わが友ホロゴン・わが夢タンバール

234.05 ホロゴンデイ「2006年5月28日 7年前の5月28日京都嵯峨野は晴れだった」5 剣に気づいている?



キノプラズマートの世界から、ホロゴンの世界へ、急転回しました。

どちらも、リアリズムの世界ではありません。
どちらも独特のレンズ特性に乗っかって、現実を幻に変容してもらっています。
その意味で、私にとって、ホロゴンとは別にキノプラズマートを使う事情は、
けっして不自然ではない、私は自分でそう考えています。

このブログにおいでの方が、私の写真をどう感じるか、
私にはまったく分かりませんが、
私に直接伝わってくる反応が平均的な反応であるとすれば、
芳しいものであるとはとても思えません。
とてもついていけない、というところでしょう。

私が、なにか表現をしたいと考えているのであれば、
これはゆゆしい事態です。
なんとか人に理解してもらうように努力しなければならない。
でも、私がこんな写真を撮るのは、私が撮りたいから。
自分のしたいことをできないようであれば、
人生、とってもつまらないことになりそうです。

近ごろの原発危機のことを考えると、なおさらつまらない。
はっきり分かったことは、
東電にこのクライシスを解消できる能力はない。

3基の原発が完全にメルトダウンしているとすれば、
原発とその周辺の現状は、政府、東電が公表しているよりも遙かに深刻のはず。
そんな危険性を秘めた原発が、なんの保護機能の改善など手つかずのまま、
地震国の日本に50以上も存在するのです。

「ダモクレスの剣」というお話がありますね。

古代シュラクーサイの独裁君主ディオニュシオスに向かって、
家臣のダモクレスが、王者の境遇をほめそやしておもねったのです。
すると、王は晩餐の席上、このお追従者の頭の上に髪の毛で剣を吊しました。
お前がお追従する王者だって、このとおり、
いつどんな危険が待ちかまえているか、わからないのだ、そう悟らせたという話。

私だって、あなただって、原発周辺のみなさんに劣らず、
おそろしい危険にさらされているのです。
政府、世論が粛々整然とこの危機に対処できる国であれば、まだましです。

ところが、現代日本は、奢侈になれ、現状を肯定する風潮一色に染められています。
原発のクライシスはさらに高まるばかりなのに、もう国民は忘れています。
民主政権はなんにもできないのに、誰もこれを改善する方向に動かない。
原発は、メルトダウン事故が発生したら、
もう不可逆的な破滅的プロセスを引き起こす、
絶対に採用してはならない、致命的電源であるのに、
現状を維持するためには、これもやむを得ないとほとんどの人が考え、
新しい動力源への道を探ろうとしない。

こんな国に生きている限り、
私たちはダモクレスの剣にさらされる日々を送らざるをえないのです。

だけど、少数の人しか、それに気づいていない。
私は、こんな風に時々書きますが、
読んだ方のほとんどの反応は、「ど素人のくせに、ええ加減なことをほざく」でしょう。

だから、私は写真を撮ります。
自分の頭上にぶらさがっているダモクレスの剣をしばし忘れるために。



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by Hologon158 | 2011-05-30 19:35 | Comments(0)