258.03 ホロゴン外傳23「2011年7月16日⑤キノ25mmF1.5bが鶴橋に分け入った」3 後がない!
歴史的に見て、主権者が無能化し、道義が退廃したとき、国は滅びます。
たとえば、中国の場合、易姓革命という思想があります。
正しいことを行えない王朝は滅び、正しい道を歩む王朝がこれに取って代わる、
これが天命であると考えてきました。
どこの国も同様です。
フランス革命がルイ王朝を倒したとき、
ブルボン王家はすでに国民を正しく導く力を失っていました。
日本も、各時代主権を握った貴族、武士たちも同様に倒れて行きました。
現代日本は、国民主権の憲法の下に民主主義国家の体裁をとっていますが、
残念ながら、民主主義は日本で絶滅の危機に瀕しています。
正確には、株式会社日本、それが日本の実態のようです。
経済力が上昇の一途をたどっている間は、
日本はなんとか国家としての形を保っていました。
でも、株式会社日本を担った壮年層が高齢化し、引退したとき、
これを引き継ぐべき人材はほとんどいないという窮境に追い込まれました。
現代日本の政治経済を担う層は、実は三代目なのです。
「売り家と唐様で書く三代目」
民主党の首脳陣、東電、九電、佐賀県知事など、相次いで、
職務違背、職責放棄、背信、虚言、約束違反、無能の惨状をさらしています。
約束は平気で破る。
たとえば、「トラストミー」と、できない約束を平気で踏みにじる。
「すぐやめる」とだまして、「やめてたまるか」と居座る。
被災地のために実を粉にして働くべき復興担当大臣が、
被災地に乗り込んで、いばりくさって県知事を恫喝する。
県民代表の職責を忘れて、九電と結託して、
いかにも賛成派が多数であるような工作をしておきながら、
「私の真意に反する」としらっと逃げを図る。
原発は絶対安全である、事故にならぬように盤石の安全機構を備えていると
国民をだまし続け、いざ原発がメルトスルーするや、
半年近く、事態改善の手だてもできないまま、無能をさらし続ける一方、
早くも原発再開のために世論を形成しようと、政府、野党、マスコミを動員する。
無能と倫理的頽廃とが表裏一体となって、どっと暴き出されています。
国民も、指導者層の自己中心的行動にならって、
ますます自己中が猛威を振るう社会となってしまいました。
しらっと顔色も変えずに嘘をつく人たちと出会う機会が増えました。
ばれなければ、なにをしてもよい、これが行動規範。
社会の頽廃がどれだけ個々人に影響を与えるか、計り知れないほどなのです。
こんなことは、私の若い時代にはなかった現象です。
どうやら菅首相も退陣の運びとなりそうですが、
後継者に日本のリーダーとなるべき器など、まるで見あたりません。
日本の現状をサッカーにたとえておきましょう。
サッカーの世界グランプリ決勝戦。
3対0で劣勢、残り時間はあと10分。
すでにリーダー格選手が3人、レッドカードで退場させられて、
相手チームはここぞとばかり、日本チームのゴールめがけて殺到しています。
それなのに、ベンチは「監督まで倒れた!」「コーチもいない!」
これが日本の現状なのです。
さて、どうすべきか?
どうなるか?
by Hologon158
| 2011-08-12 18:28
| ホロゴン外傳
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