わが友ホロゴン・わが夢タンバール

2008年 10月 11日 ( 3 )

32.10ホロゴンデイ12「2006年11月20日大阪心斎橋界隈」10 呑みそびれたウィスキーを思い出す場所


石峰寺の五百羅漢さんを撮ってきました。
伏見にある禅宗のお寺。
定かではありませんが、江戸時代の異能の画家伊藤若冲が制作に参画したとのこと。
黄檗山万福寺と良く似た雰囲気の原中国風のお寺の裏山に展開しています。
十数年前に訪れたときは、入山料などただ、
山腹に五百羅漢さんがごろごろと散開し、
斜面を自由に行き来して撮影した記憶がありますが、
今では、入山料を払い、竹の柵が設けられた遊歩道を散策して、
五百羅漢さんたちに面会する段取り。
当時も、土曜日に行った記憶がありますが、
他には人っ子一人なし。
撮影後、本堂の前に置かれたベンチに座って、
友人の持参したフラスコからウィスキーを頂こうとした途端、
ご住職の奥様が出現。
30分ばかり対談する羽目に。
戦前政府に勤めておられたご主人、住職の父の没後、
やむなく退職して、寺に収まりました。
奥様、東京の生まれですが、不思議な成り行きで突然京都に住むことになったのですが、
しみじみと述懐されたました、
「あれから50年経ちましたが、まだよそ者扱いのままです」
京都というのは、一面では非常に開明的ですが、一面では非常に排他的。
京都以外の関西人も、やはりよそ者なのです。
さて、羅漢さんですが、
おそらく柵越しであろう、長玉が要りそうだとは予測していたのですが、
私に90ミリは似合いません。
わざと無視して、ホロゴンとローライ3.5Eで撮りました。
結果的には、私の撮りたい写真にはそれで十分だったように思います。
ここでは、まさに15ミリとプラナー75ミリとが補完しあったようです。
15ミリで、大きな雰囲気描写のなかの羅漢さんを、
75ミリで、瞑想に沈潜する羅漢さんのポートレートを撮ることができました。
いかにも若冲が好みそうな、自由奔放の容貌の羅漢さんたちでした。
いつか見ていただきます。
今回は、心斎橋シリーズの続き、アメリカ村の光景です。
ジーンズショップ等の男性服飾関係。
さすがに奇抜ですが、奇抜ずくめのアメリカ村のなかで見ますと、
不思議にその場にふさわしいファッションと見えるのが不思議です。

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by Hologon158 | 2008-10-11 22:35 | ホロゴンデイ | Comments(2)

32.9ホロゴンデイ12「2006年11月20日大阪心斎橋界隈」9 三流こそ、ロボーグラフィのお客様


私は、写真でアートしたいとは思いません。
いつも言うとおり、単なる記憶メモ。
でも、心はいつもアートしています。
いかなる芸術的才能もないのに、
路傍のなにかに触発されて、
「うん、これはアートだ!」と心を躍らせるのです。
この心と写真のギャップはとても埋めようがないのです。
じゃ、どうするか?
他人の絵や造形を見つけると、つい撮りたくなってしまうのです。
もちろん路傍に真のアートが転がっている道理がありません。
今回の写真だって、ただの広告とただの階段装飾。
だから、こんなものを撮影したって、アートにはならない。
これ、あたりまえの道理ですね。
でも、やっぱり撮ります。
というのは、こいつらだって、自分がアートじゃないのを知って、
路傍にしょうことなしに居座っているのです。
こちらだって、アートできないという点ではご同役。
じゃあ、ご同役どうし仲良くしたっていいじゃないですか!
というわけで、ノンアートをノンアーティストが撮ることになりました。
マイナス1×マイナス1はプラス1となってくれれば、
万事めでたし、めでたし。
世の中、そう甘くはありませんね。
やっぱりノンアートの駄作写真となってしまいました。
ところが、ここでもやっぱり私一流のどんでん返し。
私は、できそこないが大好きなのです。
自分の苦労の成果なのですからね。
三流が好きなのです。
一流の完全作は、ほっておいても、みんながちやほやします。
でも、こいつらは、作者は一生懸命作ったのですが、
しょせん、ただのお店の飾り。
そんな三流こそ、我がロボーグラフィのお客様なのです。
というわけで、ここに、心を込めてアップさせていただきます。

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by Hologon158 | 2008-10-11 07:28 | ホロゴンデイ | Comments(6)

32.8ホロゴンデイ12「2006年11月20日大阪心斎橋界隈」8 ああ、僕の人生はこれで終わった!


ああ、僕の人生はこれで終わった!
そんな風に感じるときが幾度かあるものです。
でも、不思議ですね。
まだ、生きている。
それも、ピンピンと!
まだ、笑っている。
いやな体験なんか、どこかに飛んでしまって。
ある学者が書いていました、
苦悩とか苦痛、そういったネガティブな記憶をさっさと捨て去るように、
人間はできている。
一番良い例が出産だそうです。
これはまことに便利なメカニズム、一見そう見えますが、
ときに不便なことがあります。
写真がまさにそれ。
私など、撮影上、いっぱい失敗してきました。
撮っても写真にならないものがどっさりあるのに、平気で再三撮ります。
とんでもない手ぶれ、無意味な被写体ぶれも平気で繰り返します。
時折、二度と同じ失敗をやらかさない人がいます。
これ、まったくの偏見ですが、
そんな方の容貌、ちょっと似ていると思いませんか?
端正な面長の貴族的風貌、
目は冷徹にすべてを計量しているようで、
ちょっと薄手の唇をきっぱり結んでいる。
尊敬すべきですね。
でも、ちっとも真似をしたいとは思わない。
常に正しいって、なんだか詰まらないと思ってしまうのです。
正しさ、正確さよりも、自由がいい!
おかげで、失敗から学ぶことがほとんどない私です。
本日もまた、同じ馬鹿げた失敗を繰り返しています。
ところが、人生って、どこかユーモラスですね。
またしてもおかした失敗、それなのに、そんな失敗から、
今まで撮ったことがないような写真が生まれたりするのです。
だから、人生って楽しいのでしょうね。
今も、伏見稲荷のフィルムスキャンをしているのですが、
プレビューでは、「わー、こんなすごいの、これまで撮ったことがない!」と、
はっきりと断言したくなるような写真でしたのに、
スキャンしてみると、とんでもない手ぶれだったのです。
なんで、もう一枚撮っておかなかったのだ!
なんで、もう少し高速で撮らなかったのだ!
こんな反省が、明日の傑作にぜんぜんつながらない、
それが私という人間のようです。

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by Hologon158 | 2008-10-11 00:02 | ホロゴンデイ | Comments(0)