わが友ホロゴン・わが夢タンバール

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723.04 ホロゴンデイ203「2018年11月25日ホロゴン15㎜F8U京都東山で」4 瞑想の道具


この日、京都東山の斜面でホロゴンが楽しくさえずりました。
他のすべてのレンズとの違いが一つ。
私はホロゴンを持った途端に、写真の初歩、構図を忘れます。
ただ、そちらに向かって、一枚シャッターを切る、ただそれだけ。
楽しいのです。
その場を楽しみ、シャッター音を楽しむ、それに尽きます。
1032枚撮りました。

写真家の皆さん、眉をひそめるでしょう。
写真は数じゃない。
そんな撮り方で入魂の一枚が撮れるわけがない!
その通り!
私も異論はありません。

多くの写真家は狩人です。
私は哲学者カントでありたい。
カメラ、レンズは狩猟銃じゃない。
瞑想の道具であってほしい。

カントは、心を瞑想の森に遊ばせたのでしょう。
家に戻ると、早速机に向かい、
心に浮かんだモチーフを紙に書き記したでしょう。
私は、ホロゴン写真一枚ごとに、
そのとき、その場での私を思い出すことができます。
人には意味不明でも、私には鮮明です。

私はこれを「ロボグラフィ」と呼んでいるのですが、
この言葉は絶対に写真ジャンルにはなりません。
絶対的にプライベート。
私向けの情報だけしか含まれていないのですから。

先日も友人に、話の流れの都合上、ちょっと見せました。
友人は途方にくれた表情で、一言、大阪弁で、
「なんや、それ?」
この人、鑑識眼がありますね。




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by hologon158 | 2018-05-16 23:03 | ホロゴンデイ | Comments(0)

723.03 ホロゴンデイ203「2018年11月25日ホロゴン15㎜F8U京都東山で」3 リコーダー三重奏


アブニールコンサートでのリコーダー三重奏のことを幾度も反芻しています。
以前から分かっていたことですが、
私という人間、どうやら独奏タイプではありません。
揚琴でかなりの数の公開演奏に参加しました。
その中には正式なコンサートが2公演。
多数の観衆の前での各種ライブが数回。
二胡、揚琴の発表会が十数回。
小人数の聴衆を前にしての小演奏会も数回。
フェリーのロビーでの演奏も一回参加しました。
経験はかなりありますが、私のパフォーマンスは厳然と2分されます。
独奏だと、必ず上がる。
伴奏だと、二重奏でも、上がりません。

アブニールコンサートには最初から4回連続でリコーダー演奏で参加しました。
最初の三回は2本の重奏。
私が主奏、音楽家の浜崎さんが伴奏でサポート。
上がりに上がりました。

今回は三重奏でした。
お二人の音楽家が伴奏に回って支えてくれて、
私がリードパートを吹くという形式。
自信をつけるために、猛烈に練習しました。
練習を重ねた上に三人に増えたのだから、今回は上がらないだろう、
そう多寡をくくっていました。

過信でした。
演奏する内にじわじわと震えが下から湧き上がってくるのです。
音が震えそうになります。
そこで、それを押さえようと、必死で音を吹きます。
リコーダーは息の強さでピッチが変わる楽器です。
安定したピッチで演奏しないと、音楽になりません。
上づったら、ピッチが上がり、音楽が必死の様相を呈します。
これを防ぐために、音を押さえ、震えを抑えようと必死になります。
もうこうなると、泳げないのに、浮き輪の空気が漏れてしまって、
岸にもう少しというあたりで、無我夢中でもがくカナヅチ状態。

妻がわざわざ奈良から神戸まで足を運んで、
私に内緒で、私の演奏を観ていました。
これを知っていたら、私はもう完全にひもの切れた風船、
上がりに上がってしまったでしょう。
その妻は、私の震えには気づかなかったようですが、
「音がうわずって、強すぎたわよ。
真ん中か、右の人が第一パートを吹いたら良かったのに」

今回のアブニールコンサート、一般参加者としては私が一番多数回出演。
リコーダー以外に、揚琴、二胡の合奏に合計2回参加したのですから。
後者はすべて揚琴伴奏です。
10年以上付虹先生に鍛えていただいたせいもあるでしょう、
たった3年のリコーダーとは比較にならない位基礎を固めてもらっています。
幾度も間違いました。
でも、まるで上がりませんでした。
そんなときは音を出さないようにして、すぐに「正道に戻り」、
かなりしっかりとラストを締めました。

でも、妻の感想は厳しいものでした。
「先生の音だけがしっかりと聞こえて、
他の人はばらばらだった。
それに、あの顔、なに?
付虹先生以外の人はみんな仏頂面だった。
もっとにこやかにしなきゃ!」

私は、自然に笑顔がこぼれるほど音楽を自分のものにしていないし、
まして作り笑いなど生涯やったことがありません。
付虹先生はプロですから別として、
誰でも、笑顔を自然に作るのは難しいようです。
別グループの二胡奏者の女性は、ライブによく出ておられるそうです。
さすがに、演奏が終わると、実に美しい笑顔になりました。
私のように、必死でなんとか間違わずに弾ければ幸い、
というレベルの人間にはとても無理ですね。

リコーダー合奏の私以外のメンバーお二人は、
次回以降も続けるお気持ちです。
折りよく、と言うか、折り悪しく、と言うか、
コンサートの観客にバスリコーダーをお持ちの方がいて、
参加したいというご希望だそうです。

