わが友ホロゴン・わが夢タンバール

2015年 01月 22日 ( 3 )

570.10 ホロゴン外傅142「2015年1月18日 梅田はスイター日よりだった」10 三兎を追う



今日は、揚琴、二胡、クロマティックハーモニカをかなり練習しました。

3つも楽器を同時にするなんて、「二兎を追う者は一兎をも得ず」どころか、
「三兎を追う者はなおさら一兎をも得ず」となることは明らか。

それなのに、なぜ?

    簡単に言えば、成り行きから、ですね。
    やってみると、これが滅法楽しい。

以前は独学であれこれやってみましたが、当然ながら、ものにならず。
長続きもせず。

    ところが、揚琴はすでに7年を超えています。
    どうやら、二胡もクロマティックハーモニカも長続きしそうです。

なぜか?

    独学とまるで学び方が違うからです。
    独学はいきなり素人がプロ野球の試合に出て、ホームランを狙う、
    そんなところがあります。
    たとえば、ギターで言えば、
    いきなり「アルハンブラの思い出」を練習するようなものです。

    自分の実力を少しずつ蓄えるためのステップを踏むことができない。
    いきなり火事になった映画館の狭いドアに、
    満員の観衆が殺到するようなものです。

ところが、よい先生に教えていただくと、
基礎からステップバイステップじっくりと上っていくようなものです。

    ケニアのキリマンジャロ登山を楽しんだことがある親友が言いました、

    「ベテランらしいパフォーマンスを気取る人は必ず落伍するね。
    のろくてもいいから、一歩一歩踏みしめて、じっくりと、
    登っていく人が頂上までたどりつく確率が高いね」
    なんだかウサギとカメのお話そっくりですね。

    途中、なだらかな高原がいくつもあって、
    その登りは気の遠くなるほど退屈なのだそうで、
    パフォーマンスをする人は無駄に体力を消費してしまうのだそうです。

楽器も同じことが起こります。

    目に見えて上達することがなかなか起こらない。
    先生から与えられた課題だけを、なにも考えずに反復しています。

    二胡では、次回が8回目になりますが、
    まだ開放弦、それも外弦だけ、
    ただ弓を滑らせて、音を出す練習だけ。
    他の先生だと、もう数曲は演奏しているでしょうから、えらい違い。

    揚琴でも、今の課題曲だけ。
    以前やった曲はすでに全部忘れました。

でも、7年もやってると、
習い始めの頃とは大違いだということだけは分かります。

    登攀の足を止めて、ふと振り返ると、
    出発地点の駐車場がかなり小さくなっている、そんな感じ。

そうなのです。
なにか曲を本格的に演奏できるようになるかどうか、
なんてことは二の次なのです、

    少しずつ少しずつ、自分が楽器に慣れていっている、
    そのことが確認できさえすれば。

写真もそうですね。

    私のように、コンテストに応募することもなく、
    人に写真を「作品です」と見せるつもりもなく、
    ただ日々の生活として撮っている人間には、
    写真が巧くなるとか、名声を博すということなど、無関係。

    忘れたくないけど、なにもしないと、確実に忘れてしまう、
    そんなロボグラフィたちを撮り続け、
    そんな写真たちに日々接することができなえすれば、
    それで十分なのです。

    しかも、ブログに出会って、
    それらの写真を常時参照可能な形で記録できるのですから、
    もう至福そのものですね。

成果ではなくて、プロセスを愛する、という点で、
楽器も写真も、私の人生の本質的な一部になっている、
そんな感じがしています。





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by hologon158 | 2015-01-22 22:37 | ホロゴン外傳 | Comments(0)

570.09 ホロゴン外傅142「2015年1月18日 梅田はスイター日よりだった」9 大こけにこけ


午後3時46分JR新今宮駅発奈良行き快速で帰りました。

通天閣から南界隈は、昔で言う釜ヶ崎地区。

    十三も同じですが、庶民の町の楽しみの一つがお酒。
    真っ昼間から、というより、朝から、
    ホルモン屋さんや飲み屋さんのスタンドの席を埋めて、
    楽しくお酒を呑み、カラオケを歌っている姿を、
    あちこちの路地で見ることができます。
    昔はおっさんだけでしたが、今では若い男女の姿も見られます。

私はグルメでなければ、飲み助でもありません。
だから、この楽しみを想像することができません。

    朝から呑みはじめて、どれだけ長時間、どれだけ呑むのでしょう?
    酔っぱらってしまったら、後はなにもできないじゃない?
    世間があんまり面白くないので、なにもかも忘れたいのだろうか?
    それとも、そんなに忘れたい悩みがあるんだろうか?

