わが友ホロゴン・わが夢タンバール

484.02 ホロゴン外傳126「2011年9月15日 神戸山手をレイのレンズが駆け抜けた」2 関門突破



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妻の友人のまだ3歳の女の子のお話。

    ピアノが好きで好きでたまらない。
    もう朝早くから飛び起きて、夜寝るまで、
    ほとんどピアノに向かったまま。
    家族がついに頼んだそうです。
        「せめて朝は午前8時からにして」
    すると、ピアノに座って時計とにらめっこ。
    8時になったとたんに、
        「バン、バン、バーン」
    6歳になって、本格的に勉強させるのがよいと考えたご両親、
    この子をピアノ教師のところに連れて行きました。
    しばらくして、ピアノをふっつりとやめてしまったそうです。
        「みんな遊んでいるのに、どうして私だけピアノなの?」

どこかで、ボタンの掛け違えが起こったようです。
「ほかに沢山楽しいことがあるのに、
どうして自分はピアノを学ばなければならないのか?」
誰もが突破しなければならない関門なのでしょうけど、
これを突破して大成した音楽家には、さまざまな幸運があったようです。

たとえば、モーツァルトやジャクリーヌ・デュプレは、

    お姉さんに負けないぞと、
    弟妹らしい闘志を燃やしたのがよかったようです。
    苦しい練習、訓練を進んでやりたいと思わせるモチベーションが、
    なにかの機縁で子供に生まれたら、この関門を突破できるのでしょう。

盲目のピアニスト、辻井伸行さんにとって、
この関門は他の誰よりも難関ったのではないでしょうか?

    それにもかかわらず、この関門を突破しただけではありません。
    ひたすらピアノを学び続け、さまざまな難曲を修得し、
    ピアニストとして成功するのです。
    そこに至るまでの苦難の道は、想像を絶するほどだったでしょう。

彼がどのように曲を身につけていったかの記録ビデオもあります。

    Nobuyuki Ttsuji 11 years Old Piano Lesson
        (http://www.youtube.com/watch?v=PQFxZL_WGYg)

    大オルガニスト、チェンバリスト、ヘルムード・ヴァルヒャも、
    音楽家である奥さんに1声部ずつ歌ってもらって身につけた、
    という記事を読んだことがあります。
    バッハの4声、5声のフーガをこの方法でどうやって完成させたか、
    考えるだけでも、気が遠くなる感じですが、
    辻井少年の楽しそうな姿を見ると、ヴァルヒャもそうだったんだろう、
    天才は、常人には不可能なハードルも軽やかに跳び越せるのかもしれない、
    そんな感じがしてきました。

彼の演奏すべてが、なんと清らかで、なんと澄みきった曲でしょうか?

    彼の演奏をYou Tubeで聴いていく内に、演奏するときの姿から、
    彼の心は完全に音楽に満たされているという感じを常に抱きます。
    首を独特の仕草で振る姿そのものから音楽が溢れ出てくるようです。

    「辻井伸行 -- シューマン Nobuyuki Tsujii plays Schumann's Papillons (Op2)」
        (http://www.youtube.com/watch?v=8zx1dOygLMs)


You Tubeには、彼の作曲した小品が沢山見つかりますが、
とても感動的なのが、

    辻井伸行 - コルトナの朝 (Nobuyuki Tsujii - A Morning in Cortona)
        (http://www.youtube.com/watch?v=TTv1xHNOIeA)

とても驚嘆させられるのが、

    Nobuyuki Tsujii - Liszt: Rigoletto 辻井伸行 - リスト:、リゴレット
        (http://www.youtube.com/watch?v=YXMXqk82PtI)

そして、プロムスでスタンディングオベーションを受けた日本人演奏家って、
ほかに居るのでしょうか?

    Nobuyuki Tsujii - La Campanella - BBC Proms 2013
        (http://www.youtube.com/watch?v=wbAoeZZvntk)

どんなに難しいパッセージになっても、
そのサウンドはあくまでも清らかな泉のように清みきっています。
この人もまたグールドのように、ミューズの愛し子なのでしょう。

ふっと感じたのですが、
この人と横尾忠則さんに共通するものを感じますね。

    天衣無縫
    無限
    至福




        [後書き]
          辻井伸行さんについては、ヴァン・クライバーンコンクールのときに、
          大変有名になって、テレビ、新聞で取り上げられていたようです。
          私はテレビも新聞もかなり前から遠ざけてしまった人間ですから、
          当時はまったく関心がありませんでした。
          偶然、You Tubeでビデオを見つけて、開いてみて、仰天。
                    やあ、こんにちわ、辻井君!

          ちょっとおかしな人間なのでしょうね。

          ですから、私の場合、どんなことでも、なにかの縁があって、
          自分でぶつかったときにだけ、出会いが起こります。

          それ以上に、たとえば、世間について行かなくては、
          なんてことは絶対に考えません。
          そんなバカなことをしている暇はありません。

          自分の人生は自分で歩かなくちゃ。
by Hologon158 | 2013-12-17 18:21 | ホロゴン外傳 | Comments(0)