リコーダーアンサンブルは基本的に四重奏です。
ソプラノ、アルト、テナー、バスの4声部がそろったとき、
ハーモニーが揃います。
4声部のリコーダーアンサンブルを楽しんでみたい、
そう希望してきましたが、
まさか練習だけ参加して、コンサートには出ない、
というわけには行きませんね。

私が抜けても、浜崎さんはもちろんソプラノリコーダーも吹けますから、
浜崎さんを第一パートにして、
もっと聞き応えのあるリコーダーアンサンブルができます。
そのうち、もう一人、リコーダー奏者が見つかるでしょう。

ちょっと寂しくなりそうな私のリコーダー人生ですが、
リコーダー固有の名曲たちに戻ることにしたいという気持ちが強い。
折りよく、ヘンデルのリコーダーソナタ2曲のチェンバロ伴奏が、
なんと幸運なことに、Youtubeで見つかりました。
本当にチェンバロ奏者が我が家に来たような気分で、
アルトリコーダーを楽しめることができます。

RJPというサイトで、伴奏CDと楽譜セットがたくさん見つかります。
これまでこの伴奏を愛用してきました。
コンピュータソフトによる製作です。
サンプリングされたチェンバロサウンドを伴奏に仕上げたものです。
これでも、楽しめますが、
本物の演奏となると、別格です。
自分の下手なリコーダーが本物らしく聞こえるのですからうれしいですね。
こんな風に、相棒にも聴衆にも迷惑をかけない楽しみ方こそ、
下手の横好きにはふさわしい。

こんな風に方向を決めると、心がすずやかになりました。
浜崎さんたちはがっかりされるでしょうけど、
いざ私抜きでやってみたら、もっとのびのびと音楽が歌うでしょう。
アブニールコンサートのデッドスポットにライトがさっと当たることになるでしょう。
アンサンブルは下手な奏者のお守りじゃないのですから。



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by hologon158 | 2018-05-13 22:20 | ホロゴンデイ | Comments(0)

723.02 ホロゴンデイ203「2018年11月25日ホロゴン15㎜F8U京都東山で」2 鈴木春信展


5月8日水曜日、
大阪天王寺のアベノハルカスの鈴木春信浮世絵展に参りました。
江戸時代の木版多色刷りの錦絵の描法を確立した、
いわば始祖のような画家なのだそうです。

ほとんどすべてA4ほどの小さな摺絵です。
色彩も極度に限定され、総体に淡い色調。
女性の顔がとても繊細で薄い描線ですっと一線、
あえかにはかなげ、あでやかに艶麗に描かれて、
筆舌に尽くしがたいほどにデリケート。

女性の全身像は、中国の仇英の影響だそうで、
まさにモジリアニの顔の曲線で全身を描き出したようで、
それでいて、仇英同様に、バランスが絶妙で、あえかで艶やか。

水曜の午前中は穴場なのかも知れません。
最初から最後まで1人で1枚ずつしっかりと鑑賞できる客数。
絵のカルチャー組らしい男女数人の一人が、
ちょっと声高に、
「...さん、これ位やったら、俺でも描けるって思ってるやろ!」
写真と同じで、絵でも、圧倒的に慢心できる人が居ますから、
これはおそらく図星なのでしょう。
係員の女性がすっとんで行って、ひそやかに、
「あの、ほかの方のご迷惑にならない程度に小さくお願いします」

鑑賞に時間がかかる理由の一つが、
掲示文を全部律儀に読む人がいるからです。
そのうえ、春信は衣の模様のなかに隠し文字を忍ばせたそうで、
その図解まで掲示されています。
すると、二人連れのおばちゃんたち、
「あ、これが「十」の字やあ、
そう言われないと、分からんわなあ....」
絵は知識じゃないのです。
説明で分かるような種類のデータの判読ではありません。
未知の美との対面、超越的な感動の衝撃、
ショック、インスピレーション、啓示なのです。
文字、説明、題名など放り出してしまいましょう。
ただ、絵と素で向かい合う、これしかつきあい方はありません。
愛する人、愛するものとの出会い、交わりと同じではありませんか?

春信の美人たちの頬の繊細な描線は、単なる巧みさ故ではありません。
剛直なほど力強い描線をどのような形であれ一線で描き出せる筆力、
これは精神力の賜物です。
小さな絵に小さなスペースで、たとえば、
水の流れ、雨足、川、簾、格子等、
狭い間隔の線を超絶的に反復する箇所が随所に出現します。
その描線の繊細な重なりの正確性、そこから生まれる表現の強靱さ、
そのすごみ、その極致から生まれる音楽性は圧倒的です。
春信はものすごい修練、鍛錬の果てに作品を生みだしたのです。

春信という人は、江戸美術の巨人の一人なのかも知れない、
そんな強烈な印象でした。
まったくいかなる知識もないので、
私の勝手な途方もないでたらめな印象かもしれませんが、
私は学識の高さ、深さを誇るつもりなどありませんので、
思ったまま書きなぐるだけ。

でも、展示の最終スペースで、
春信が凡百に遙かに勝ることが証明されていました。
同時代、あるいはその後の浮世絵画家たちの作品が並んでいました。
春信の絵がはるかな高みにあることは一目瞭然でした。
描線がほんのわずかですが、頼りないのです。
天才と凡才の違い。

でも、たった2枚だけ、
「ああ、この人だけは違う!」
春信とはまったく作風が違います。
ふくよかで、あでやかで、のびのびとしています。
名板を見て、納得!
「喜多川歌麿」!

