225.00 ホロゴン画帖68「十鈴帖 奈良小房町には夏風鈴が爽やかに」
風鈴祭の日の小房町シリーズは簡単に終わりました。
その画帖を作っていて、考えました。
僕は写真でなにをやっているんだろう?
ありふれた路地裏の光景ばかり、
それも稚拙な撮影法で果てもなく撮り続けて、
見る人もほとんどいないブログに出すのが精一杯。
あとはフィルムは棚をいたずらに埋め、
スキャンした写真はハードディスクの埋め草となって果ててゆく。
そこで、はっと気づいたのです。
そうか?
ぼくは、ただ写真を撮ることで夢を見ているんだ。
夢って、自分以外の誰も、見ることができず、
自分だって、見る片端から忘れて行く。
でも、夢の中では、至福の境地を味わうことがある。
悪夢もあり、迷夢もあり、徒労夢もあります。
この「徒労夢」、ドイツ語でなんと言うか知ってますか?
traume、ですね、もちろん。
そう、私の写真夢はこのtraumeなのです。
でも、私に得も言われぬ香りを残してくれます。
人には嗅ぎ取ることのできない、かぐわしさ、
これぞ、私が自分の写真に感じ取っている醍醐味なのでしょう。
by Hologon158
| 2011-04-28 00:18
| ホロゴン画帖
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