これは、私は、要するに、
世間離れしているにすぎないのかも知れません。

    生まれてこの方、起きている間ずっと
    なにかをびっしりやり続けてきた私の方が異常なのかも知れません。

でも、面白いですね。

    なにをしても、どんな風に生きても、それが人生。
    どんな生き方が正しいとか、
    高尚であるとかなんて決めることはできませんね。
    呑み続け、女と遊び続けて、
    ついに悟りに至る人だっているでしょう。
    逆に、研鑽に研鑽を積んで、修練に修練を重ねて、
    なお、大こけにこける人もいます。
    
いつも思い出すのが、中国の晋代の政治家・武将であった殷浩。

    ろくに事績をあげなかったのに、大変に声望の高かった人です。
    失脚して田舎に蟄居していた殷浩に、
    最高指揮権を与えるべく、中央から呼び出しがかかります。
    今こそ真価を発揮して、名を青史に留めんと、気負い立って、
    謹んでお受けする旨の書簡をしたため、箱に収めます。

    ところが、ちゃんと入れたか、気になって、
    幾度も箱を開けて書簡を出したり入れたり。
    中央に書簡が届いたとき、箱の中は空っぽでした。
    結局、2度と召し出されることはありませんでした。

殷浩先生、箱から取りだした書簡をどうしたのでしょうねえ?

    すぐに失敗に気付いたら、大急ぎで人を派遣して、
    使者を途中でキャッチして、書簡を箱に納めることができたし、
    自分自身もとるものもとりあえず、都に急行した筈。

    どうやら書簡は、そんな確認の最中、
    なにかの突然の用に邪魔されて、
    卓上に溢れた書籍や紙の中に紛れこんでしまい、
    見つけたときは、後の祭りだったのでしょう。

皮肉なことに、この人はその名を青史に見事留めることとなりました。

    でも、史上最高にうかつな人間として。

    史家がこの出来事をわざわざ史書に書き記したのは、
    こんな馬鹿げた失敗をしないように、後世を戒めるためでした。

でも、思うに、これは無駄なおせっかい。

    うかつな行為をする人は、周囲からどんなに注意されても、
    まだ、自分でもどんなに細心の注意を払っていても、
    新手のポカをやってしまうのですから。

なぜそれが分かるのか?

    私も殷浩先生にかなり似ているからです。

彼の後、晋の輿望に押されて、いわばいやいや召し出されて、
次第に重責を担い、ついには救国の英雄となったのが謝安。

    この人、殷浩先生とは対照的なほどに深謀遠慮の傑物です。
    この人もとても人間的魅力に富んだ人なのですが、
    なぜか殷浩先生にも魅力を感じてしまうのが不思議です。

その理由が分かるような気がします。

    ああ、昔の人もぼくたちと同じように、先を読めないまま、
    あがきながら生きていたんだ、そう感じさせてくれる、
    数少ないエピソードの主人公だからでしょうか?




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by hologon158 | 2015-01-22 18:59 | ホロゴン外傳 | Comments(0)

570.08 ホロゴン外傅142「2015年1月18日 梅田はスイター日よりだった」8 メインレンズ選び



昨21日水曜日、通天閣界隈をぐるぐる回りました。

単独行です。

    以前は「お忍びで」と書いていたのですが、やめました。
    「お忍びで」なんて書くと、
    いかにも見つけてほしい下心が見え隠れするようで、
    私の本意ではありません。
    でも、「単独行」という気分になると、
    これもまた、誰からも見捨てられたようで、ちょっと寂しい。
    ああ、退職者って、孤独なのですねえ。

このあたりを縄張りと思っているカメラマンは多いでしょう。

    ライフワークにしている方も数十人?
    いや、もしかすると、数百人?
    でも、ここは私の縄張りではありません。
    私の縄張りは、自分が歩くところ全部。
    カメラマンじゃないので、ライフワークもなにもないし、
    撮影コンセプトもないから、撮影の適地、不適地もない。
    それに、カメラマンって、ちょっと猫に似ています。
    猫は、複数で同じルートを縄張りとして共有します。
    でも、周到に匂い付けをしながら廻るので、
    この匂いが新しいと、次の猫は遠慮するそうです。
    ようするに「時間差縄張り」
    