歌麿の線の方が強い。
でも、春信のように、消え入らんばかりにあえかに、
それなのに確かな線をすっと伸ばして、
その線がいつも生きている、これは天才の技。

それにしても、春信の線をこれほどまでに活かし切る、
彫り師の技の凄さ!
小さな作品に天才たちの入魂の仕事がぎっしりと詰まっています。
ただの庶民の手仕事が偉大な芸術として人類の遺産になる、なんて、
彼らの心にちらりとも浮かんだでしょうか?




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by hologon158 | 2018-05-10 22:19 | ホロゴンデイ | Comments(0)

723.01 ホロゴンデイ203「2018年11月25日ホロゴン15㎜F8U京都東山で」1 生き甲斐


近頃、老夫婦にあちこちで出会います。
たいてい、男性が先に歩き、女性が1メートルほど後方。
その男性の95%に共通点があります。
苦虫をかみつぶしたように不機嫌で、とても暗い表情。
とくに目がどんよりと曇っています。
実のところ、そんな表情は老人に限ったことではありませんが。

私の経験では、心の中が歓びに沸き立っている人は、
どんなに暗い表情を装っても、隠しきれない部分があります。
目。
目は心の光、輝きをじかに映し出します。
だから、目が暗然と淀んでいるのに、心の中は歓喜に沸き立っている、
そんな人に出会ったことはありません。
詐欺師とは、さまざまな特殊な職業の人間は別ですが。
大抵の人の目は心を隠せないのです。

家の外、ストリートで、公衆の面前でこんなに暗然とした風情だと、
家の内ではどうなのでしょう?
どちらも同じ表情なのだとすると、その方、
パブリックな対人関係を大切にする気持ちを失っているのでは?
そんな気持ちはまだ持っていて、
これでも精一杯明るく振る舞っているのだとすると、
その心の内の暗さはただならぬ程度になっているのでは?

どんなものでもよい、達成したい目標を持っていたら、
こんな暗い表情など浮かべるはずがないのでは?
この方、人生でもうなにか達成したい目標などないのでは?
そんな感じがします。

子供の目をしっかり見て下さい。
輝いているではありませんか?
内から光が発しているではありませんか?
心の内にも外にも心底関心があり、
目標、希望、歓喜がほとばしり出ているようです。

思うのですが、
老齢になったからと言って、
当然に人生の目標、希望、歓喜を失うわけではないはず。
自分から目をつぶり、扉を閉ざし、窓を閉め、
道を歩き出そうとしていないのです。
人生の生き甲斐だった仕事にすべて燃焼し切ってしまった、
そう考えているのであれば、人生を自分で狭めているのです。
人生の最初から最後まで、心は生き甲斐で満たされ、
ああ、生きていてよかった、
こんなことができたのだから、
こんなものに出会えたのだから、
そう心の底から歓びがほとばしり出るように生きる、
これこそ人生の目標ではありませんか?
名声も地位も富も、人生の目標ではありません。
生き甲斐のある人生がたまたま名声、地位、富をもたらすかもしれません。
でも、それはいわば余光のようなものです。
自分の心の内に光と歓喜で満たす、これが本当の目標。
そう考えて生きたいものです。

私は、名声も地位も富もすべて無縁の人生ですが、
いつも心に自問します、「ぼくは生きているか?」
鏡を見る度に確認します、「ぼくの目は輝いているか?」

一つ、人生を生き甲斐のあるものにする秘訣をお教えしましょう。
実に簡単です。
どんな瞬間にも、四の五の言わず、こう信じるのです、
今やっていること、それがなんであっても、
そう、これこそ今やるべきことなんだ!
これこそ今したいことなんだ!

やってみて下さい。
なかなか難しいですよ。
でも、やってみれば、案外、簡単にできるものですよ。
どんな年齢の人間でも実は一緒、
私は、あなたは、次の瞬間には死ぬかも知れないのです。
だとすると、明日のこと、来年のことはひとまず置いて、
今、この瞬間に心を集中しましょう。
すべてを人生の目標にすれば、
達成感、生き甲斐、喜びがすべての瞬間を満たすでしょう。
騙されたと思って、お試しください。




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by hologon158 | 2018-05-07 22:50 | ホロゴンデイ | Comments(0)

722.03 ホロゴン外傅225「2017年11月24日奈良町はパンタッカー50㎜F2.3の里で」3-完-アブニールコンサート


4月28日土曜日、第四回アブニールコンサート。
大成功だったようです。
私は3つの演目に出演して、くたくたに疲れきりました。
コンサート皮切りに、揚琴合奏。
第2部冒頭に、リコーダーアンサンブル。
最後から2番目に、揚琴、二個合奏団。
全コンサートにまたがって出演するのですから、
演奏のための待機、後始末で、公演の3分の1は舞台裏。
なんとか大きなミスはなく、3演奏とも終わりましたが、
実力不相応に欲張った報いで、どれも不消化に終わりました。

