わが友ホロゴン・わが夢タンバール

417.04 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」4 敵を知らず


ハルバースタムの「ザ・コールデスト・ウォー 朝鮮戦争」
まだ読んでいます。

マッカーサーは、中国軍が待ちかまえていることを知りながら、
彼らは参戦しないものと勝手に決めて、
38度線を超えて、北朝鮮を完全に制圧するべく、
全兵力を鴨緑江に向けて進めたのですが、
案に相違して、中国軍は、米軍が罠に誘い込まれるのを待ってから、
圧倒的な兵力でさしもの米軍を軽く一層してしまいます。

マッカーサーは実のところ完全におごり高ぶって、
中国軍を蔑視していました。
仮に参戦してきたところで、大した兵力ではないし、
空軍で殲滅してしまえると高をくくっていたのです。
ところが、毛沢東は、腹をくくって、全力を挙げて、
見事な作戦を立てて、参戦しました。

米軍部隊が敵の陣地に攻め入ったとき、
中国兵が作ったたこつぼ型塹壕を見て、驚愕したという話があります。

    中国軍のたこつぼは正確な四方形に切り込まれていました。
    米軍や韓国軍のたこつぼがただ地面を掘っただけ。
    これを見ただけで、敵がプロフェッショナルな精鋭であると分かったのです。
中国軍は、重兵器をもたないだけに、
朝鮮半島の不毛の大地に完全に溶け込むことができました。
攻撃の火蓋が一斉に切られるまで、
米軍は自分たちの間近に中国軍が潜んでいることすら知らなかったのです。
まして、空軍で攻撃しようにも、
広大な大地の中に溶け込んだ中国軍を発見すらできない状態。
中国兵は白のアノラックを来ていて、
敵と見るや、さっと大地に伏してしまったそうです。

    余計な推測ですが、
    私は、中国兵の来ていたのはきっとダウンだと思います。
    はじめて北京に行ったとき、妻がダウンの冬用上着を買ってくれました。
    後にも先にも、こんなコートを着たことがありません。
    身にぴたりと張り付いて、軽く、
    雪山のみぞれ混じりの風の中でも、コタツに入っているように暖かい。

一方、米軍と言えば、自分たちが行こうとしている朝鮮半島北部が、
苛酷そのものの厳寒の不毛の大地であることをまったく知らないまま、
厳寒対策などまったくないままに進撃してしまったのです。
この責任は一にも二にもマッカーサーにあります。

古来、敵地で最高の勝利を博した名将たち、
アレクサンドロス、ハンニバル、カエサル、アッティラ、ナポレオン、
誰もが前線で陣頭指揮をしました。
それに対して、マッカーサーと言えば、ぬくぬくと東京に陣取って、
歴史的勝利を夢みたわけですから、
白日夢が悪夢に終わったのは当然のことでした。

東京の大本営で机上の作戦を現地に押しつけた帝国陸軍の参謀たちと、
そのあたり、とても似ています。

中国兵法の極意を一言で言えば、
「敵を知り己を知れば、百戦あやうからず」
こんな敵を相手にしていることを知らずに、
無邪気にぶつかって砕け散った帝国陸軍とマッカーサーは、結局、
「敵を知らず己を知らざれば、百戦百敗あやうからず」でした。




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by Hologon158 | 2013-02-15 22:17 | ホロゴン外傳 | Comments(0)