わが友ホロゴン・わが夢タンバール

34.19ホロゴンデイ13「2007年5月12日の西の京」19 グレンコーの赤を思い出しました


金魚池は、西の京のほぼ南端、九条駅近くから始まっています。
この南が大和郡山というわけです。
金魚池にたどり着いたときには、すでにたそがれどき。
太陽は西に沈もうとしています。
まさに黄金の刻。
随分前にスコットランドを一人旅したときのことでした、
夕刻についたのは、グレンコーという入江の小さな部落。
かつての氏族間闘争で虐殺事件が発生した地なのです。
「グレン」というのは谷のことですから、「コー谷」というわけです。
B&Bにバッグを入れるのももどかしく、フィヨルド風の入江に向かいました。
いつしか太陽は沈み、海も空も大地も深紅一色に染まったのです。
あんな「小焼け」に入り込んだのは一生にこのとき一度しかありません。
見たのではありません。
入り込んだのです。
私自身が小焼けのまっただ中にいたのですから。
静かな赤の世界。
まるでグレンコーの虐殺を悼むかのような、独特の赤。
あんまりその雰囲気に浸りきったまま、フィヨルドにたたずんでいたため、
村に戻ると、まだ午後7時過ぎだというのに、
もうどこにも夕食をいただく場所はありませんでした。
B&Bの自室に戻り、バッグのなかをさぐって、
非常用のリッツを見つけ出し、なんとか飢えをしのぎましたが、
心の方は満ち足りていました。
西の京の黄昏も素敵でした。
仲間と反省会を愉しむという大目的があって、
小焼けどきまで待つことができなかったのは残念。
まだ太陽が西の京にお別れを告げる前に撮影を切り上げたので、
今回の空が最後の写真となりました。
雲雀となって、この大空へ駆け上がることができたら、
どんなに幸せでしょうか!
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     [メモ]
      今回で、西の京シリーズは終わり。
      箸休めのようなシリーズになってしまいました。
      でも、私が全身全霊をあげて撮ったものなので、
      私にとっては、どれもこれもみんな愛し子たちなのです。
by Hologon158 | 2008-10-24 21:52 | ホロゴンデイ | Comments(0)