帰路、JR神戸線の大阪行き快速で疲れを休めていますと、
妻からメール、「今、どこ?」
私、「大阪行き快速の中」
妻、「私も」
私、「えっ、どこに行ってたの?」
妻、「コンサート」
見てほしくなかった!
それを知っている妻、私に内緒で来ていて、
さんざんの酷評でした。
リコーダーは、強く吹きすぎ、リコーダーらしくない。
真ん中の人か右の人が主旋律を吹いたら、もっと違ったはず。
揚琴も、付虹先生の音だけが聞こえて、伴奏が邪魔をしていた。

私がリコーダーを強く吹き過ぎたのには理由があります。
私は、揚琴は上がらず、リコーダーは上がりました。
リコーダー合奏は一応はそのままに演奏できたのですが、
ともすると、音が震えそうになることに気づきました。
それじゃ、そうならないように強く吹く、
なんとか凌ぐ、
でも、また震えそうになる、強く吹く、
という悪循環でした。

リコーダー合奏は続けたいけど、
大きなホールでの演奏はもうこりごりです。
間の悪いことに、コンサートに来ていた男性から、
グループ参加の希望があったことを知りました。
バスリコーダーをお持ちの男性が、
「私もバスリコーダーで四重奏に加わりたい」
私も、ダウランドなどのルネサンスの四重奏曲をしたい。
でも、コンサートはもうこりごり。

ところが、おかしなことに気づきました。
私の揚琴とリコーダーのサウンドが、
コンサート後ガラリと変ったのです。
朗々と歌い出しただけでありません。
揚琴は絶えずチューニングしていますが、
付虹先生の揚琴たちや、先生が調律した生徒の揚琴、
これまでは私の揚琴とは違う音でした。
カラッとして、よく弾みます。
もちろん音程も文句なし。
一方、私の揚琴はどうしてもきちんと調律できず、
音の方がなんだか湿っぽい。

150本以上の各種のピアノ弦が4オクターブを超える音階を作ります。
低音は螺旋1本、最高音は細い弦が5本並んで、1つの音になります。
低音の調律は簡単ですが、4本弦、5本弦の高音部は難しい。
一番下の弦をピタリと合わせて、5本まで順次調律して、
一番下の弦に戻ると、僅かに高音にずれています。
理由は知りません。
一番上から始めても、同様にずれます。
わずかでも不揃いだと、当然ながら、音がずれます。
私のように、音痴に近い人間でも、音の濁りが分かります。
ところが、コンサート後はとても弾んで澄んだ音に一変。

揚琴のスティック(琴竹)は、本体が竹で、
先端部の象牙、プラスチックの打弦部分を
しなやかなゴムチューブで覆います。
細いチューブに切れ込みを入れ、両端だけを輪にします。
このチューブの両端の輪にスティック先端から押しこみます。
一番先頭の輪が打弦部分の根に収まり、反対の輪は、
スティック先端にひっかかった状態になります。
こうして、背中を全部むき出しにした水着を着た美女、
そんな感じになります。
でも、無理矢理押しこむと、ゴムの先頭の輪が破れます。
コツが必要です。
でも、慣れると、なんとか出来るようになります。

ツィンバロン一族の中で、こんな風にゴムと竹と象牙という、
精巧で繊細なスティックを使う楽器は他にありません。
クラシック楽器と同じ音階になっている唯一の楽器なので、
このスティックを使って出した音は繊細で躍動的です。
要するに、素晴らしい楽器なのです。
それだけに習得は難しい。

たとえば、ピアノは指先が直接打鍵します。
ところが、揚琴はグリップから22、3㎝先に打鍵部があり、
空中でしなやかに振り下ろして音を作ります。
スティックを操る支点は遠いのに、
スティックの打鍵ポイントも、揚琴の弦の正しい打鍵位置も、
とても狭い。
だから、どちらかが簡単にずれます。
ずれますと、音が濁ります。
手首のしなやかな運動が鍵なのですが、
その際、指全部がそれぞれ独特に動いて、
手首の運動を支えたり、助けたりします。
この動かし方を習得するのが大変に難しいのです。
付虹先生の生徒中、今のところ、正しく習得しているのは、
付虹先生のお子さんと一番古い弟子の女性一人だけのようです。
ところが、コンサートが刺激になったようです。
私も突然、「ああ、こうだったんだ!」と分かったようです。
コンサート前とはまるで違うサウンドにしびれています。

そして、リコーダー。
私は、今回のコンサートで知りました、
私にはコンサートで合奏する能力はない。
揚琴は12年ほどでようやく少しブレイクできたようです。
それをリコーダーでたった2年半で同じことをやろう、なんて!
もう背伸びをするのはやめました。
でも、このとき試用したリコーダー2本、
ソプラノのフォン・ヒューネ、竹山リコーダーのアルト、
この2本がとても安定して、のびのびと歌うようになりました。
折しも、YouTubeで素敵な録音を発見しました。

Handel Sonata No 1 in G minor for Alto Recorder (Modern Pitch) 
https://www.youtube.com/watch?v=f-trjaMtQS0

Handel Sonata No 2 in a minor Accompaniment for Alto Recorder  
https://www.youtube.com/watch?v=CmKq7CQUP-A&t=2s

