わが友ホロゴン・わが夢タンバール

290.02 ホロゴン外傳25「2011年12月17日大阪十三でもキノプラズマートだ」2 軍拡競争が

先週土曜日のゴスペルコンサートで考えたこと。

エレキ楽器の導入以来、
いわば軍拡競争が起こっているようですね。

原因を作ったのは、もちろんボーカルなのでしょう。
さまざまなエフェクトをかけ、ボリュームを増強することで、
歌手に無理なく、と言うよりも、
能力を超えた声を出させることに成功すると、
もう止めどもなくなりました。
人類の域を越えたすさまじい歌。

そうすると、勢い伴奏楽器もスピーカーにつなげる。
ドラムをスピーカーにつなげると、これは破壊的ですね。
武道会館、さらには東京ドームなんて
広大なホールをいっぱいに満たすサウンド。

聴衆の耳も次第にこの巨大サウンドに馴らされてしまいます。
こうなると、コンサートホール一杯に
新興宗教なみの恍惚・法悦の空間が出現します。

そんなホールに、私のように、
マイクを使わないクラシック音楽ばかり聴いている人間が放り込まれると、
もうたまりませんね。
音楽鑑賞ではなく、第二次世界大戦の絨毯爆撃体験。
もちろん爆撃を受けて逃げまどう戦争難民の体験。

演奏者がこんな巨大衝撃サウンドでよく難聴にならないものだと感心して、
よくよく考えますと、たいていのホールは、
客席にサウンドが集中するように作られています。
演奏者に自分の演奏サウンドが帰ってこない。
だから、ロックコンサートでは、補助スピーカーが前に置かれています。
それでもなかなか音が聞こえないそうです。

ですから、演奏者は自分の演奏がどれだけの衝撃波となって
客席に襲いかかっているか、実感できないのかも知れません。

私のささやかなコンサート体験でも、
とくにオープンスペースとなると、
自分の楽器の音がほとんど聞こえないのです。

でも安心できませんね、客席には聞こえているのですから。
さらに、アンサンブルすべき他の楽器の音もよく聞こえない。
でも、客席からは、ちゃんとハーモニーしているかどうかわかってしまう。
怖いですね。

昔、西部劇なんかで、
歌手の俳優がギターの弾き語りをするシーンがありました。
リオ・ブラボーでも、アラモでも、しみじみと心に沁み通る音楽でした。
こんな音楽を味わいたいものです。

もう電子楽器のコンサートはこりごり。



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by Hologon158 | 2011-12-26 21:35 | ホロゴン外傳 | Comments(0)