381.14 ホロゴン外傳95「2012年9月15日 ゾンネタール50mmf1.1は尼崎の下町でもご機嫌で」14 人の上に
尼崎の写真をずっと眺めていて、
ふっと、昔まだ学生の頃考えたことを思い出しました。
不思議ですね。
こう考えたのです。
福澤諭吉の「学問のすゝめ」を読んでいて、
あの有名な言葉に直面して考えたことがあったのです。
「天は人の上に人を造らず,人の下に人を造らず」
そうだ、ぼくはこんな人間になるぞ。
そんな職業を選択しました。
もっともちゃんとヒエラルキーもある職場だったのですが、
この教えをガンとして守り抜いて、
ついに誰にも頭を下げず、
誰からも頭を下げられない人生を送りました。
そんな芸当ができるような仕事だったからですが、
そんなことをしようとする人間もあまり居ないものです。
これは妻には内緒ですが、
そんなことができたのも、愛する妻が居たから。
そして、子どもたちが居て、やりたいことが一杯あったからです。
だから、最初から外に名利を求める気持もなく、
必要もまるでなかったというわけです。
どうやら私はかなり自足型の人間のようです。
先ほど、この文章をタイピングするよりも、
頭の数文字で検索して、コピー&ペイストしようとしました。
続きの文章も見つかりました。
本文をちょっと引用してみましょう。
天は人の上に人を造らず,人の下に人を造らずと云えり。
されば天より人を生ずるには,
万人は万人皆同じ位にして,
生れながら貴賤上下の差別なく,
万物の霊たる身と心との働を以て,
天地の間にあるよろずの物を資り,
以て衣食住の用を達し,
自由自在,互に人の妨をなさずして,
各安楽にこの世を渡らしめ給うの趣意なり。
最後の一文に笑ってしまいました。
「自由自在,互に人の妨をなさずして,
各安楽にこの世を渡らしめ給う」
なんだ、ぼくのことじゃないか?
私がこんな写真を撮って喜んでいるのも、
結局は私の心から出たことなのでしょう。
人はなんの価値も認めないけど、
自分が価値を認めたら、それで十分。
これがどうやら私の生き方であり、
写真の撮り方であるようです。
by Hologon158
| 2012-09-25 20:19
| ホロゴン外傳
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