わが友ホロゴン・わが夢タンバール

244.16 ホロゴン外傳18「2011年6月13日 キノプラズマート15mmf1.5で西大寺」16 いつ来たの?



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私の上の姉は、かなり年輩になってから書道を始めました。
めきめきと頭角を現して、大きな賞をいくつか取り、
書道の先生になり、全国版書道誌の課題お手本を書いたりして、
地域の書道界で重きを成すに至っています。

随分前にたたみ1畳ほどの大きな紙に長い文章を書くのを見ましたが、
お手本など見ません、
上から下へ紙の上を移動しつつ、一気呵成、豪快に書き上げました。

つくづく思いました。
これは大変な意志力と気力と知力とエネルギーがなければ、
とても無理だな!

姉が、鶴橋のコリアンタウンを歩いていて、
駅の場所を尋ねたことがあったそうです。
尋ねられた女性、パッと顔を輝かせて、

「いつ来たの? 駅まで案内してあげる」

日本語をちゃんとしゃべる姉を、韓国から来たとばかり思いこんで、
楽しそうにおしゃべりしながらずんずん歩いて、駅まで案内してくれました。
とうとう日本人だと白状しそびれたそうです。

一時は、声楽家になろうかと考えたほどの美声のソプラノで、
とてもメリハリの聞いた発声で正確に話すのが、
もしかすると、日本語を学んだ韓国人の話し方に似ていたのかも知れません。
それに、おそらく目力と顔つきも手伝って、
瞬間的に、日本人じゃないと信じ込んだのです。

昨日のラ・プティットバンドの演奏を観ていても、つくづく感じました、
一曲に集中するエネルギーのすさまじさは火花が散るよう。
これがアーチストなのでしょう。

100メートルの深さの谷にかけられた綱を、
命綱を付けずに、一気に渡りきる、そんな集中力。
これがない限り、本当の意味でのアートを描き出すことはできない。

そして、考えます、

芸術って、自分でやるものじゃない、
観て楽しむものだ。
by Hologon158 | 2011-07-04 10:29 | ホロゴン外傳 | Comments(0)