わが友ホロゴン・わが夢タンバール

273.03 ホロゴンデイ外傳28「2011年10月3日鹿野園、パンタッカーをソニーNEX-5Aで」3 ふるさと喪失



今日は、長女夫婦と車で奈良県北部のあたりを回りました。

いろいろ所用を済ませて、奈良市内に帰ってきて、
夕食を市内のレストランでとったのですが、
この行程で、つくづく感じました。

    ああ、田園に恵まれていたはずの奈良県も、
    ついに東海道メガロポリスに組み込まれようとしている。

    佐保路として古来知られてきた古道のあるあたりも、
    そして、奈良県北部の丘陵地帯も、すべてが、
    宅地開発と種々の路線道路によって寸断されてしまいました。
    まるで都会地のように、さまざまな建物、住宅地、
    産業道路がかつての丘陵地帯を都会化してしまいました。
    そんな道路と住宅地のど真ん中に古墳が埋もれている。

私が、1人で、あるいは友人と、のどかに撮影しながら、
ゆったりと巡歴した古道、田舎道はどこに行ったの?

先日、奈良盆地南西部の御所市の葛城古道を歩いたときも、
土を踏んで歩く古道のたたずまいはほとんど消えてしまい、
コンクリート新道と住宅地、産業施設が、
古道のあった地域を埋めていました。

大和にはまだ古道が幾つも残されていると、
常々豪語してきた私ですが、もう自信がなくなりました。
あと数年で、奈良盆地から田園は一掃され、
都会地への変貌のプロセスを完成させてしまいそうです。

老後は、そんな古道をゆったりと撮影しながら歩こう、
そう考えていたのに、
そんな平安静寂の散策道など消えてしまいそうです。
「大和は国のまほろば」
この美しい言葉が完全に実体を失う日が近づいています。

この調子では、都会地の古い路地、裏通りも、
メガロポリス化のプロセスに踏みつぶされて、
早晩消えてしまうかも知れません。

    日本中至るところで今進行しているのは、
    ふるさと喪失ではないでしょうか?
    心の拠り所となる安住の地の思い出、記憶を育む場所が
    なくなりつつあるのではないでしょうか?

寂しいなんてものじゃありません。
暗澹たる想い。




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by Hologon158 | 2011-10-08 22:04 | ホロゴン外傳 | Comments(0)