わが友ホロゴン・わが夢タンバール

431.19 ホロゴン外傳109「2013年4月13日 ビオゴンが京北野天満宮界隈を楽しんだ」19 次第に丸く



茶の名手、文叔宗守の言葉に、

    「多くは腰すはらず、腰のぬけるを覚えずして、
    力みはづむによって、目立て見苦しく候。
    騎馬などにもその心得あることなり。
    第一茶を点てるは心の常にてあれば、
    心ははりて、業は和らかにするがよし。
    用の手はしっぱりとして、
    無用の手は早くすること、その心得なし」

写真も同様ですね。

    肝心要の行為はしっかりと行い、
    その合間合間の動作はなめらかに素早くするあたり、
    お茶も写真も変わらないようです。

この言葉に添えられた、もう一人の茶の名手、
如心斎の言葉がとても鋭いですね。

    「茶の点前、物にはいかにも静かに大手やかに仕習ふべし。
    次第に功をつみぬれば、ちょうどよいほどになる物なり。
    上手ぶるは諸芸ともによろしからずとかや。
    茶の稽古は四角なる物の次第に丸くなる道理、
    工夫あるべし」

ベテランのような風を装っても、
すぐ化けの皮がはげますと実に厳しい言葉ですね。
パフォーマンスをしても、
目つき、手つき、腰つきですぐばれてしまう。
そのあたりの機微を述べた最後の言葉が秀逸です。

    四角なる物の次第に丸くなる道理、工夫あるべし。

板前さんを見ていたら、よくわかりますね。

    けっして無駄な行為をしない。
    思案したり、躊躇したりもしない。
    さっと心を決め、さっと動きます。
    いつも最短距離を動きますが、
    けっしてぎくしゃくしていない。
    水銀が坂をころがるように、
    無理なく無駄なく、流れていきます。
    動線は、体も手も心もすべて円弧や放物線を描くようです。

どんな芸術でもそうですが、
最高の達人、アーチストの動きは、
究極は舞に帰するようですね。




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by Hologon158 | 2013-05-01 17:58 | ホロゴン外傳 | Comments(0)