リコーダーの楽しさの一つは、
偉大な作曲家の古典作品を素人が弾ける!
その最大の作曲家がヘンデルでしょう。
彼には素敵なリコーダー作品がいくつもあります。
その最高峰がアルトリコーダーのためのソナタ。
もっともオリジナルがリコーダー用だったかどうかは知りません。
でも、私のような素人初心者でも吹けるのです。
上記の2つの録音は伴奏CD。
私はすでにヘンデルのリコーダーソナタ7、8曲の伴奏録音を持っています。
でも、チェンバロ伴奏です。
でも、上記の2作はコンピュータでの製作らしい上記よりも素敵な音楽。
どうやらかなりの名手の実演の録音らしい。
そんなプロの伴奏でリコーダーを楽しめるのです。
これからは、こちらの楽しみに専念します。
ただ、しっかりとした技術を身につけるために、
できるだけ早く優れた先生に教えを乞うことにします。

近頃、楽器趣味は写真趣味に匹敵する重みを持ちつつありますが、
こちらの方も、写真に劣らず、背伸びをすることなく、
素人芸を楽しむ境地を固めつつあるようです。




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by hologon158 | 2018-05-06 23:05 | ホロゴン外傳 | Comments(0)

722.02 ホロゴン外傅225「2017年11月24日奈良町はパンタッカー50㎜F2.3の里で」2 診療所


4月18日水曜日、
30数年行きつけの高畑診療所に受診しました。
先月の血液検査の結果を聴きに行ったのです。
診察待ちの間に血圧を測定します。
70−125
いつも通りです。

名医として知られる先生、
「どうですか?」
「いつも通りです。
好調です。」

限界値の10倍以上に跳ね上がっていた血清アミラーゼのことなど、
先生、気にも止めないご様子です。
私の方から尋ねました、
「血清アミラーゼの方はどうでしたか?」
「ああ、あれ、ね」
と、検査表を繰って、
「1225あったのが、2ヶ月後の検査では125に下がっていますから、
まだ限界値より少し越えていますが、
問題ないでしょう」
「やっぱり。
どうなっているんでしょうね?」
「もしかすると、唾液腺に小さな結石があるのかもしれません。」
「でも、すぐに下がるので、大したことはないでしょうね」
「そうでしょう」
というような具合で、自分で診断して、終わり。

とんでもない数値が出た第一回血液検査のときは、妻の入院騒動の最中。
過労状態で心身とも疲れていた時期だったのでした。
第二回血液検査は、そんな妻も大したことなく無事退院したことで、
次女の第二子出産騒動が始まっていましたが、
とにかく難局を乗り切った気分のときでしたから、
そんな私の心の動きが如実に反映したようです。

先生には、
「唾液腺になにか小さな異常がある可能性はあると考えて、
ストレッチのときなどに、口を激しく開閉したり、
口の筋肉を鍛えるような動きをしたりして、
顔面を丈夫にすることで、
間接的に唾液腺に良い影響を与えるようにしています」
先生、
「それはいいことです。
顔はとても大切な部位で、神経もいっぱい集まっていますから」

先生、
「なにか運動していらっしゃるんですか?」
私、
「いえ、していません。
生涯、スポーツをしたことがない人間です。
でも、よく歩いています。
10年以上前から、中国楽器の揚琴を習うようになり、
手が極端に敏捷に動いたり、反応したりするようになりました。
楽器をするうえ、よく歩いていますので、
現在は快調そのものです。
なにしろ105歳まではピンピン生きたいと思っていますので、
今頃から衰えるわけには行きませんよ」
先生、なにか珍しいものを見るような顔で、
終始笑っておられました。

以上のような経過で、
問診は最初の一言だけ、あとはおしゃべり、という状態で、
診察は終了しました。
要するに、目下、絶好調。

診療が終わると、さっそくカメラを取り出しました。

ソニーα7
スーパーアンギュロン21mmF4

私の21mmレンズの伝統の名レンズの中では、かなり小型。
でも、形に似合わず、重さは半端ではありません。
おそらくレンズが分厚いのでしょう。
描写は後継のF3.4やビオゴン21mmF4.5よりも素直ですが、
さすがにスーパーアンギュロン、重厚で立体感があります。
でも、F3.4の豪快なやんちゃぶりと違い、落ち着いた雰囲気。
このあたりのファクターがあるから、
他の2本にしっかり対抗できているようです。

診療所の周辺ロボグラフィを撮影した後、
バス停高畑町から近鉄奈良駅に移動。
銀行で送金を終えると、まだ午前11時10分。
昼食前に一仕事とカメラを取り出して歩きだそうとした、
その瞬間、餃子の「王将」の正面。
足はさっさと王将に入っていってしまいました。
よく焼いた餃子とチャーハンで早めの昼食。
奈良町を周遊しつつ、ロボグラフィを撮り続けました。

いつもの被写体、いつもの撮り方です。
レンズが違うので、少しずつ印象はずれます。
でも、ちょっと見る目のある人が見たら、
いつも同じ撮り方なのにあきれることでしょう。
さらに、目のある人が見たら、
なんだ、いつも同じようなものばっかり撮ってる。
私は別に自分の創造性の枯渇、と言うより、もとからないのですから、
創造性の欠如を隠すつもりはありません。
楽器と一緒。
写真を一枚見て、音を一音聴いただけで、
ああ、なんだ、この人行き詰まっている、
そう気づいてしまうでしょう。