でも、私にもお気に入りの場所はあります。

    ハードディスクをチェックしたら、たちどころに分かります。
    お気に入りは、フォルダがずらりと並びます。
    通天閣もその一つ。

本日は装備1セット、これっきり。

    ソニーα7
    スーパーワイドヘリアー15mmF8

3月末にどうやら西遊旅行で中国の奥地に行けそうです。
そのときのメインにこれを選ぶことになりそうです。

    なぜホロゴンを選ばないか?
    高価なので、亡くしたり盗られたりを警戒してのことではありません。
    縦位置で右半分が闇に包まれるリスクが大きいこと、
    横位置でも、主に逆光時に、下半分が闇と化することがある。
    この計算外の画像異変は、
    ときには森山大道先生風の暗部の役割も果たしてくれますが、
    たいていの場合、昔のお笑いの大御所アチャコさんの口癖そっくり、

        「もう、むちゃくちゃでござりますがな.....」

    その点、コシナはレトロフォーカスなので、
    そのような暴れ方はいっさい姿を見せません。

そこで、サブが問題。

    余裕を持った遊びに徹するなら、
    オリンパスE-PL1と数本のCマウントレンズ。
    シビアに「もうこれっきりで、旅行は終わり」となる選択肢では、
    パンタッカー50mmF2.3かゾンネタール50mmF1.1Soft。
    後者の場合、ボディはライカM9となります。
    おそらく後者になりそうです。
    2度と海外旅行に行けるかどうか、分からないからです。

退職前に描いたのは、旅に生きる芭蕉のイメージだった!

    2ヶ月に1回位は国内撮影旅行を楽しみ、
    年1回は海外旅行をするんだ!
    退職後のプランをはっきりそう決断していたのに、
    昨年8月に退職してから、ついに旅行には無縁。

旅行好きの親友が食道ガンのため55歳で世を去ってしまったことで、
人生の計画の一部が崩れてしまいました。

    二人で幾度も旅行していたのですが、
    退職後はもっと長期の旅行を二人で楽しもうと話し合っていたのに!
    自分だけ天国旅行に出発するなんて、許せません。

おっと話が猛烈に逸れてしまいました。
通天閣の下に私は居たのでした。

    15mm超広角となると、もう撮りやすさは他の追随を許しませんね。
    ただ問題は1m以内に接近しないと、お話にならないこと。
    ソニーα7のシャッター音はちょっと甲高い。
    でも、これをキャッチするのは私だけのようです。
    それに撮るものはたいてい路傍。

ストリートフォト作家であるyoshiさんとかa1photoさんの場合、
人物の動きと周辺の雰囲気とが一つの調べを奏でるように、
オーケストラの指揮者よろしく、厳しくコントロールする必要があります。

    私のようなロボグラフィストは周辺などどうでもよろしい。    
    構図なんて、まるっきり無視。
    私と「やあやあ、こんにちわ」と挨拶を交わしたものたちを
    写真の中央にどんと納めることができたら、それで万事オーケー。

この調子ですから、今日も撮りましたね。

    収穫は616枚、銀塩換算約17本。

スーパーワイドヘリアー15mmF8はとにかく撮りやすい。
これならメインレンズとして使えそうです。

    楽しい一日でした。




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        [後書き]
           ホースの周囲の白は雪だった!
           足で踏んでみて、分かりました。
           でも、いつの雪だったのでしょう?
           まさか、お正月の?
           
           とても身につまされる光景でした。
           今時、ストリートをしょこしょこと撮って歩いている人間が?
           新潟に2人、東京に2、3人?
           まさかね。
           もっと居るでしょうねえ.......

           そして、ホースを包むようにして片隅にひっそり。
           ホースを見れば絶対に撮る私に、このあたりも似ている?

           でも、一番うれしいのは、
           管理者がこの雪をそっとしてあげていること。
           やさしい人なのですね。


                
by hologon158 | 2015-01-22 11:35 | ホロゴン外傳 | Comments(0)