わが友ホロゴン・わが夢タンバール

455.17 ホロゴン外傳117「2013年7月20日大阪平野でゾンネタールを再認識した」17-完-涙とロボグラフィ



あなたは泣きますか?
それとも、いつもぐっと我慢しますか?

私はほとんど泣きませんでした。

    子供の頃から教えられてきたせいかも知れません、
        「男の子は泣かないの!
        どんなときでも我慢しなきゃ!」

6年前、韓流ドラマ「冬のソナタ」に出会った、びっくり仰天しました。
韓国の男性もやっぱり泣くのを我慢しますが、
我慢できないときは、素直に泣きます。

    どんなマッチョでも、泣きます。
    その涙がとても美しいのです。
    その泣く状況というのが、とても日本人と似ています。
    心の動き、人間関係のどこに重点を置くか、
    そんな情動の流れがとても似ているのです。
    だから、とてもよく納得できます。
    そして、涙が心の澱を洗い流します。

    喜劇的な韓流ドラマだってあります。
    でも、クライマックスでは涙、涙、また涙となります。

私ももちろん涙を流します。

    一生の間に流したよりももっと沢山涙を流しました。
    その度に、とても素直で、とても清々しい気持になり、
    涙が流れるだけ、心にエネルギーが流れ込んで来る感じがします。

とても面白いことに気づきました。

    ドラマの主人公たちは、「ワッ」と泣き出したりはあまりしません。
    ツツーと流れ出てきます。
    気が付くと、私も同じ状態。
    とても美しい振る舞いに感動すると、
    いきなり涙が溢れ出てきます。

    チェ・ジウは必ず左目から流れ出します。
    私は右目から。

しかも、いつどんな状況で涙が溢れるか、これが予測不能。

    お涙頂戴のシーンでは、やっぱり反応できない。
    まったくお涙頂戴場面じゃないのに、
    登場人物の美しい振る舞い、言葉に突然反応するのです。

なぜでしょうか?

    私の生涯の蓄積がある人の行動を見て、
    その人の気持ちになり切ることができる、
    そういうことではないでしょうか?

    反対に、その人の気持ちが理解できないと、
    どんなに美しくさめざめと泣いても、
    こちらの気持は覚めたまま。

結局、なにかに反応するのは、私の全人生なのでしょう。
だから、人によって、反応はまったく異なるのも当然。
まったく違う人生を歩んできたのですから。

写真も同様ですね。

    こうして大阪平野郷の写真を153枚並べてきました。
    たいていの人はこういぶかしんでいるでしょう、
        「なんでこんなものを撮るんだろう?
        こちらは、なんにも感じないのに....」

たいていの写真家は、人に分かってもらうために撮ります。
ある意味で、自分の興味関心を超えて、ユニバーサルな表現を目指します。
それが写真言語なのでしょう。

私はそれをしません。

    自分の心を躍らせたものだけを自分のために撮ります。
    そのとき、私の全人生が作り上げたものの見方だけに集中しています。

たとえば、今回の写真、JR平野駅近くで撮ったものですが、
なぜかギザギザが沢山見つかったようです。

    私は喜んで次々と撮って行ったのですが、
    なぜ撮るのか、そんなことは分かっていません。
    撮りたいから撮る。
    撮ってみると、私にはとても面白い。

よく見ますと、ほとんどの写真に顔が見つかります。

    みんな、ちょっと情けない顔。
    7枚目のコンセントのようなもの、
    天を仰いで、「万事休す」と大きく慨嘆しているようです。

でも、そんな風に説明しても、たいていの方は、冷たく、

    「どこが顔なのですか?
     ただの箱じゃないですか?」

作者だけが笑ったり泣いたりできる芝居みたいなものですね。
ロボグラフィは完全にプライベートなものなのです。




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by Hologon158 | 2013-08-15 11:24 | ホロゴン外傳 | Comments(0)