でも、生きるって、そんなものでしょう。
いつもなにかしらに出会う。
出会うことで、なにかが生まれる。
人間に出会うことが一番刺激的かも知れません。
でも、ときに、人間は邪魔になります。
えり好みができにくい。
もの、場所、光景となると、そんな不便はなくなります。
自分の好きなもの、場所、光景を選り好みすることができます。

人間には、それぞれ独自に、ものを見る眼が備わっています。
人によって、その眼はぜんぜん違います。
なにかを見ると、気持ちが良くなり、
なにかを見ると、不快を感じる。
趣味、センスの違いもありますが、経験の違いも大きいかも知れません。
いずれにしても、自分でも説明できません。

一つ分かることがあります。
私は本格的に写真趣味にのめり込んでから、すでに45年経ちました。
最初から、風景よりもストリートフォトでしたが、
その主体はロボグラフィでした。
最初から乱写していました。
でも、正直なところ、なにを撮ってよいのか、分かりませんでした。
撮ることで、自分の気持ちを確かめるプロセスだったようです。
実際、撮りたいものが常に分かるようになれば、一人前かも知れません。
私が一人前になったのは、ホロゴンウルトラワイドを手に入れてからだった、
私はそう考えています。

私がホロゴンウルトラワイドを使い始めた当時、
日本に15mm超広角を使う人間はほとんど皆無でした。
作例など見たことがありません。
京都の写真家がホロゴンウルトラワイドを愛用していると、
コンタックスサロンの責任者から私家版写真集を見せてもらいましたが、
歪んだパースペクティヴのただの超広角写真でした。
スーパーアンギュロン21mmの写真家たちにかなり共通する、
超広角特有のパースペクティブを活用するやり方の真似事でした。

ホロゴンを自分の目の延長にするには、
当時の36枚撮りフィルム千本ほども撮らなければなるまい、
そう心に決め、最初の10年でその目標を軽くクリアーしました。
そのホロゴンウルトラワイドからレンズだけ取り出し、Mマウントに改造してもらって、
ソニーα7に付けるようになって以来、
さらに愛用するようになり、結ばれてから20年近く経過した今、
36枚撮りフィルムに換算して、3千本は越えたでしょう。
それでも、まだ自分の手の先、自分の目、という感じにはなっていません。
この10年、クラシックレンズをあれこれと楽しむようになったせいもありますが、
レンズの描写性を味わう方向に心が変容してしまったせいでしょう、
ホロゴンの描写を最愛としながらも、
他の名レンズたちも本気で愛するようになったようです。
「ホロゴン、命!」とこだわる気持ちが薄らいだわけです。
代わりに、すべてのレンズが私の体験の記録者になる、
そんなスタンスで写真人生を楽しんでいます。
これはこれで無上の楽しみ。




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by hologon158 | 2018-05-05 22:38 | ホロゴン外傳 | Comments(0)

722.01 ホロゴン外傅225「2017年11月24日奈良町はパンタッカー50㎜F2.3の里で」1 池波正太郎


近頃、池波正太郎の剣客商売シリーズを読んでいます。
それも古書で。
奈良町に古書店が2軒あります。
その一つがお気に入り。
ほとんどの古書に白紙を掛けて、題名をしっかり大書してくれる、
そんなサービスが好ましいお店です。
連続して2回、剣客商売と鬼平犯科帳の2シリーズの単行本を、
8冊ばかり手に入れました。
記載してある価格より大幅にディスカウントしてくれます。
これじゃ、このお店、ますますお気に入りになりますね。

実はどちらのシリーズも、文庫本で全編持って、読了しています。
その後、朗読CDでどちらのシリーズもかなり沢山手に入れて、
iPodやウォークマンに入れて、愛聴してきました。
不思議に飽きないのです。

なぜだろう?
ときどき考えます。
山本周五郎や藤沢周平の短編群も読みごたえがあります。
文学性においても、展開するドラマが浮かび上がらせる人間たちの姿も、
ほのかに残る余韻も、池波正太郎よりもかなり上質です。
でも、ハッピーエンドに終わるとは限らない。
私は、時代小説で人生を学びたいとは思いません。
ひたすら心をのどかに休ませたい。
そこで、池波正太郎の方をかなり偏愛しています。

お話はかなり単純です。
主人公の秋山小兵衛、その子、大五郎が悪党たちを颯爽と切り捨てて、
ほとんど必ずハッピーエンドで幕。
かなり展開は単調です。
ドラマ性がかなり稀薄で、底が浅いのに、
愛読者はぜんぜん飽きない!
ある種の人間にとって大切な心の深さを感じさせてくれるうえ、
読後感がとても爽やかだからでしょう。

でも、文庫本は活字が小さい。
愛読していた当時はまったくそんな風には感じなかった。
いえいえ、私の目が老化したのではなく、
物語にふさわしい開放感が字面にも欲しいのでしょう。
解決作として、最近、老眼鏡を手に入れました。
黄色いケースに入ったNEO CLASSICS。
眼鏡店の店主が勧めてくれて、
私の目によく合っているらしいのを選んだのですが、
裸眼の像よりも1.5倍ほども拡大してくれて、
視界がとてもクリアーに開ける感じで、気に入りました。
文庫本でも自在に読めますが、
古書店で手に入れた単行本はもっと読みやすい。

