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226.10 ホロゴンデイ67「2011年3月7日東京4日目の朝は雪だった」10 目は節穴だらけ?



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昨日、撮影が終わった後、橿原神宮前駅近くで反省会。
その席上、RAさんがおかしな体験を語ってくれました。

一昨日、RAさんは、飛鳥に出かける際に身につける時計を選びました。
彼は、時計も趣味なのです。
十数個のお気に入りの時計から3個だけ電話機の側に陳列し、
残りは、その台の引き出しに納めてあるそうです。
そのお気に入りの1つを持参しようと決めました。
ところが、見つかりません。

半日ばかり探し回って、こう思案しました、
どうやら行きつけの喫茶店に忘れたらしい、
その内、取りに行こう。
そう思案して、ふと電話機の側に目をやりました。
探していた時計がこちらを向いて、ちゃんとあるではありませんか!
幾度も幾度も探した場所に、忽然と出現。

DAさん、笑って、それは次のどちらかですよ。
神様が神隠ししていたか、それともRAさんがボケてたか?
こんな風にはっきり言い合える仲なのですが、
私の考えは、ちょっとニュアンスが違います。

視覚って、実は脳と直結しています。
人間の目は、眼前をすべて完璧に見えているわけではありません。
注意するポイントをさっと走査するだけ。
一度に1点しか見えていないのです。
そうすると、脳が残りの視野像を瞬時に作り出してくれます。

見えるものが見えず、見えないものが見える。
それが、人間の視覚。

よい例が、見慣れた文字列を欠けた状態で短時間見せる実験。
たとえば、「わかりません」を「わか ま ん」というように。
そうすると、網膜像には、ちゃんと「わかりません」が浮かぶのです。

ある物体、たとえば、サイコロを見た場合、
こちらから見えるのはほんの一部なのに、
見えない裏も含めて、直方体全部の立体像が見えるように感じます。

視覚というのは、目と脳の共同作業なのだそうです。

RAさんの目も、電話機の側をその都度走査し、
ないと思っている時計は目に入らなかったのかも知れません。

人間って、実に機能的にできているようです。
その反面、知覚というものは、とても恣意的で危険。
そう考えるのがよさそうです。

こう書いても、たいていの方は感じるでしょう、
「そんなバカな!
わたしはちゃんとものを見ている!」

もしあなたがそうであるなら、
たとえば、裁判員などされない方がいいでしょう。
人間の知覚体験に関する証言には、
このような落とし穴が隠されていることことに気づかない限り、
証言の客観性を判断することはできないのですから。
by Hologon158 | 2011-05-01 09:48 | ホロゴンデイ | Comments(0)