352.01 ホロゴン画帖107「十濡帖 雨の名張は鄙には珍しき美女に見え」
今ふと考えたことがあります。
中国のいにしえの水墨画家が画帖を編んだとき、
果たして観る人を予定していたのでしょうか?
単なる手すさび、自らの修練のための習作だったのでは?
私の場合、曲がりなりにもブログに掲載するのでから、
一応は観衆を予定しているように見えます。
でも、実のところ、コメント欄も置かず、アクセス数も知らず、
わずか数人の方だけはどうやら観ているようだと推測できるだけ。
そして、まず第1に、写真を人に見せることを目的とするのを、
完全に止めている人間ですから、
観られたからと言って、なにか意味があるわけではありません。
水墨画家たちの画帖の多くが後世に遺り、
アートとしての光を放っているのに対して、
私の画帖は、たとえ観る人があっても、
1日立てば観る人などいません。
そんな事情ですから、
私の画帖は、水墨画家たちの画帖にも増して、
ただの手すさび。
そう考えると、ますます気楽に作ることができます。
今回は雨の名張を画帖にしてみました。
私には故郷のような懐かしい情趣が醸し出されるのは、
ホロゴン15mmF8のおかげ。
by Hologon158
| 2012-07-01 22:50
| ホロゴン画帖
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