後期の1冊「二十番斬り」
昭和60年代初期の刊行。
本シリーズは1973年(昭和48年)が出発点ですから、
古書店のはかなり新しい出版ものです。
でも、ちょっと古びています。
小振りの読みやすい薄表紙の軽い本で、
さすがに文庫本よりも気持ちよく読めます。

この短編の中で、
66歳の小兵衛が目眩のために動けなくなり、
友人の医師小川宗哲に宣告を受けるのです。
「小兵衛さんの躰に、今日のような徴候があらわれたのは
少しもふしぎではない。
あらわれるのが遅すぎたと申してもよろしい」
「小兵衛さんの躰の仕組みが変わってきたのであろうよ。
つまり、ようやくに老人の躰になった、とでも申したらよいかのう」
「六十六歳で、ようやくに
老人の躰に向かいつつあるしるしを見たと申すは、
いや、お若い、お若い」

私は少し体力が落ちたかな、という程度。
でも、筋肉は以前より一番しっかりして、運動性は今が絶好調。
老いを感じさせるような低下はまだ経験していません。
睡眠と毎朝15分のストレッチを健康のバロメーターにしています。
若いときから睡眠は終始快調です。
電気を消して目をつぶったら、ストンと深い睡眠に落ち、
2度か3度、小用に立ちますが、かならず一緒に目を覚ました娘、
静の夜食(乾燥)を少量上げて寝室に戻り、即時入眠し、
朝すっと目が覚めると即座に、意識は清明になります。
睡眠時間は通常5時間半で、多くて6時間弱。
でも、起きている限りは、たいてい、眠気を催さず、
夜も朝もあくびをしません。
このあたりのメリハリの良さは誰にも負けません。
ずっとこの調子が何年も続いています。
若さの証明ではなく、ただ私の心身状態が良好なだけかも?
でも、毎日の活動を支えてくれていることは確か。

ストレッチはかなり激しいメニューです。
すべて全力を挙げて、数を数えながら、休みなくこなします。
たとえば、腹筋体操などをやると、体調が分かります。
よく考えてみると、丸20年休みなく続けてきましたが、
どんどん力感が増してきました。
今が絶頂という感じ。
友人たちにも勧め、このブログでもかなり頻繁に勧めています。
さて、どれだけの人が私の勧誘に乗ってくれているか?

もう一つの健康バロメータは歩行。
歩きながら、体にどこか重さを感じたり、と、
歩行そのものを意識すると、体の疲れが分かります。
快調のときは、歩いていることを忘れるものです。
絶好調のときは、帰宅するまで、足のことを忘れています。
翌日に一切残りません。
このあたりのピークもまた近頃になってのことです。
105歳まで元気で生きるためには、まだ何十年もあるのですから、
秋山小兵衛のように、目眩を感じたり、
なんて横道逸れるわけには参りませんねえ。




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by hologon158 | 2018-05-04 11:15 | ホロゴン外傳 | Comments(0)

721.03 ホロゴン外傅224「2017年11月7日奈良町古色はペッツヴァール200㎜が得意」3 合奏リハーサル


4月11日水曜日、
28日のアブニールコンサートでの合奏の練習日でした。
散々でした。

このコンサート、初心者でも気楽に参加できる、
そんな希有の企画として出発しました。
今回が4回目。
私はリコーダーを始めたばかりの初心者でしたが、
主催者の音楽家の浜崎さんがリコーダーもおやりになると聞いて、
機会があって、指導をお願いしますと、
教えるなんてできませんが、折角ですから、二重奏を練習して、
私の企画するコンサートでやりましょう、
という見事な口車にうっかり乗ってしまい、
3回、二重奏で参加しました。
小規模な企画で、小さなホールで、
お客さんと和気藹々とした交歓の場という雰囲気を楽しんできました。

今回が4回目。
今度は、もう一人低音を受け持つ方が参加して、三重奏でやりましょう、
という魅力的な提案にうまうまと乗ってしまい、
4回目の参加することにしました。
でも、予想外のことが2つ起こりました。
① 三重奏になると、当然ながら(とは知りませんでしたが)、
音の調和が必須ということになり、
自由に吹き飛ばすことなど許されない。
② 次第に参加者も増え、コンサート会場が200人規模の小ホールから、
いきなり500人も中ホールに拡張。

① 合奏
まず、合奏ですが、生涯、本格的に合奏などやったことがなかったし、
和音の勉強もしたことがない。
音の高さに対する感覚もない。
そんな人間が、これまでめったやたら、
自由自在、自分勝手に吹き飛ばしてきたリコーダーを、
他の声部と合体して、一つの和声となるように吹くなんて、
簡単にできっこありませんね。

② 会場
リコーダーは、大きな音を出そうとして、音を強めると、
ピッチが上がります。
元来とても秘めやかなおっとりとした音の楽器なので、
小ホールで小編成で音楽を楽しんでいたバロック時代までは生き延びましたが、
次第に編成も演奏空間も拡大するにつれて、使いものにならなくなり、
ヘンデル、モーツァルトの時代以降は使われなくなりました。
20世紀中葉に復活しましたが、
フランス・ブリュッヘン、ミカラ・ペトリのようなリコーダー演奏家でも、
演奏空間は基本的に小さなホールで演奏するのが通例でした。
今回は中ホールで、リコーダーには大きすぎるうえ、
悪いことに、音響特性がかなり偏っていて、音が全然遠くに伝わらないので、
結局、マイクを導入するとのこと。
名手の演奏ならマイクも結構でしょうけど、
下手な演奏は、マイクでさらに下手さ加減が増幅されます。
今回の3曲はすべて歌から編曲なので、
ボーカル部分を担当する私が一番下手なのですから、
その下手さ加減をマイクでさらけ出す羽目になりそう。

