324.27 ホロゴン外傳41「2012年5月19日鶴橋は待望のパンタッカーを迎えて」27 一安心というところ
がっかりするような、ほっとするような、あるニュースが届きました。
朝日新聞掲載の記事
「光速超すニュートリノは誤り」 実験グループが訂正へ
(http://www.asahi.com/science/update/0602/TKY201206020141.html)
実験グループは、実験に使った時計とケーブルについて、
実験結果に影響する可能性がある「問題」があったと認めていたそうですが、
この問題を修正して実験してみたら、光速を超える結果は出なかった。
実験の後、冷静な反論がいくつかあり、私も
269.06に「ひとまずお預け」という記事を書きました。
もともと相対性理論に立つ限り、こんなことは起こりえない。
時間とは、出来事の連鎖であり、
一旦起こった出来事をなかったことにはできないのですから、
後戻りなどできるはずがないものです。
今から始まるのは、
新理論の構築ではなくて、
むしろ今回の実験の検証、再試の反復ということになりそうです。
そうした検証と再試が、否定の余地のない証拠となるまで、
興奮するのは、ひとまずお預けにした方がよさそうですね。
元来、相対性理論というものは、
私たちの宇宙の時空の枠組みに関する理論です。
これまで立てられたほとんどの物理学の理論は、
かなりの割合で後世覆されてきました。
でも、光速を超えて運動できるものは存在しないということは、
相対性理論のシンプルな帰結であって、
この事実が否定されてしまうと、
物理学は出口の見えない混沌の中に放り込まれてしまう可能性がありました。
ひとまず、この実験が誤りであったことが確定したようで、
一安心というところですね。
鶴橋の後、近鉄電車で瓢箪山駅まで移動し、
近鉄線の南側の坂道を枚岡駅まで歩きました。
沿道の植生たちも、こころなしか、ほっとしている風情?
by Hologon158
| 2012-06-03 15:46
| ホロゴン外傳
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