わが友ホロゴン・わが夢タンバール

417.24 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」24 人間力



YouTubeでおかしなビデオを見つけました。

揚琴演奏です。
日本でのコンサート風景。
その男性奏者は揚琴独奏の新境地を拓いたという風な紹介がなされて、
いくつもビデオがあります。

面白いことというのは、この方、なんだか下手なのです。
一応音はちゃんと出ています。
トレモロもたった一種類ですが、かなり美しく響きます。
でも、手首ではなくて、かなり割合で手で叩いています。
たどたどしい、と言っていいくらいの腕の動き。
でも、自信満々なのです。
ちゃんと音楽になっています。
人気を博しているようです。

頭を傾げてしまいました。
なぜなんだろう?
こんな風に考えてみました。

    演奏はパフォーマンスなのです。
    見せ方全体で聴衆をどう魅了するか?
    これが問題です。

    ポイントは、最初に聴衆の気持ちをガッとつかむこと。

彼のプレゼンテーションは独特です。

    ある曲では、右手だけを使って低音部で旋律を演奏します。
    その間、スティックを持った左手を大きく掲げています。
    にったりを浮かべた笑いは語っています、

        「ほら、どうですか?
        これ、難しいんですよ。
        ちょっとも油断できないんだから。
        まあ、見ててなさい、
        ちゃんとやってみせるから」

    まるで片手でも釘を打ち込めますよ、
    という大工さんのパフォーマンスそっくり。

この大げさな仕草で、
聴衆は気づかぬうちに演奏者の術中にはまってしまうようです。
アメリカでのお話を思いだしました。

    ある職業的講演家が講演する前に、
    司会者がまさに口八丁手八丁の絢爛たる語り口で彼を紹介しました。
    会場は沸きに沸き、もう完全に主人公を食ってしまった感じでした。

    記憶ですが、したり顔の司会者が最後にだめ押しをしました。

        「講師はイタリア系アメリカ人。
         でも、オーソレミオは歌えませんでしょうね」

    会場はさらに沸きました。
    もうほとんど主人公の出番はなくなった、という感じ。

    やおら講演者が演壇に立ちました。
    次の瞬間いきなり朗々と歌いあげたのです、
        
        「オーソーレミーオー!」

    聴衆の反応は爆発的でした。
    この一声で、司会者のことなど完全に忘れてしまったのです。

この2つの例を考えてみますと、

    音楽演奏にせよ、講演にせよ、パフォーマンスの成功の鍵は、
    いかにして聴衆の心を鷲掴みにして、
    自分の縄張りに引きずり込んでしまうかではないでしょうか??

内容も技術もそろっている必要はあります。
でも、それだけでは足りない。
人の心をつかむ人間力が必要。
そんな感じがします。




417.24 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」24  人間力_c0168172_21245754.jpg
417.24 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」24  人間力_c0168172_21245138.jpg
417.24 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」24  人間力_c0168172_2124462.jpg
417.24 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」24  人間力_c0168172_21245135.jpg
417.24 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」24  人間力_c0168172_21243524.jpg
417.24 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」24  人間力_c0168172_21243076.jpg
417.24 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」24  人間力_c0168172_21242414.jpg
417.24 ホロゴン外傳103「2013年1月19日 千林商店街でゾンネタールソフトが一暴れしたよ」24  人間力_c0168172_2124174.jpg

by Hologon158 | 2013-02-25 21:29 | ホロゴン外傳 | Comments(0)