どうやら、合奏の極意は「節度」「ハーモニー」のようです。
揚琴でそれを学び、リコーダーでさらに思い知らされました。
私という人間は生涯ずっと、一人ですべてを決めてきましたので、
強調し、協力し、力を合わせて目的達成、
なんてことをほとんどしたことがありません。
自分を殺したことなどほとんどない、という、
かなり偏った人生を送ってきましたので、
共同歩調をとる合奏は、実のところ、私には一番不向き。
そのことを、今頃になって思い知らされました。
やれやれ。

まあ、それでも、音楽家お二人の指導を受けて、
まあまあの程度にこぎ着けたという風に言っていただきましたが、
困ったことに、私自身はまるでどう良くなったかが分からない。
分からないから、改善が保存される自信がない。
という感じで、ちょっと心許ない思いをしています。




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by hologon158 | 2018-05-03 21:39 | ホロゴン外傳 | Comments(0)

721.02 ホロゴン外傅224「2017年11月7日奈良町古色はペッツヴァール200㎜が得意」2 野郎ども


前回の続きです。
今は、若者はライブには集まっても、コンサートホールには来ない。
男の子たちは受験勉強に追われて、鉄道オタクしている暇はない。
それだけ余裕のない時代に移行しつつある、
そんな感じがします。
時代は変わるものです。

鉄道博物館ははじめて。
私は鉄道ファンではありません。
子供の頃SLによく乗りましたが、
だから、懐かしいという気持ちもありません。
おかしな思い出しかないからでしょう。
高校の卒業旅行は信州、佐渡夏の旅でした。
長野からSLで大阪に戻りました。
真夏の暑い午後でした。
幾度もトンネルを抜けました。
機関車の黒煙がトンネル内では車内に逆流します。
トンネルを出る度に窓を開け、
トンネルに入る度に窓を閉めるのですが、
いつも遅れます。
閉め遅れた窓、閉め忘れた窓もあります。
その度にもうもうと黒煙が吹き込みました。
つまり、トンネルを入る度に、車内は濃霧さながらの黒煙の渦。
3日ぶりに帰宅して、玄関に入った私を迎えた母、
仰天の目を大きく開いて、
「まあ、一体どうしたの?」
白いワイシャツも私の顔も完全に真っ黒だった!
なぜか帰宅するまで、私は気がつかなかったのです。
同行の友人たちを見て、なぜ気づかなかったのか?
今でも不可解。
徐々に変化すると、目も心も慣れるようですね。

そんな事情もあったせいでしょうか?
SLを懐かしむ気持ちは全然ありません。
まして、写真を撮りたいなんて、思ったことは一度もない。
そんな私が鉄道博物館をぐるぐる歩き回ったのです。
広大な扇形車庫に巨大な機関車が並んでいます。
その魁偉な姿、すさまじいばかりの量感には圧倒されました。
SLオタクでもないのに、かなり魅了されました。
とくに蒸気機関車の運転席のすさまじい雰囲気に納得させられました。
これこそ仕事野郎の戦場だった!

新幹線はコンピュータが運転しているのだそうです。
もちろん非常事態には手動をする運転手の出番なのでしょうけど、
平常運転の間、運転手はなにをしているのでしょうね?
実際の司令はすべて中央管理室のような施設で行われるでしょうから、
新幹線内にもうけられた計器のチェックと、非常事態における要員、
この程度が仕事なのでしょうか?
走行中の新幹線の運転席で、運転手が窓に脚をかけていた、
と、問題になったことがあるそうですね。

こんなことを考えると、現代でも鉄道オタクがいるとして、
その関心の方向は人間的なファクターから機械工学的なそれに
変わっているのではないでしょうか?

その内、カメラを持って鉄道博物館を再訪してみようか、
という気になっています。
私には珍しい被写体ですが、これもロボグラフィの一種。
あの黒い山のような機関車の壮大なものの迫力、
車体、運転席から溢れて出てくる人間たちのすさまじい営み、
生きざまの痕跡を写真に撮ってみたい、
そんな気がします。

先日、JR奈良駅の精算機の前で十人ばかりの男たちを見ました。
2、3人の男を囲むようにして、防弾チョッキでしょうか、
ちょっとものものしいグレーの装備の警察官たちが7、8人。
精算しながら眺めると、なにやら事情を聴取しているのですが、
驚きました。
一般人だけではありません、警察官たちまでも全員、
普通の体格、若者顔、静かな声音、おっとりとした物腰。
どう見ても、高校生風の子供。
かつては、警察官たちは、一般人よりも少し背が高く、
がっしりとして、いかにも柔道か何かで鍛えている物腰、
底力のある声色、マッチョの語り口、鋭い眼差しでした。

ああ、あの噴出するようなエネルギーに満ちた機関車野郎たち、
「この男危険につき」迫力満点の刑事たち、
あんな野郎どもはどこに行ったんだろう?




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by hologon158 | 2018-05-02 22:21 | ホロゴン外傳 | Comments(0)