無を確認し、
不十分な原発はただちに保護機能を強化すべきです。
3 それにしても、原発のもつ危険性は覆いがたいものがあります。
(原発そのものだけでなく、使用済みの核燃料等の処理には、
解決不能、未処理、わざわざ無視の難題が一杯あります)
4 これからの電力源をもっと安全な方法に切り替えるべきです。
(日本人、人類にはこれから幾世紀も安全に生存すべき権利があります)
この4点が、原発問題の本質。
これさえ分かれば、政府は、なすべきことをただちに自覚できるはず。
でも、この4点すべてについて、正視するつもりはないようですね。
だから、あんなに迷走、逡巡を続けているのです。
その根底に、私の親友の言葉が響いています、
「そうかも知れない。
だけど、原発をやめるわけに行かないしねえ」
でも、ここで止まるわけにはいきません。
どんなに金がかかっても、代替エネルギーに転進すべきです。
同じくらいのお金が、原発と核燃料処理にかかるのですから。
同じお金をかけるなら、解決不能の原発を捨てて、
より安全な方法を見つけ出す、これが唯一の道なのです。
現在の日本人たち、未来の日本人たちに対する責任を忘れるな!
原発をめぐる既得権を守ろうとする奴らに屈服するな!
そう言いたいですね。
by Hologon158
| 2011-04-04 16:21
| ホロゴンデイ
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