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748.00 ホロゴンニュース3「2018年10月21日成田順子創作人形展」命溢れる天童たち




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昨日、思いもかけないアートに出会いました。

成田順子創作人形展 
天夢のおとずれ

実は、私たち写真仲間のリーダー、写真の師匠である、
写真家、コピーライターの林孝弘さんの妹さんなのです。
冒頭に掲載しましたパンフレットは林孝弘さんの製作です。
建仁寺の本坊の小書院で10月28日まで開催されています。

林さんの文章をまずお読み下さい。

「かぐわしき楽の音を響かせて、天上から降り立った
風神・雷神・龍神...
さまざまな神や童、幻想のけものたち。
成田順子の豊かな想念から生まれ、
稀少な古裂や装飾品と巧みの手によって創り出された、
清らかで高雅な人形の数々が
風神・雷神図を所有する、秋の名刹に集います」

主に幼い童たちが主人公です。
粘土で、モデルなしに創り出された人形なのですが、
どう観ても、人形ではありません。
そのまま生きています。
ほとんど同じ風貌ですが、一人として同じ表情はありません。

ときには初々しい表情の生身の幼童。
ときには神々しい霊性を帯びた神秘の存在。

支えなしに、しっかりと自立しています。
ただ立っているだけではなく、
超越世界から現実世界に降り立った聖なる存在、
そう思わせる、不思議なたたずまいをたたえつつ、
そこに静かに佇立しています。
その雰囲気が、夢と現実の狭間の印象を生み出しています。

パンフレット表の「青龍」は中国の伝説の四神の一人。
この四神が、作りの豪華さ、入念さ、完成度の高さ、
内からわき上がって来る精神性の高さにおいて、
ひときわ群を抜いていて、
どうやら、本展のクライマックス的存在とうかがわれます。

でも、私のお気に入りは、別。
不動明王の脇侍である、八大童子うちの二人、
矜羯羅童子(コンガラドウジ)と制吒迦童子(セイタカドウジ)。

奈良市の北当尾(とうの)の里に所在する古刹、浄瑠璃寺に、
見事な不動明王三尊像があります。
私はその脇侍である上記の二童子をこよなく愛しています。
とくに右側の矜羯羅童子の愛らしく、敬虔な表情は絶品なのです。
幾たびにわくわくした気持ちで面会し、うっとりしたものです。

成田さんの矜羯羅童子と制吒迦童子はぐっと小さく可愛いのですが、
その表情の豊かさ、愛らしさ、確かな生命感は全然負けていません。
浄瑠璃寺の矜羯羅童子もその合掌する両手の表情が絶品ですが、
成田さんの矜羯羅童子の合掌も、指先だけが触れ合うだけで、
ちょっと浮き上がる両手の表情がなんともいじらしく、
溢れんばかりの敬虔な思いをたたえています。

「成田順子 人形」でグーグル画像検索していただきますと、
成田さんの過去の作品の一部がご覧頂けます。
これらの小さな写真からは、
今回の作品群が醸し出す、言い知れぬ神秘性、精神性を
うかがい知ることはとても無理ですが、
一個独特の境地にある作家であることはお分かりいただける筈。

もし関西にお住まいであれば、
ぜひ、京都建仁寺においでください。
偉大な画家たちのふすま絵が部屋部屋を埋める仏閣のただ中に、
小粒ながら、深い精神性をたたえた人形たちが、
けっして劣らない存在感に包まれて、静かに佇立する、
不思議な空間!
すべてが浅薄で一過性の域を出ない自称アートが氾濫する現代では、
滅多に出会うことのできない正真正銘の芸術を味わって下さい。






by hologon158 | 2018-10-22 14:31 | ホロゴンニュース | Comments(0)