わが友ホロゴン・わが夢タンバール

634.02 ホロゴン外傳160「2016年2月25日タンバールも通天閣で華開いた」2 葛城古道


もうかなり前になりますが、3月5日土曜日、
葛城古道の南半分を歩きました。
写真家の林孝弘さん、親友のDAさんとAKさん、私の合計4人。

私の装備は、
Hologon15mmF8U付きソニーα7
パンタッカー50mmF2.3付きリコーGX-R
要するに15mm超広角と、75mm長焦点レンズの組み合わせ。
バランスよくどちらも300枚を超えました。

正確な数は不明です。
調べれば分かるのですが、要するに、あほらしくて調べたくない。
ソニーα7には、私には理解不能の悪癖があります。
使っている間に、勝手に設定が変わってしまう。

その2大悪癖は、
①感度が勝手に25600に跳ね上がってしまっている。
カメラによっては、ある一定の感度を設定しておいて、
明るさが設定値を超えると、オートに切り替わるという設定。
リコーGX-Rにはそれがあります。
ソニーα7にはありません。
オートと特定の感度設定だけ。
それとも、デフォールトで、
ユーザーの意向を無視して、ソフト的に設定ずみなのでしょうか?
それにしても、なんで25600という特定の設定になるのだ?

②勝手にブランケットの3枚撮りに変わってしまう。
どちらも、幾段階か、順序に従って、別のボタンを押すことで、
設定を変更します。
私が夢遊病のように、その幾段階を正確に動かして、
設定を変更しているのでしょうか?
まちがってどれかのボタンを押してしまったも、
次の動作でシャッターを切ったら、設定は変更されません。
私はバンバンとノーファインダーで撮っているのですから、
そんな風に知らぬ間に、幾段階もボタンを正確に押し続ける、
なんて、想像がつきません。
まったく理解不能の設定変更。

カメラに任せなさい、ということなのでしょうか?
私はこんな設定を「ど素人化推進設定」と読んでいます。
実は「RAW」もそうです。
もちろん絶対失敗が許されない報道等のプロカメラマン用の設定。
アマチュアがこれを使うと、現場で光を読み、
現場で露出補正によって、自分の作品らしい個性を作り出す、
という、本来、プロ、アマを問わず写真作家がやってきた
基本的な修練ができなくなってしまいます。

よい写真が撮れたらいいじゃないの、
という向きにはとても便利な機能ですが、
現場で光を読んで、最適の露出を瞬時に選択し、
それに賭けるという修練が写真家を鍛えます。
現代デジカメの超便利機能におんぶに抱っこしてもらう限り、
いつか行き詰まります。
光を読む等の修練は、
自分の個性にあふれた作品を創造する基礎修練なのですから。
カメラが撮らせてくれる美しい写真ばっかり撮ってると、
いつか写真に飽きることは目に見えているのに。

古代マケドニア王国のファランクス(密集陣形)は、
アレキサンダー大王の下で無敵でした。
その後、マケドニア人はファランクスを旧套墨守して、
どんな状況にも対応できるような可変性を備える努力を怠りました。
ファランクスは全身甲冑に覆われて、巨大な槍を突き出す陣形なので、
平坦な地形では、敵はその隙間に入り込むことができませんでした。
ところが、アレキサンダーの時代から約200年後、
ローマ軍と対決して、その弱点をさらけ出してしまいます。

ファランクスは最初こそ、
平坦な地形でローマ軍を押しまくりましたが、
前進していく内に、でこぼこの地形に入り込んでしまったのです。
ファランクスよりもかなり隙間をとって、
兵士個人の創意による臨機応変の対応に委ねていたローマ軍は、
マケドニア軍のファランクスのほころびにすかさず飛びこみ、
ついにはファランクスをずたずたに分解してしまいました。

上記の2つの設定はこのファランクスと一緒です。
プロや、経験を積んだアマが駆使してこそ、無敵となりますが、
写真を撮り始めたばかりのど素人が使うと、
写真の基本をいっさい身につけないで、
カメラに撮ってもらって、すぐにのぼせ上がります、
「ああ、わたしは天才なんだ!」
フォトショップの各種機能がその増長をさらに強化します。

プロ野球に殴り込みをかけて、いつも20点もらってゲームする、
アマ野球チームみたいなものです。
そんなに点をもらっても、5回終わってみたら、
32点対20点でコールドゲームになるのに、
勝てると思っているらしい。

私は早い時期から、写真家になどなれないことを悟って、
自分が喜べる写真を自分のために自分なりに撮ろうと決意して、
そのための修練を積んできました。
銀塩時代のメインは完全マニュアルカメラでした。
露出計もついていませんでした。
今は、デジカメを使いますが、ノーファインダーか、
ファインダーを拡大画面にして、ピントだけ合わせて、
即座にシャッターを切り、構図はファインダー上では作らない、
そんなやり方を貫いています。

その一方では、奇をてらったり、傑作写真を撮ろうとはせず、
ひたすらレンズを水平垂直に構えて、
できる限り接近して撮りますから、
余分なものは入らず、水平垂直の写真なので、
対象をまともに直立させて撮ることができます。
私の撮りたい写真なら、これで全部撮れます。
(念のため書き添えますが、
私も現代デジタルカメラからたっぷり支援してもらっています。
このこともあって、私は、写真たちを我がものとは考えません。
レンズとデジカメの賜物であって、これ以上のものではない、
そう信じています)

現代の写真家の皆さんは、プロもアマも、
銀塩時代の写真家たちのレベルを軽く超えてしまった、
そう信じておられるようです。
私は、とんでもない。
写真家の質は劣化するばかりだ、そう確信しています。
光彩陸離、巧さばかりが目立って、心が感じられないのですから。

おっと、報告が後回しになりました。
葛城古道、かなり疲れましたが、まだ、人影もほとんどなく、
ロボグラフィの宝庫であることに変わりはありませんでした。
ほっと安堵する一方で、しかし、疲れました。
葛城山系の斜面は開発がますます進み、
農道とバイパスばかりが数知れず開設されていて、
迷子寸前だったからです。




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by hologon158 | 2016-03-13 20:26 | タンバールドラマ | Comments(0)